実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第830回】イチゴの気持ちの巻(泉里香『高嶺のハナさん』第10話)


大泉洋・北川景子
『探偵はBARにいる3』(2017年 東映・テレビ朝日)


 『第72回紅白歌合戦』(2021年12月31日 NHK)の司会が発表された。白組は昨年に続いて大泉洋、紅組はなんと川口春奈である。我々の目線から言えば、二人とも探偵だ。


北川景子・井浦新・川口春奈
『探偵の探偵』(2015年 フジテレビ)


 ともかく川口春奈さん、大役おめでとうございます。当サイトはかねてより『桜蘭高校ホスト部』を、『咲 -Saki-』『咲 -Saki- 阿知賀編 episode of side A』と共に、『美少女戦士セーラームーン』と並ぶ「世界三大実写版」に認定しています。


川口春奈・土屋太鳳
『桜蘭高校ホスト部』(2011年 TBS)第4話


 そういえばさっき紅組司会とか書いたが、紅白は今年から「紅組司会」「白組司会」「総合司会」という呼称をやめて、ぜんぶ「司会」に統一したそうである。しかしどう見ても大泉洋が白組司会で川口春奈が紅組司会、和久田アナが総合司会じゃない。NHKの公式サイトをのぞいたら「司会は、番組の進行とともに、紅組白組はじめご出演いただくすべての歌手・アーティストを応援する存在になります」と書いてあったけど、しばらく前からそうだったよね。なんかそのLGBTとかそういったことに配慮しているのか? でも本気でそこを考えたら、そもそも紅白歌合戦って成りたたないしな。
 まあしかし紅白歌合戦くらいはアカシロはっきり区別して欲しい。区別した方が分かりやすく見えてくる問題もある。1969年、世間には当然ジェンダー論もLGBTなんて言葉もなかったが、その年の『紅組歌合戦』の初出場組は、白組が美川憲一で紅組はピンキーとキラーズだった。私はオトコってオンナって何なんだろうというようなことを、幼い頭で考え始めていたと思う。



 さて本日は投票もあるし、年末調整控除申告書を作ったり、いろいろしなきゃならないことがあるので、サクサク行こう(←いつもそんなことを言っている。ていうかサクサク行っていない)。『高嶺のハナさん』第10話(2021年6月12日、BSテレ東、原作:ムラタコウジ/脚本:岡庭ななみ・内藤亮瑛/照明:丸山和志/撮影:神田創/監督:内藤亮瑛/プロデューサー:瀧川治水・清家優輝)。
 COPのプレゼンは大成功に終わったが、弱木の「高嶺さんにふさわしい男になる」宣言で、心理的には妙に宙ぶらりんな関係になってしまった華(泉里香)と弱木(小越勇輝)。しかし、この状態でハナさんにできるのは、弱木が「ふさわしい男」になるまでびしびし鍛えることぐらいしかない。なので結局、表面上はもとの関係に戻ってしまったように見える。



 華 「弱木!」



弱 木「はい!」



 華 「何なの、この企画書は?」



弱 木「お尻みたいにやわらかいモチモチのお菓子です」



 華 「こんな下品な発想の商品を消費者が買うと思う?」



弱 木「……」



 華 「いるわけない!考えるまでもないでしょ」



 華 (このダメダメな弱木くんが好きなのに)



 華 (弱木くんが仕事できるようになるまで、つきあえないのかぁ)



 華 (………そんな日、来るのかな?)



 華 (いやいや、信じなきゃ。きっといつかできるようになる!そのためにも厳しく指導しないと)



 華 「弱木!」
弱 木「はい!」



 華 「分かってるの? あなたが使えない企画を提案するたびに100円貯金したら、1か月で10万円貯まるのよ」



弱 木「はい、次こそ絶対に頑張ります!」


 定時になる。実力はないが真面目な弱木は、高嶺さんにふさわしい男になるために残業も厭わない。ハナは弱木を気にしながら先に上がる。






 そんなハナさんにちょっかいを出すチャラ田(猪塚健太)は、せっかくハナさんに本気になりかけたのに、その前に立ちふさがった弱木が、思ったより骨のある男だったことを知り、少々焦り気味である。



更 田「弱木がまた残業してますね」



 華 「そう?」



 華 (私のために頑張ってるのね、弱木きゅん!)
    


更 田「弱木、高嶺さんのことが好きだから必死なんすよ」



 華 (ふふふふふふっ……ふふっ、ふふふふふふっ!)



更 田「重荷だと思うんすよねぇ〜」
 華 (えっ?)



更 田「高嶺さんのために無理してんすよ。出来もしないことやろうとして」



 華 (そうなの?)



更 田「このままじゃ潰れちゃいますよ」



更 田「これ以上、追い詰めないほうがいいんじゃないすか?」



 多少は揺さぶりをかけることに成功していると思うが、根本的に話がかみ合っていないようにも見える。一方、イチゴ(香音)はイチゴで、ハナの帰りを見計らって弱木に接近する。



 莓 「差し入れです」



弱 木「天井さん、ありがとう」



 莓 「お疲れさまでした。うまくいったみたいですね」



弱 木「いや、僕は全然ダメで、高嶺さんのおかげだよ」



 莓 「プレゼンが終わったのに残業ですか?」
弱 木「……もっと頑張らないと……」



 莓 「高嶺さんのためですか?」



弱 木「えっ?」



 莓 「弱木先輩の好きな人って、高嶺さんですよね?」



弱 木「うん」




弱 木「でも、仕事を頑張るのはそれだけじゃないよ」



 莓 「えっ?」



弱 木「僕のアイデアを採用してくれて、高嶺さんがどんどんブラッシュアップしてくれて、すごい、いい企画内容に仕上がったんだ」



弱 木「これが商品化して、食べてくれる人がいるって想像したら、嬉しくて。この仕事おもしろいなって」



弱 木「あっそうだ。天井さんの意見も聞いてみたい!」



弱 木「ねぇ、これどう思う? 気絶スナックっていってね、気絶するほど辛いんだ!『ひと口食べたら即、気絶』ってキャッチコピーにしてさ」



弱 木「パッケージには気絶した子どもたちのイラストを入れるの。おもしろくない?」



弱 木「あっ、ちなみに この子とこの子はもう気絶してるんだけど」



 莓 (私、仕事がおもしろいって思ったこと、ないや)


 ハナさんのいない隙に弱木にアプローチをかけているように見えるが、もうイチゴには、恋の邪魔をしたり、割って入ろうという気持ちはない。むしろ「弱木のくせに」とか言っていたのに、いつのまにか好きになってしまっていた自分の気持ちが分からなくて(初経験で)、自分は弱木先輩のどこに惹かれたんだろうと、純粋に知りたい気持ちなんだろう。そして、仕事に打ち込む弱木先輩に、イチゴは感化される。可愛いうえに素直で良い娘だ。まあコンビニでワンカップを次々に空けるような子だから、もともと男前な性格だったんだろう。しかしこの文脈で「男前」とか使うとジェンダー論的には良くないね。でも、そこからいきなり社長室に突撃するあたりも、サラリーマン金太郎みたいっていったら、言いすぎか。




社 長「どうぞ」



 莓 「失礼します!」



社 長「どうしたの? 天井さん」



 莓 「商品企画部に転属したいんです」



社 長「天井さん」



 莓 「はい」



社 長「そういうのは、いきなり社長の私に伝えるんじゃなくて、自分の部署の部長に相談することよ」



 莓 「えっ? あっ そうなんですか? あっ 失礼しました」



社 長「まぁいいわ(笑)」



社 長「実はね、ちょうど人手が足りないって企画部から相談受けてたのよ」



社 長「私から言っといてあげる」
 莓 「マジですか!? ラッキー!」



 莓 「あっ ありがとうございます」
社 長「ははははっ、頑張んなさいよ」



 莓 「はい 頑張ります!」



社 長「はい」



 莓 「ありがとうございます」



 莓 「社長、今日もおきれいですね」



社 長「天井さんも可愛いわよ」
 莓 「いや そんなことないですよ。いや、ブルーのお洋服がお似合いなんですよね」



社 長「ありがとう」



 莓 「はい。ありがとうございます」



 莓 「いやぁ、うれしいな。頑張ります」
社 長「頑張ってね」
 莓 「はい、頑張ります」




 莓 「私って配属いつからですか?」
社 長「そうね 来週から行ける?」



 莓 「早っ! はい、頑張ります」
社 長「おもしろい子ね」



 莓 「失礼します」
社 長「はーい」


 ひょっとしてイチゴは社長(しゅはまはるみ)の姪っ子とか、そういう設定でもあるのかと思ったが、そうではないらしい。ただの猪突猛進。でも社長がオジサンじゃなくてもイチゴの愛嬌は通じるのだから(名前も知ってもらっていたし)これはもう本物の実力と呼ぶべきだろう。というわけで、お話も終盤になって、イチゴは総務から商品企画部に移動となる。さあこれからどうなる(って、とっくに終わっているドラマだけど)。それにしても優しい社長さんですね。これ、原作どおりオジサンの社長だったら、やっぱり莓ちゃん可愛いからな……ってなってしまうところで、しゅはまはるみで良かった。
 というわけで、いよいよ異動の決まったイチゴ。本日はこんなところで。
 北川景子さん、昨年ご出産されて、2022年のオフィシャルカレンダーはどうなるかな、と思っていたら、デスクカレンダーなしで、ポスタータイプのみの発売だそうです。まあ良かったですね。写真もナチュラルで良い。では