実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第821回】イチゴの失恋の巻(泉里香『高嶺のハナさん』第8話)



 BABYMETALが結成10周年イヤーのグランドフィナーレを迎える10月10日をもって、“LEGEND(ライブ)“を封印することが明らかになった。(「音楽ナタリー」2021年8月3日))


  そうか。すみませんでした。いや私、2年半ほど前にYUIMETALが脱退してトリオからデュオになったとき「二人がどうしてもやりたいというのでなければ、そろそろこのユニットはお終いにした方がいいんじゃないか」なんて、勝手なことを書いたのだ(ここ)。それを活動休止なんてヤボな言い方をせず、10周年イヤーのファイナルをもって「封印」という綺麗なストーリーでまとめたのがえらい。公式サイトより。



BABYMETALは「封印」が解かれるその時まで、我々の前から姿を消すことになるだろう。


 なるほど。本体のさくら学院がこの8月31日をもって活動を停止するので、派生ユニットであるBABYMETALも、後を追うように封印、という律義さも、彼女たちらしくて好感度大である。今年2021年は、武藤彩未に加えて堀内まり菜の歌手活動も盛んになってきた。SUMETALではない中元すず香の歌声だって聞きたいではないか。



 まあしかし、どんな言いまわしをしようが活動終了は活動終了なので、ファンは悲しんでいるのだろうな。それでもBABYMETALや、あるいは「闇堕ちしたPerfume」ことMaison book girl(2021年5月活動終了)や、ちょっとジャンルは違うけどフランスのダフト・パンク(2021年2月活動終了)の「終了宣言」を見ていると、終わらせ方が洒落ているなあと感心する。



いやブクガ(Maison book girl)なんて、ネットでファンが「活動終了なら終了とハッキリ言って欲しかった」と怒っているのも見かけたけど、私はむしろ「カッコいい!」と思ってしまった。以下、音楽ナタリーの記事より。


 彼女たちはこの4月のライブ内で舞浜アンフィシアター公演の開催を発表したが、その告知ビジュアルは文字化けを起こしていたり、HTTPステータスコードにおいてURLが存在しないエラーを意味する「404」という文字が書かれていたりと、どこか不穏なものとなっていた。



 さらに「Solitude HOTEL 9F」終演後から時間が経つにつれ、グループのオフィシャルサイトは一部ページが開けなくなる、各メンバーのアー写が原型を留めないほど歪む、トップページのレイアウトが崩れるなど徐々に変貌。加えて「Solitude HOTEL」の特設サイトでは、舞浜アンフィシアター公演の終演時刻である5月30日19:00に向けて謎のカウントダウンが行われていた。……(中略)……



 「last scene」が流れると、またもステージは照明が落とされ薄暗い状態に。会場内はどんどんと暗くなっていき、最終的にはメンバーの姿がまったく見えなくなってしまった。サビの「僕らの夢はいつも叶わない。きっと。」という歌詞を彼女たちが歌い終えた直後、曲をぶった切るように突然無音に。ようやくステージが明るくなるが、メンバーはどこにも見当たらない。余韻に浸る間もなく終演のアナウンスが流れ、そのまま「Solitude HOTEL」は終わりを迎えた。



 終演後のエントランスでは来場者に、ライブ冒頭でペストマスクの人物が拾い上げた青い紙が配布された。この紙にはブクガのオフィシャルサイトのURLが書かれており、アクセスするとページは真っ青でシンプルなデザインに変化していた。そこに書かれていた「Maison book girlは削除されました。」という短いテキストによって、グループの活動終了が告げられた。(「音楽ナタリー」2021年5月31日))



 これなんか終わり方として最高にカッコいいよね。
 それに較べると、最近のスターダストプロモーションの若手アイドル部門はあまりにもヒドすぎる。とくにAwww!(アウー)。前身グループ「はちみつロケット」の解散ライブがコロナで延び延びになって、先に新グループAwww!の活動が開始された。なので、前のグループを最後に芸能界から引退したメンバーは、延期された前グループの解散ライブにだけ復活とか、ちょっともう意味がわからない。



 で、その解散ライブが12月に開催され、残ったメンバーと新メンバーは2021年からAwww!一本でがんばるぞ、と思っていたら、半年あまりで活動終了が決定した。ラストライブは10月。
 コロナの先が見えなくて、今までみたいに若手グループの興行が難しくなってきた台所事情はあるだろう。でもそれなら、終わらせるべきものはきちっと終わらせなきゃいけない。夢見る少女たちをずるずるタライ廻しにしたあげく、1年間に2回もグループの解散ライブをさせるという閉店セール商法、大手事務所のやり方としてどうなのか。



 すみません、感情に走って余計な話をしていて、また時間をムダづかいしてしまいました。前回に引き続き『高嶺のハナさん』第8話をレビューします(2021年5月29日、BSテレ東、原作:ムラタコウジ/脚本:岡庭ななみ/照明:丸山和志/撮影:神田創/監督:塚田芽来/プロデューサー:瀧川治水・清家優輝)。



 弱木にゾッコンになっちゃっている自分を、親友のエミにも指摘されてしまったイチゴちゃん(香音)。いつものコンビニの前でワンカップをちびちびやっている。しょうがないなぁ。可愛いし、すごく危ないぞ。





 夜空にはポツンときれいな三日月。ふと思い出して弱木(小越勇輝)のインスタを開くと、そこにも三日月のパンケーキが。




 じゃあここから先は、いっきに第8話エンディングまで観ましょう。弱木君のナレーションもまあまあ入るけど、セリフは少なめで、しかもほぼイチゴちゃんのセリフ。今回はイチゴちゃんメインです。



弱木の声(ずっと食べたかった三日月のパンケーキ、今日やっと食べることができました! ほんとうに、かわいくておいしくて。あぁ~この感動を誰かと語り合いたい!)



 莓 「ばっかみたい。 普通こんなのひとりで行かないでしょ」



(この感動を誰かと語り合いたい!!!)



エミの声(運命の恋だよ!だから頑張れ、イチゴ)


╳    ╳    ╳



弱 木「ふぅ……」



╳    ╳    ╳




 華 「……もうこんな時間か……」




「毎日10こ企画」「役に立つ!」「好き嫌いしない」「おかし3こまで」「メモとる」





「爪があまい」「自己かんり」「仕事がんばる」



 華 「弱木くん……」


╳    ╳    ╳



(ノックの音)



弱 木「は~い!」





弱 木「どうしたの? こんな時間に」



 莓 「あの…」



弱 木「天井さん、どうしたの?」



 莓 「好きなんです」
弱 木「えっ?」
 莓 「あっあのパンケーキが! 私も好きなんですよね、三日月のパンケーキ。ふわっふわでおいしいし……見た目もすごい映えるし……今日、食べたんですよ」
弱 木「あぁ、あれね。実は僕も今日、食べたんだよ」
 莓 「知ってます……知ってます。だから来たんです。『誰かと語り合いたい』って……」
弱 木「ありがとう。 見てくれたんだ」
 莓 「はい」



弱 木「天井さん?」



 莓 「……好きです……弱木先輩のことが好きです!」



 莓 「好きです!」





 莓 「何が起きた? えっ?」



 莓 「えっ? やっぱ言っちゃったよね? え~っ!」



 莓 「ああっ! あぁぁぁぁっ! どうしよう……」





(着信音)




弱木の声「天井さんへ。さっきはありがとう。突然のことで驚いてしまいました」



弱木の声「僕は今まで好きとか言われたことがないので、どう対応したらいいのかわかりません。だから正直に言います」



弱木の声「ごめんなさい、僕には今、好きな人がいます。だから天井さんの気持ちに応えることはできません」



弱木の声「でも、天井さんの気持ちはうれしかったです。天井さんは可愛いから、僕なんかより良い人が絶対います。天井さんが幸せになれるよう心から願ってます。弱木」



 莓 (何? これ! 弱木のくせに……まじめかよ! 弱木のくせに……)





 莓 「はぁ~あ!」



╳    ╳    ╳




╳    ╳    ╳



 華 「弱木きゅん……」


 すでにこの作品、ハナさん(泉里香)と弱木の恋愛観や行動原理が異常すぎて、普通の恋愛ドラマとしては破綻しかけているのが、このエピソードではイチゴちゃんが王道の「失恋する脇役」を演じて、力業でバランスを保ってくれている。この最後のほうなんか、お芝居も演出もがんばってるじゃないか。それにしても弱木君、モテるね。女の子同様、中味がヘンでも、可愛い男は王道なのだ……って言ったらセクハラ発言になるのだろうか。
 じゃ、ぶっきらぼうだけど、今回はこんなところで。ようやく第8話終了で、次回は第9話です。