実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第779回】DVD第5巻:Act.17の巻(5)


 次の金曜日(2020年9月25日)に発売される『FRIDAY』誌に、泉里香さんと熱愛中の人気Jリーガーさんへの突撃インタビューが出るんだって。もっとも、だいぶ前から噂になっていた二人なので、それがどうしたという気もする。有名人だからってそこまで他人のプライバシーに首を突っ込んでいいのかとも思う。ビートたけしのフライデー襲撃事件から、もうすぐ35年である。



 一方、本当は新しい恋の噂のひとつもあって欲しい安座間美優は、そういう話はないけれど、北朝鮮拉致問題をテーマにした映画『めぐみへの誓い』が完成して、試写会が行われたとのことだ。



 安座間は、横田さんと同じく拉致被害者である田口八重子さん役。「お話をいただいたとき、すごくプレッシャーだった。辛いシーンもありましたし」と話し、「八重子さんは22歳のとき、子どもが2人いて働いている中で拉致されている。私自身結婚もしていなくて子どももいない。そういう時期に拉致されるのはあまりにも想像できなかった」と役作りの難しさを吐露した。



 作品と役と向き合うため、「何度も打ち合わせやリハをしたり、監督から話を聞いたり、拉致に関する作品を読んだり観たりして思いを本番までに作りました。劇中で『ショッピングに行きたい』『クリスマスが懐かしい』『紅白を観たい』というセリフがあるのですが、私も大好きな文化なので、それを味わえないのは…という思いを持ってやっていました」と役作りを回想。「若い人に拉致問題を知ってもらって、早く問題が解決できれば」と思いを込めた。
  (『モデルプレス』2020年8月24日)


 公開は2021年2月をめどに、劇場公開とネット配信を予定。




 興行よりも拉致問題を世界に訴えることが目的の作品であるし、そういう意味ではネットの方が強力な拡散の手段となるから、たぶんそんなに劇場公開にウエイトは置かず、わりと早く配信で視聴できるかも知れない。



 竹下景子の息子で俳優の関口アナン(ボックスコーポレーション所属)が先輩に100の質問をするYouTube【関口アナンの10箱100段】は第12回「沢井美優に100の質問~前編~」を迎えた。セーラームーンネタとかもちょろちょろあるが、まあこれは現物を視聴していただいた方がいいだろう。まだ前編のみ。



 岩手の観光案内に熱心な小松彩夏は、先日ZOOMでファンミーティングのようなものをやって、カレンダーの制作が発表されたらしい。岩手県は県全体でトータル二十数名の陽性患者が報告されていましたが、みなさん退院されたそうで、なによりです。



 北川景子は『ファーストラヴ』『約束のネバーランド』は来年公開なので、次に公の場に姿を見せるとしたら、11月13日に全国公開が予定されている映画『ドクター・デスの遺産―BLACK FILE―』がらみであろう。サバもぐならぬ、綾野剛から焼き鳥をもぎとってガッツリ食らう北川景子に注目だ!



 ちなみに同じ原作者のドラマ『ヒポクラテスの誓い』は現在Amazonプライムで視聴可能だが、9月いっぱいで配信が終わるので、まだの人はお早めに。



 すみません、以上、これといった話題もなかったでしたね。DVDレビューに進みます。世間的には四連休ですが、家庭の雑事が立て込んでいるので、今回もサクッと軽めに行きます(当社比)。


 
 というわけでAct.17。聖十番教会を訪れ、亡くなったお母さんのお墓に献花する火野レイ。ロケ地は群馬県高崎市にあるグランドパティオ高崎。もともとウエディング用の施設なので、教会はあってもお墓はない。



 撮影所から大道具をもってきたわけだが、配置がすごく変。背景に「St. Juban Church」と掲げられた入口があって、その真ん前に墓地が並んでいる。こんな教会ありえないですよね。



 どう見てもふつうの舗装の上にお墓を乗っけて並べているようにしか見えない(笑)。でっかい体育館があったり、とにかく謎に満ちた教会ではある。


 しかも(みなさんご存知のとおり)Act.34でレイは再びお母さんのお墓を訪れるのだが、それはもう、このAct.17とはぜんぜん違う場所になっている。芝生の上だし。どっかで読んだ記事だと、Act.17の教会がどうしても使えないので、仕方なく別の場所でロケしたそうだ。おそらく、グランドパティオ高崎で結婚式の予定が詰まっちゃっていたのではなかろうか……ってことも前に書いた。



 このAct.34の墓参りは、東京都文京区目白台「和敬塾本館」(旧細川侯爵邸)でロケされている。いろいろなドラマのロケに使用されている。ここも結婚式は可能だそうだ。



 今回はちょっと見えにくいが、Act.34の方を見ると、墓石には「RISA HINO 1963~1995」とある。実写版の火野レイは1989年4月17日生まれと推定されるから、火野リサは26才の年にレイを生み、レイが6才になった1995年に32歳で亡くなっている。おそらく結婚は20代前半のことで、穿って考えれば、大学生のころ、すでに政治家の火野隆司の嫁になる話が両親の間で進んでいて、卒業後に花嫁修業を経てすぐに結婚、みたいな感じではないだろうか。レイは母親を愛しているけれども、そんなふうに親のいいつけに粛々と従う人生を送り、死に臨んでも父への愚痴をひとことも口にしなかった母の生き方には反撥したはずだ。
 ……というようなことも、これまでつらつら考えてきた。詳しく知りたい方は(いないと思うけど)、【第250回】【第251回】あたりをご覧いただければと思う。



 とにかく火野レイは母の墓に献花し、しばらく見つめてから手を合わせている。そこへやって来のが神父さん。



神 父「オ母サン、喜ンデルデショ?」



神 父「アナタガオ父サント一緒ニ来タラ、モット喜ブデショウ」



レ イ「父は、母が死んだ時にも仕事をしていたような人です。母も望んでいないと思います」



 レイの言葉に返答はせず、ただそっと背中に手をそえて去る神父。神父を演じているのはビクター・カサレ(Victor Casale)さん。ゴジラ映画への出演歴があるこの人についても【第237回】で調査したとおりである。



 そこで紹介していた水戸のお店も、たぶんもうとっくに営業していなくて、今は何をやっているのかよく分からないが、昨年の暮れに偶然、消息を発見した(笑)。「日本の外国人俳優(Foreign Actors in Japan)」というフェイスブックがあって、それによればビクター・カサレ氏は2019年12月14日に武蔵府中 LE SIGNEで「キッズサンタパレードinル・シーニュ」というイベントにサンタ役で出演されたとのことである。



 Will be Santa at Le Signe at Fuchu on Saturday, December 14th. Doing the Kids' Parade ! Then Santa again at Tobu Department Store in Ikebukuro, Tokyo on December 21st ! Ho Ho !!!


 あと、12月21日にも池袋東武の「北欧屋台クリスマスマーケット」でも、サンタをやったみたい。お元気そうでなによりです。
 さてドラマに戻って、その時、鐘の音がして、礼拝堂の方を見るレイ。そこでは美奈子は祈っていた。





 グランドパティオ高崎が誇るセントリュミエールチャーチのステンドグラス。ベルギーの教会で実際に使われていたものを移築したのだという。



 美奈子とレイ。出遇う前から二人のコントラストがくっきり際立つ名場面だ。レイはただ、母親の墓参りに来ただけで、何ものにも祈らない。自分の運命をあやつる大いなる存在も、運命も信じない。「神さまなんていない」(桜・吹雪)。子どもの頃から不思議な霊感があったのは、自分の意志で戦士として戦うときに必要な力だったからだ。



 美奈子はよみがえった前世の記憶に忠実に生きようとしている。戦士が結集して敵と戦うことは、前世から定められた必然で、個人の意志など入る余地はない。自分がアイドルとして世間の脚光を浴びたのも、プリンセスの影武者として敵をあざむくために効果的だったからそうなったに過ぎない。



 だから礼拝堂で祈りをささげる。これから始まる戦いのなかで、個人の意志ではどうにもならない運命が、前世の悲劇を繰り返さないよう、ただ祈るしかないのだ。



 祈る美奈子と、ほんとうには祈っていないレイ。自由な意志で生きようとするレイと、運命に殉ずる覚悟の美奈子。礼拝堂と墓地の対比が。ここから始まるレイと美奈子の確執をすべて暗示しているようで、何度観てもぞくぞくします。
 短いですけど、今回はこのくらいで。みなさん良い連休を。