実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第773回】DVD第5巻レビュー予告編の巻


 春休みの定番ドラえもんがようやく公開になる。まさかポケモンと夏休みに激突することになろうとは。現在の映画館の営業形態は、基本的に前後左右は1席以上空けて着席(まさか親子連れは隣同士で良いんだよね?)で、上映回ごとの消毒作業、営業時間の短縮、というものだそうである。コロナ以降、行ってないから分からないけど。



 まあ最近の日本映画なんて制作本数が多すぎて、劇場ではガラガラな作品も珍しくないわけだが、そのぶんの稼ぎを会社や興行側から期待されているメジャーなアニメ大作にとっては厳しい環境だろう。



 これも危なっかしい企画だと思うが(何度も書いてるね)浜辺美波さん主演『約束のネバーランド』の特報が出た。12月18日全国ロードショー。





『君の膵臓をたべたい』では絡みの場面がなく、『センセイ君主』では冗談みたいなカメオ出演だった北川景子さんと浜辺美波さんがついにガチンコ対決だ……と思う。



 このたび公開された特報は、ママ(北川景子)に向かってほほえむエマ(浜辺美波)のカットで終わる。まだ19歳の浜辺美波であるが、さすのエマ役には「年、とりすぎじゃない?」と思ってしまったんだが……いや、なんでもない。



 さて、みなさんとっくにお忘れと思うが、このブログの本題は、実写版セーラムーンDVDレビューである。今年の3月末にDVD第4巻の特典映像をレビューして、これで第4巻は終わり。ちなみに、Act.13のレビューは2015年11月の【第543回】から始まっていて、読み返してみたら冒頭に「河邉千恵子とおちまさとが離婚した」と書いてあった。もうそんなに経ったのか。



 次回からはいよいよ(何が「いよいよ」なんだか)全12巻中の第5巻である。第5巻にはAct.17からAct.20までの4話を収める。ここからがセーラー戦士の物語だ。



 いや今まではそうではなかったんかい!という話だが、前の巻(DVD第4巻:Act.13〜Act.16)は「うさぎと衛の恋の行方」「亜美の嫉妬と自己嫌悪」というふたつの物語を中心に進んでいて、うさぎと衛をくっつけたのも、亜美の嫉妬の対象もなるで、千恵子さん演じた大阪なるがキーパーソンになっている。だから十番学校2年1組が舞台の「戦う中学生日記」色がまだまだ強かった。



 でもDVD第5巻は「衛のフィアンセ陽菜の存在を知り苦しむうさぎ」「うさぎの恋の行方が気になるまこと(Act.20で衛をぶん殴る)」「レイと美奈子の出会いと確執」「みんなの気持ちがバラバラになっていくことに胸を痛める亜美(Act.20でクンツァイトに拉致される)」と、だいたい四つの話(とダークキングダムの四天王の話)が同時進行になって、舞台はほぼ十番中学を離れる。


話 数 サブタイトル 監 督 放 送 日 視聴率
Act.17 美奈子の正体 佐藤健光 2004年1月31日 4.7%
Act.18 上から美奈子 佐藤健光 2004年2月07日 3.8%
Act.19 踏まれ美奈子 高丸雅隆 2004年2月14日 3.3%
Act.20 美奈子の秘密 高丸雅隆 2004年2月21日 4.6%


 視聴率は関東地方調べ。サブタイトルは私が適当につけました。そう、ここからの4話で注目すべきは、やはり美奈子とレイの関係性である。



 亡くなった母の墓がある教会で、レイは美奈子と偶然出会う。美奈子は最初から彼女がマーズだと気づいたが、レイは最初、相手がうさぎのあこがれ、スーパーアイドル愛野美奈子だということにさえ気づかずに話していた。




 そこへ妖魔が襲ってきて、美奈子はレイの目の前で変身する。美奈子の変身バンクがフルサイズでオンエアされたのは結局この回のみであった。



 「たー」妖魔に立ち向かう二人のコンビネーションは決して悪くない。劣勢に立った妖魔がヴィーナスに一撃を食らわして逃げ出す。





 ヴィーナスは「いいから、早く妖魔を!妖魔を追って!」と促すが、マーズはヴィーナスを気遣い「大丈夫?」と駆け寄る。ところが……。



ヴィーナス「な゙っかりだわ。戦士としてちっとも成長してないじゃない!」


 妖魔を逃がしたらまた被害が出る。仲間を気遣うより妖魔を追うのが使命だろうと、いきなり上から目線でマーズを叱責するヴィーナス。マーズも負けていない。



マーズ「あなたがもう少しちゃんと戦っていれば、妖魔を追えたわ」



マーズ「私たちだって、あなたを守るのが使命だって聞いていたけど、お守りだっていうのは聞いてなかったし」



 マーズに言いかえされて、帰りのタクシーの中で「あれは本当にむかついた。言ってくれるじゃない」とつぶやいた美奈子は目まいに襲われる。



 こんなふうに、Act.17で「意外と戦闘に弱い」Act.18で「体調に問題がある」というヴィーナスの属性が次々に明らかになる。一方マーズは、ヴィーナスの行動の矛盾に気づく。銀水晶とともに身を隠していなきゃならないプリンセスのくせに、愛野美奈子はあえてアイドルとして目立つ行動をとるのだ。たとえば「HAPPY VALENTINS」というメッセージの背後にさいたまスーパーアリーナを合成した画像を公式サイトにアップする。




 まるで、バレンタインの日にSSAで待ってるわよ、とわざわざ伝えているかのような匂わせ画像に、レイは疑惑を深める。だいたいアイドルがこんなことしたら、妖魔以前にオタクの追っかけが出る。




 とにかくレイは当日、現場に向かう。するとネフライトに踏んづけられているヴィーナスを発見。あいかわらず弱いぞ美奈子。



 でもネフライトもけっこうなヘタレなので、サクッと追い返してしまう。向き合う二人、ここで主題歌がワンコーラス終わると、変身が解けている。



美奈子「どうしてここに?」



レ イ「もう一度話したくて探してたの」



美奈子「私のことを追う必要はないって言ったでしょ」



レ イ「どう考えてもあなたの行動が納得できないのよ。まるでプリンセスが自分でオトリになっているみたいで……」



レ イ「何かが違っている。あなた本当に」



美奈子「自分で思い出すのよ!」



レ イ「えっ?」



美奈子「自分自身の力で戦士として目覚めるとき、すべてを理解することができるの」



美奈子「私はそれを待っている」



レ イ「待って」



美奈子「私を追うなんて無駄なことはやめて」



美奈子「戦士のリーダーになれるのはあなたなのよ」



美奈子「戦士としてやるべきことぐらい分かっているでしょ」





アルテミス「美奈子、だいじょうぶか?」



美奈子(乱れる呼吸)


 だいぶ具合が悪そうで「戦士のリーダーになれるのはあなたなのよ」とレイにリーダーを譲っているところからしても、この体力では、敵の餌食になるのもそんなに先のことではない、という自覚があったんだろうね。



 でも小松彩夏はこのあと日テレジェニック2004に選ばれ、夏に向けてビキニでグラビア撮影とかして、どんどん健康的な顔色とお肌になっていった。そのせいでもないだろうけど、美奈子もけっこう生き延びて、ここではレイにリーダーを譲る発言をしていたのが「あなたはサブよ」と前言撤回し、新たな確執を生んでいくのであった。



 独立した小松さんにはいずれ女優業に戻ってきていただきたいけれど、なかなかそうスイスイ行くものではないだろう。北川さんも『ドクター・デスの遺産』『約束のネバーランド』『ファーストラヴ』の3本が、すでに獲り終えて年末に待機しているが、その後はしばらくは出産・育児で連ドラや映画のメインキャストなどには出ないと思う。


美奈子「マーズが母子ともに元気で出産しますように」


 というわけで、うちは当分、セーラームーンで彼女たちの原点を確認しながら、仕事への復帰を待ちたいと思う。それでは次回、Act.17からまったり始めます。



 最後におまけ。ちょっと前の【第772回】の最後で、仮面ライダーの劇場版に出ていた電波人間タックルこと岬ユリコ(広瀬アリス)をご紹介したが、その作品『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』が、本日2020年8月8日から8月16日までの期間限定で、「東映特撮YouTubeOfficial」で無料公開中である。ディケイドのヒロイン、光夏海(森矢カンナ)をめぐる及川奈央(ハチ女)と広瀬アリス(タックル)の攻防戦なんて本作以外ではなかなか観られないので、興味ある方はどうぞ。ただしユルイよ。