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【第769回】沢井美優『アクアガール』第2話&第3話の巻


 3月に行く予定にしていたアイドルのライブハウスツアー名古屋公演が8月に延期となり、さらにその8月公演がこのたび正式に中止となった。がっかり。今は払い戻しをする気力もない。幻の公演のレアチケットとして手もとに置いておこうかな。5月6日に予定されていたファイナル公演は12月25日に変更されていて、これはまだキャンセルされていない。これもいちおうチケットはキープしてあるが、行けるかな12月25日に東京まで。いろいろな意味で。



 まあしかたがない。今回はYoutubeから配信されているワールドの広報ドラマ『アクアガールズ』(制作:ROBOT/脚本:三宅章太/照明:中川大輔/撮影:中島和也/監督:清水康彦)のレビュー。第1話(約10分、2020年4月15日配信)は前々回に紹介した。今回は残る第2話(4月21日配信、約8分30秒)と第3話(4月27日配信、約16分)をまとめてサクっとやってしまいましょう。
 ここではあくまでも沢井さんの出演シーンを中心にピックアップしているので、まずワールドの事業ニュースにでていた全体のあらすじを紹介しておく。


情熱社員の、汗と涙の仕事奮闘記。




 株式会社ワールド の社員・碧(あおい) 。一途で活発な碧が会社に入った理由は「姉の渚が好きだったアクアガールの服を作っている会社だから」ついに念願の「アクアガール」への異動が決まり、MDアシスタントの仕事が始まった。
 異動して間も無く、「アクアガール」のブランド25周年企画に、期待と緊張を抱きながら碧も参加することに。思い出の中での、姉のドレス姿から着想を得て、コレクションブランド、「シクラス」とのコラボレーションを企画する。
 しかしそこには、カリスマデザイナーと呼ばれるこだわりの強いブランドディレクター三浦澪が立ちふさがり、「コラボはやらない」「忙しい」「工場のラインを空けられない」と門前払いされる。
 回想される姉とのやりとり。姉がかけてくれた言葉が、碧を突き動かす。市場調査、トレンド調査、商品コスト、スケジュール等、上司や同僚と時にはぶつかり、時には助け合いながら碧は企画書を練り直し、何度も何度も「シクラス」へと出向く。
 感情豊かに愚直に、プロジェクトの成功を目指し一生懸命に向かってゆく碧の情熱が「感動こそ人生であると」我々に改めて思わせてくれる。想いが、人生を彩るのだ。(「WORLD 事業ニュース」2020年4月15日)


 これに続いて登場人物が紹介されている。キャラクターの全員の名前が アクア(水) に由来している、ということだけれど、ヒロイン碧 (井桁弘恵)の上司、池上泰子はこんなふうに紹介されている。



池上 泰子 (沢井 美優) 37才
「aquagirl」のMD課長。碧、岬の上司。内面も外見も、サバサバした男の様な上司であり、社員の信頼が厚い。常に売り上げ優先でお客様心理を重視。優しい語り口の中に時折発する決め台詞「ちゃんと売れる物考えてね」「売れるかな」には、部下の時を止める力がある。


 池上さん、37歳なんだって。いや私、沢井さんには、いまからそのくらいの役も演じてもらって、40になる頃には、吉田羊さんのように実年齢不詳になっていて欲しい、と個人的に思っていたので、ちょっとほくそえんだ。




 そういうさばけた性格で、時には厳しい上司の指令で、碧とチームを組んで25周年企画に取り組むことになった同僚の岬(吉田志織)は、ちょっと不満。岬は無理をしない範囲で仕事をそつなくまとめるタイプなので、夢見がちで破天荒な碧とはウマが合わない。




 今回だって碧は、高級ブランドのシクラスとコラボして、フェミニンなドレスを作ろうなどと予算枠を無視したことを言いだし、アポなしでシクラスのカリスマデザイナー、三浦澪(岩岡徹)の事務所に押し掛け、門前払いを食らう。「壁ドン」は知っていたが、目の前でドアをバンと閉められることを「ドアバン」ていうのは知らなかったな。



 そんなふうに碧がシクラスのデザイン事務所から閉め出されているころ、岬はもっと現実的なプランとして「EC(電子取引)限定、5万円以下の春コート」という企画を改めて泰子に訴えるが、泰子は乗らない。そこへ碧が帰社してくる。



池 上「だから何回も言ったじゃん、EC限定じゃつまんないって」
 岬 「つまんないって……ひどくないですか」
池 上「ああ、じゃあ25周年っぽくないって。そういうことでしょ」



 碧 「聞いてくださいよ、もうホントありえない」



 碧 「初対面ですよ。でドアバンですよドアバン。……マジ三浦澪……」



 岬 「えっ?てかマジ? ありえないんですけど」
池 上「バカだなあ、突然行ったんだ」
 岬 「取るでしょアポ。ふつう」



 碧 「アポ?」



池 上「ん…もうやっちゃったんだから、責めてみれば、シクラス」
 碧 「え……」
池 上「押しまくったら行けるかもよ」



 碧 「ドアバンするかね普通」



 なんだかんだとドレスの企画にトライすることが決まる。いざ仕事に取り組んでみると、斜に構えていた岬も、碧の真っすぐな熱意に次第に心を動かされ、次第に真剣になっていって、二人は強い絆で結ばれていく。





 だが、いくら仲良くなったからといって、仕事の内容はまた別である。二人の仕上げた企画書は、あまり池上さんのお眼鏡にかなうものではなかった。



池 上「う〜〜ん……なぁんか期待しすぎちゃった私? もしかして」



池 上「で? で、これどう思う? 自分ら的に。満足できてる?」



池 上「コラボの意義が弱い。10万前後でドレス作っているブランドが、アクアのために……いくらだっけ……プライス5万以下、ってことは、4万後半で作るっていうことだよね。それだと、ただアッチ、面倒くさいって思うんじゃないかなぁ」



池 上「やりたがらないと思うなぁ」







池 上「……はぁ……」



 碧 「もうちょっとだけやってみようって。あきらめるとか悔しいし。もうちょっと頑張れば……」



 岬 「だから無理だって! さんざんあんなこと言われて、よく平気っていうか、大丈夫とか頑張るとか、あんたよくそんなこと言えんね」



 岬 「そりゃくやしいし、ほかのチームにも負けたくないし、でも……でも無理だって」


 碧はなぜこんなにもアクアガールズに入れ込んでいるのか。碧のお姉さんが、このブランドのファンだったのである。



 姉 「だから碧ならできるんじゃない?」



 碧 「できるかな?」



 姉 「碧が一生懸命やれば、ぜったいできる」




 碧 (お姉ちゃん、見てて)



 碧 「一生懸命」



 碧 「一生懸命やれば、できる」


 でもそのお姉さんは数年前、大好きなアクアガールズの服を着て出かけたまま、事故で還らぬ人となってしまった。





 お姉さんを演じているのは山崎真美さん。『轟轟戦隊ボウケンジャー』の敵幹部「風のシズカ」と言えばおわかりかな。



 ボウケンジャーでは第38話「虹の反物」(2006年11月19日)がお薦めだ。シズカの七変化が観られるぞ!女ガンマンとかスケバン刑事とかチャイナドレスとか女医さんとか。






 脱線しました、すみません。ともかく、そんなお姉さんのためにも、アクアガールズでもっとすてきな服を作っていきたい。そういう想いが、碧を突き動かしていて、その情熱に、岬ももう一度チャレンジする気持ちを起こす。




 岬 「碧、あの子ヤバいですよマジ。言ったことぜんぜんやんないし、『出来た〜』とか言ってぜんぜん出来てないし」



 岬 「あと何か、やたら一生懸命ですし。この前から、シクラス毎日通ってます」



池 上「あれ、何か誉めてない?」



 岬 「いやいやいやいや、あの子ほんと抜けてますよマジ」
池 上「けっこう好きなんじゃん」
 岬 「いやないですって」



池 上「ふふっ」


 そんでまあなんだかんだ、コラボに消極的だったカリスマデザイナー三浦澪も、現場の職人さんたちも「努力・友情・勝利」で説得して、念願のドレスの制作を実現してめでたしめでたし、というお話です。




 最後に、ドレスのお披露目というかモデル撮影の当日、社内の取材に答える碧のもとに、弱気になったときとか、休憩室でいつも碧をはげましてくれた「キヨさん」(志垣太郎)が姿をみせて、大団円。



 碧 「今回のコラボは、アクアのフェミニンモードらしさと……らしさと、シクラスの……えっと……ブランドコンセプトを融合して、さらに魅力ある、かつ……かつじゃないか……革新的な華やかさを表現しています。カラーはサックスブルーと……」



清 川「お〜っ、やってるね〜」



 碧 「おっ、キヨさん!」



清 川「おっ、頑張ってたのはこれですねぇ、素晴らしいなぁ。ご苦労さま」



 碧 「キヨさん、グレンチェック着てるじゃん。いいじゃん、なぜか決まってるじゃん、今日」
清 川「決まってる?はっはっは、いやいやいや、勉強させてもらいましたからね、はい」



 碧 「あ、この人、キヨさん」



池 上「お疲れさまです」
 岬 「お疲れさまです」



池 上「会長」



清 川「はっはっは、あいやいや」
 碧 「会長?」



清 川「う、うん」
 碧 「キヨさん、会長なの?」



清 川「……一生懸命、頑張りましたね」



清 川「はっはっは、一生懸命、頑張ったんだから、なにかご褒美をあげなくちゃ」


 ご褒美は自分が作ったアクアガールのドレスを着ることでした。井桁弘恵だから、それは似合うよね。








 井桁さんメインだけど、私たちには大人な沢井さんもいいよね。というわけで『アクアガール』でございました。ではまた次回。