さて……年末で、気力もそうだけど、ネタも枯渇状態です。セーラームーン関係なら、いろいろなグッズの発売ニュースはひっきりなしに続いているけど、私の使わないようなものばかり(当たり前だ)。
コスメとかウォレットとかパジャマとかジュエリーとか、もう多すぎてフォローできない。
考えてみれば、オトナ女子のノスタルジーを刺激するこのゾーンって、今のところほぼセーラームーンの独占市場ではないか。これが男性だと、アニメとか特撮とか競合作品がたくさんありそうだね。
セーラー戦士関係で強いて話題を挙げれば、鮮度は落ちたが『スマホ落とし2』こと『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』(東宝/企画:平野隆/原作:志駕晃/脚本:大石哲也/監督:中田秀夫/2019年2月21日公開)に北川景子の出演決定という話題があった。
だけどこれも、冒頭に田中圭とカメオ的に出演するだけみたいな感じだ。過去の北川景子のワンシーン特別出演には注目すべきものもあったが(『私出すわ』のおかしな記者、『センセイ君主』の『ロッキー』風トレーナー)、今回はまあ普通に、結婚式でみんなに祝福されて終わりなのだろう。
しかも監督は前作に引き続き中田秀夫で、主演は乃木坂46のエース、白石・セレニティ・麻衣という。もうこの時点で、似たような顔ぶれの『クロユリ団地』(中田秀監督・前田敦子主演、2013年)や『劇場霊』(中田秀夫監督・島崎遙香主演、2015年)を思い出して不吉な予感でいっぱい。おそらくそのせいだろう、今のところチラシのどこにも「企画・秋元康」の表記が見られないのが唯一の救いだが、予断は許されないね。これほど観に行くのに勇気のいる怖い映画はたぶんない。
でもあまり実写版セーラームーン絡みのネタでもないし……なんて、だらだら考えていたらまた日曜日になっちゃったので、レビューに進もう。
1. 月野家の夜
月野家もひさしぶりだな。うさぎにとって始めての体験。タキシード仮面への無邪気な憧れより、地場衛へのリアルな恋愛感情が募って、どうしていいのか分からない。眠れない夜。
うさぎ「ケガ、大丈夫かな……」
うさぎ「やだ、なんでアイツのことばっかり」
うさぎ「タキシード仮面のこと考えよっと」
衛の声「うさぎ! 乗れ!」
衛の声「うさぎ!」
で、台本だとこの次に衛のマンションのシーンがあって、同じころ衛も同じように、うさぎへの想いで眠れない夜を過ごしている様子が描かれる。
(台本より)
うさぎのハンカチを手にしている衛。
が、思い切るように乱暴に引き出しに入れる。
衛 「俺に、あいつを思う資格なんかない」
引き出しを閉めた衛が大きく息をつく。
この場面は本編ではカットされた。たぶん、似たようなシーンがAct.15にもあったせいではないか。「あいつのことは、これ以上」と自分の気持ちを封印しようとするが、ハンカチを見つめて心がゆらいでしまう衛。
そういえば衛は、Act.7でタキシード仮面としてセーラームーンたちを助け、負傷したときに手にハンカチを巻いてもらっていて、前回Act.15では、地場衛としてうさぎをかばって腕を傷つけ、最後にハンカチを巻いてもらっている。
すでにうさぎのハンカチを二枚もゲットしているわけだね。あるいは、一枚目はどこかで返しているのだろうか。
2. いつもの通学路
そういったあたりも考慮した結果かどうか知らないが、とにかく今回、鈴村展弘監督はハンカチを手に苦悩する衛のシーンをカット。ベッドで眠れないうさぎのアップに続いて、翌朝、寝不足気味の表情で登校するうさぎへと続く。そこで亜美・なるが登場して、うさぎをめぐってバチバチ火花が飛ぶ展開。鈴村監督のお好きな口もとアップもありますので、河邉千恵子さんの唇をご堪能ください。
うさぎのM(何か、夢まで見ちゃったよ。でもケガ痛そうだったな)
うさぎのM「って、なんで考えちゃうかな!」
うさぎのM(きっと私のせいでケガしたからだよね)
うさぎのM(礼儀として心配するでしょ、普通、うん)
な る「なーに考えてんの」
うさぎ「なるちゃん!」
な る「ね、どうだった。彼とのデート」
うさぎ「だから違うって!私が好きなのはアイツじゃないの」
な る「またまたぁ。今だって彼の事考えてたでしょ」
うさぎ「そっそれは……」
な る「やっぱり。最初に見てビビって来たんだよねー」
うさぎ「もうやめてよ~」
うさぎ「あ、亜美ちゃ~ん」
うさぎ「一緒に行こ、ね?」
╳ ╳ ╳
な る「うさぎ!いるんでしょ?!」亜 美「待って!」
亜 美「うさぎちゃん、寝てるの。嘘だと思うなら思ってくれていい。私の意地悪だと思ってくれてもいいから……」
╳ ╳ ╳
うさぎ「なるちゃん、亜美ちゃんホント、優しいんだよ」
うさぎ「なるちゃんたちのこと、心配してくれて」
な る「なんで?」
な る「なんで心配されなきゃいけないの?」
うさぎ「あ……それは、あぁ、色々」
うさぎ「ね、なるちゃん?」
いつもの通学路のロケ地は、おなじみ赤羽緑道パークブリッジではなく、今回は練馬区光が丘の四季の香公園。ここもけっこうロケ地として利用されていますね。千恵子さんについては近年、特にニュースらしいニュースもなさそう。セーラームーンの聖地、麻布十番でピラティスのトレーナーのお仕事をやられていたはずですね。
続いていよいよ(台本には出てこない)山本ひこえもん登場となるが、今回はこのくらいで。