実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第734回】現世はバーのマスターの巻(松本・渋江・沢井)

乃木坂46版 ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』2019
ビデオソフト発売情報(Blu-ray and DVD)
【発売日】2020年4月11日(土)
【価格】Blu-ray:7,800円+税、DVD:6,800円+税
【収録内容】本編1枚+特典映像1枚


1. 松本博之in『ボイス 110 緊急司令室』



 日本テレビの土曜ドラマ『ボイス 110 緊急司令室』(2019年7月~9月)は、唐沢寿明の演じるはぐれ刑事と、「絶対聴感」をもち、場合によっては電話の声を聞いただけで犯人が分かっちゃうボイスプロファイラー(声紋分析官)の真木よう子たちが活躍する刑事ドラマである。韓国ドラマ『ボイス ~112の奇跡~』の翻案で、物語はほぼ原作どおりのようだが、これにネフライト松本博之が出演しているという情報をコメント欄でいただいたので、急ぎ最終回(第10話)だけチェックしてみた(2019年09月21日放送、脚本:浜田秀哉/照明:礒部大和・小原崇資・氏家康二/撮影:市川正明/演出:大谷太郎)。



 冒頭、いきなりラスボスの雫(伊勢谷友介)が刑事の石川(増田貴久)にアッパーカットを食らわしているので笑ってしまった。



でも、元NEWSの山下智久が主演した実写映画版『あしたのジョー』(2011年、曽利文彦監督)で力石徹を演じた伊勢谷友介が、今度はNEWSの増田くんにアッパーカットって、ずうっとNEWSのファンをやってた人はこういう細かいネタを喜ぶのかな? ちょっとよく分からないや。
 まあいい。ヒロインの真木よう子は石川刑事(増田貴久)の監禁情報をつかみ、警察内の緊急連絡網を使ってそれを拡散する。ネフ吉くんは、その通信に耳を傾ける強行班刑事のひとりである。いきなり最終回なんで、これまでのいきさつとかあまり細かく聞かないでくれ。



ひかり「コードゼロ。監禁および傷害容疑事件発生。現在時から本件関連通話を優先とし、他の通話を規制する」



ひかり「大磯の別荘にて血痕を発見。石川巡査部長が負傷している模様」



島 田「石川が何で?」



佐 伯「まさか一連の事件絡みで」
香 川「ウソだろ」



ひかり「三笠海岸交番も至急、急行せよ」



足 達「強行班も出動する」



足 達「行くぞ」
刑事たち「はい!」


 という感じで、「ウソだろ」とか言っていた強行犯第一係の「香川刑事」が松本君の役どころである。ちゃんと役名もあるし、セリフもあるし、頭ひとつぶん背が高いのと、刑事というよりはチンピラに見えちゃう派手なガラのシャツで識別しやすいし、なかなかな役だ。もっと第1話からちゃんと観ておけばよかったな。以下、最終回から、ネフ吉の出番だけ拾っておく。伊勢谷が増田君をボコボコにしていた現場を唐沢寿明がおさえて、ひと足遅れて強犯第一係の刑事たちが到着。




足 達「確保!」



刑事たち「はい!」



佐 伯「立て」
香 川「ほら 立て!」



足 達「石川、しっかりしろ!」



足 達「救急隊、急げ」




 雫 「いい顔してたぞ、ははっ、樋口彰吾」



 犯人の伊勢谷をしょっぴいて行く刑事の役をいただいたおかげで、けっこう画面に映ってるじゃないかネフライト。よかったよかった。でもこのあと伊勢谷はまた脱走して、真木よう子を人質にとって警察に篭城する。



 一方、雫(伊勢谷)が国外逃亡を企んでいるというガセネタに躍らされ、密航あっせん業者を追っていた強犯第一係の刑事たちは、至急警察に呼び戻される。
 どうもこの強犯第一係の刑事4人は、常に行動をともにしているらしい。チョッキが目印のリーダー格は足達刑事(遠藤雄弥)、元D-BOYSでテニプリのリョーマ。ドラえもん体型の島田刑事(福澤重文)は、香川刑事(松本博之)がガメルを演じていた『仮面ライダーオーズ』にゲスト出演しているそうだ。そして黒服の佐伯刑事(宮田佳典)は、映画『ミスミソウ』の火事のシーンで山田杏奈を引き止めていた通りすがりのお兄ちゃんだって。



 『ミスミソウ』って、私が苦手なタイプの映画(陰湿で血まみれな少年少女のイジメと復讐の物語)だったが、不覚にも感動で涙ぐんでしまった。白い雪の中に凛と立つ山田杏奈はとても美しかった。すみません余談でした。



落 合「至急、至急!」



落 合「本件については 本郷雫と特定」



足 達「何だと!?」



落 合「橘室長を人質に取っている」



足 達「急げ、戻るぞ!」



島 田「くそったれぇ!」



香 川「くっそう」



佐 伯「行くぞ!」


 くやしそうなネフ吉。でも主役の(このレビューには全然出てこないけど)唐沢寿明の活躍で伊勢谷友介は逮捕。財界の大物で、なにかと警察に圧力をかけて捜査を妨害していた伊勢谷の父親の伊武雅刀にもとうとう捜査の手が及ぶ。



足 達「殺人幇助で本郷辰夫氏に任意同行を求めます」



赤 松「逃げやがった」



島 田「はぁ?」
佐 伯「おい! ふざけんな!」



香 川「どこに逃げたんだ!?」
赤 松「こっちが聞きたいよ!」


 で、姿を消した本郷ホールディングス会長、本郷辰夫(伊武雅刀)がどうしたかというと、護送中の息子、伊勢谷友介を、警察の隙をついて(そんなことできるのか?)刺し殺し、返す刀で自らも命を断つ。オリジナルの韓国ドラマとはちょっと違うエンディングになっているようである。




 以上、ダーク・キングダム四天王の一人、ネフライトさんの出演作品でした。いや第1話から観ておくべきだったと後悔している。


2. 渋江譲二in『ブスの瞳に恋してる 2019』



 次はフジテレビのFODの配信ドラマ『ブスの瞳に恋してる 2019』第1話(2019年09月17日配信開始、原作・脚本:鈴木おさむ/照明:生嶋航/撮影:古川好伸・山崎一央/演出:石井祐介)。元祖ドラマ版『ブスの瞳に恋してる』は、鈴木おさむのエッセイを原作に稲垣吾郎主演で2006年に放送された。脚本を鈴木おさむが書いているので『ブスの瞳に恋してる』に間違いはないわけだが、原作とも旧ドラマ版ともまったく異なる内容のオリジナルストーリーである。ただ、主人公二人の名前がオサムとミユキで、二人が交際ゼロ日婚をするとか、そういうところが一緒です。



 主人公のオサム(EXILE NAOTO)は人気声優。ルックスが良くて女性に人気で写真集もバカ売れでサイン会は長蛇の列。密かに交際している恋人のアリス(小宮有紗)も、同じ事務所の人気アイドル声優。理想のカップルでなにひとつ不満のない人生のように見える。でも彼はもっと声優という仕事に真剣に向きあいたくて、本当は声優以外の仕事はやりたくない。だから、これからガンガン、モデルやアイドルとしても彼を売り出そうと考えている事務所と、だんだん意見が合わなくなってきている。同じように、やはり声優の仕事をある種の踏み台としか考えていない恋人のアリスからも、少しずつ心が離れてしまっている。浮かない気持ちで行きつけのバーに入る。このバーのマスターは、オサムの先輩で、昔は俳優だった。



マスター「写真集、売れてるんだってな」



マスター「嬉しくないのか?」



オサム「不安になるんですよ。みんな声優としてのおれを好きじゃないのかも……って」



マスター「俳優をあきらめたおれから言わせると、贅沢な悩みだぞ」



マスター「あんな可愛い彼女もいるんだから」



オサム「おれ、アリスのこと、声優として尊敬している部分があったんです」
マスター「過去形?」



オサム「最近は歌手として売れていって、なんか声優としての仕事をおろそかにしているっていうか……そういう部分でおれとズレがあって……」



マスター「ああ、先生、どうも」
阿倍上「今晩は。いつものね」
マスター「はい」



マスター「占い師の安倍上晴明(あべのかみ・せいめい)先生。怖いぐらいによく当るんだよ」



阿倍上「どうも」



マスター「先生、この迷える子羊を見てやってくれませんか」


╳    ╳    ╳



阿倍上「……今年天女が現れます。」



オサム「天女?」



阿倍上「もしかしたらもう現れているのかもしれません」



オサム「天女が……」


 安倍上晴明なる怪しげな占い師を演じているのは大澄賢也。で、この予言どおり、翌日オサムはホームセンターで働くミユキ(富田望生)と出会う。実はミユキは、オサムの事務所が経営する声優スクールの練習生だった。そして彼女が声優を目指すようになったきっかけとなった人がほかならぬオサムだった。ただ彼女は、オサムのルックスとかそういうところに引かれてファンになったわけではない。純粋に声優としてのオサムが好きだったので、写真集については 「私には本当の笑顔じゃないんじゃないかっていう気がして」なんて言って、オサムの心をつかんじゃうわけね。



 そんなわけでダーク・キングダム四天王のマスターからマスターブルーを経て、今回はバーのマスターになった渋江譲二。主人公が心情を吐露するけっこう重要な会話があるわりに、カウンターでやり取りするだけなので、撮影の手間はそれほど多くないはずだ。なかなかコストパフォーマンスの良い役である。第2話以降も観てみたいのだが、あとは有料で、しかも単品で購入できなくて、正式にFODプレミアムに入会しないと観られないので、どうしようか悩んでいる。困ったね。



 そのほかにもマスター渋江譲二は、2019年10月20日(日)の深夜から始まる神尾楓珠と池田エライザのMBSドラマイズム『左ききのエレン』(TBSでは10月22日火曜日深夜から)にも途中から準レギュラーで出演されるそうだ。あと大野いとさんと共演の映画『新卒ポモドーロ』は来年春の公開だったかな。まあとにかくAVソムリエだけでは喰っていけないと思うので、いろいろ仕事があるのは良いことだ。

3. 沢井美優in『G線上のあなたと私』


そして本日のトリはプリンセス沢井美優であるが、ここでいったん、2017年4月から6月にかけて放送されていたTBSドラマ『あなたのことはそれほど』の話にお付き合いください。



 『あなたのことはそれほど』は、主人公の波留が、既婚(相手は東出昌大)にもかかわらず、偶然再開した最初の男(鈴木伸之)と関係をもってしまい、ずるずる不倫を続けていく。で、相手にも奥さんがいて、すったもんだのあげく不倫関係は清算するが、やり直したいと願う夫の東出昌大とも、最後には別れの握手をして離婚してしまう、という話で、なんかちょっと私には理解できない話であった。最終回のエピローグは、離婚から1年後、友人と待ち合わせしていたレストランに来た波留が、ばったり東出くんと再会する、という場面だった。彼はなんと結婚式場のパンフレットを手にしていて、そのかたわらには可愛らしいお相手(沢井美優)が。




美 都「久しぶり」



涼 太「うん、元気そうだね」







 で、自分から別れたくせに「再婚かぁ」と落ち込む波留だが、実は東出くん(職業はインテリア関係)は、このレストランを結婚式用に改装する仕事に来ていて、沢井美優もその仕事のパートナーだった、というオチがついていた。沢井さんのセリフは結局、最後の方の「はい」だけだった。



「あの窓の開口を大きくすれば、広間も一変できますね」



「そうですね」
「図面あるよね」



「はい」
「写真頼む」
「うん」


 でも波留はそのことを知らず、勘違いしたまんま、という終わり方だった。そんな『あなたのことはそれほど』の放送が終わってから2年と4ヶ月たった2019年秋、同じTBSの制作、同じいくえみ綾の原作、同じ金子文紀の演出、そして同じ波留の主演で、『G線上のあなたと私』というドラマが始まった。そしてその第1話で、最終回の締めに出演した沢井美優がやっぱりチラッと出てきて波留と会話を交わすという、これはどういう意味で考えたら良いのだろうか。まあ何も考えなくても良いのかもな(2019年10月15日放送、原作:いくえみ綾/脚本:鈴木おさむ/照明:赤羽洋介/撮影:井澤昭彦・寺田将人/演出:金子文紀)。



 『あなたのことはそれほど』最終回では、結論として夫に離婚を申し渡した波留だが、今度の『G線上のあなたと私』第1話冒頭では、もうすぐ結婚、寿退社というところで、いきなり婚約者から「他に好きな子がいる」と一方的に婚約破棄を申し渡されてしまい、アッパーカット。今回のブログはアッパーが多い。





 ぼう然としたまま、破談になったことを会社にも言えず、そのまま退職してしまう波留。何をどうしていいか分からなくて街をさまよっているうち、たまたまショッピングモールでバイオリンのナマ演奏を聞いて、それが心に沁みて、衝動的に「大人のバイオリン教室」に入り、演奏を習い始める、というような話。どういう話だよ。





也映子「あっ」
元同僚A「小暮さん?」



也映子「どうも」



元同僚A「いや メガネかけてるから一瞬 分かんなかったよ、ねえ?」
也映子「仕事辞めたらこっちのほうが楽で」
元同僚B「そう」



也映子「外回りですか?」



元同僚B「あっ……七尾町のマンションのキッチンまわり、ウチが請け負うことになって。ねっ」
元同僚A「うん」



也映子「へえぇ、 大口じゃないですか。よかったですね」
元同僚A「そうね」



元同僚B「小暮さんは……元気?」



也映子「はい、元気です」



元同僚B「それ……」
也映子「あっ、これバイオリンです」



元同僚B「あ~、小暮さんってそういうのやる人だったんだね」
也映子「いや~ 、まっ最近になって、ちょっと」



元同僚B「あ~、そ、そっかぁ、うん」
元同僚A「うん、音楽っていいよねぇ」



也映子「ええ」



也映子(その顔やめて)



元同僚A「じゃ 元気出して」



元同僚B「じゃあね~」



也映子(だから元気だって言ってるでしょうが)



也映子(でも、まあ、向こうだって困るか)



也映子(このケースかついでなかったら、何者なんだよ私)



 ちなみに沢井さんといっしょに元同僚を演じているのが周本絵梨香さん。調べてみたら実はこの方も『あなたのことはそれほど』第1話にちょこっと出ているという。そういう二人を波留の元同僚として第1話に出してくるということに、なんかちゃんと意味があるのかな、と勘ぐりたくもなってしまいます。監督のお気に入りということかな。
 ということで、あともうひとつ、安座間美優がひさびさにドラマにやってきた、大人の土ドラ『リカ』というのがあるが、もうだいぶ長くなったので今回はこれまで。
 ていうか『リカ』って色々な意味でレビューやりきる自信がない。「雨宮リカ、28歳です」で心が折れてしまい、乗り越えられない。観てない方には意味不明だろうが、ま、そのへんを含めて次回の課題とします。