実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第706回】大渋滞!人間交差点の巻(『家売るオンナの逆襲』第9話)

 年度末が近づきまた仕事に追われている。ブログを引っ越ししてから(いやその前から)そういう弁解ばかりで済まないけど、今回も短め。許されよ。でも「このくらいの長さでいいんだよ。今までが長過ぎ」と思われた方は、そう声をかけてください。凹みながらも少しホッとします。



 さて『家売るオンナの逆襲』だが、とにかく配役が濃い。すでに新シリーズのレギュラーに松田翔太をもってきたあたりで、優作や黒澤満プロデューサーを介した仲村トオルとのご縁を感じさせて感無量、これは人間マンダラだ、という話はブログ引っ越し早々に書きましたね(ここ)。



 第9話も色々ありすぎる。まずキカイダーが出てきた。M14さんも書かれていたとおり、そもそもテイコー不動産新宿営業所に、ゲキレッド(鈴木裕樹)・ゴセイレッド(千葉雄大)・セーラーマーズ(北川景子)と、赤の戦士がスリーカードで揃っている。そういう流れで、今回のエピソードの冒頭で、仲村トオルが意味もなくテイラーで赤いスーツを着る。



 ちなみに仲村トオルにスーツを売る店員を演じていた俳優は水野智則さん。昔々のスーパー戦隊第6作『大戦士ゴーグルファイブ』(1982年)には、戦士一人一人に「コンボイ」と呼ばれる子供の相棒がいたのだけれど、そのゴーグルイエローのコンボイをやっていた元子役がこの方である。37年経っておじさんになった。



 でもすみません私は『ゴーグルファイブ』といっても「大川めぐみさんキレイだなあ」くらいの記憶しか残っていないボンクラですので、子役時代の水野さんではなく、ネットで拾ったゴーグルピンクの大川めぐみさんで代用します。


 
 何やってんだかなあ。ともかく、そういう具合にキャスティングが特撮祭りで、キカイダー(入江甚儀)に話を戻すと、今いちばん新しいライダー『仮面ライダージオウ』にも「仮面ライダーキカイ」の役で出ていた。変身前のジージャン姿がまんまキカイダーなのと、変身後のなめきったルックスはどうにかならんものか。工具は武器か?





 いや『家売るオンナの逆襲』に戻ります。入江甚儀はどういうご縁の出演かというと、『家売るオンナ』と同じプロデューサー、小田玲奈が一昨年(2017年)手がけたドラマ『ウチの夫は仕事ができない』で、ヒロイン松岡茉優の元カレ役で出ていた。これは観ていませんが、松岡茉優は先日の第42回日本アカデミー賞で助演女優賞(万引き家族)と主演女優賞(勝手にふるえてろ)にダブルノミネート。まあ最優秀賞は順当に樹木希林(万引き家族)と安藤サクラ(万引き家族)に行ったわけだが、松岡茉優自身が『万引き家族』のメンバーだったわけだし、今年は松岡茉優のアカデミー賞だった(個人の感想です)。



 ちなみにこのドラマには、松岡茉優の友だち役でイモトアヤコもレギュラー出演していたそうです。



 で、入江甚儀が主演した2014年の『キカイダーREBOOT』でヒロインだったのが、第7話でサトエリと対立するワーキングマザーを演じていた佐津川愛美なのだ。



 「うわ、光明寺ミツコが出たら、次はジローかよ」と驚いた特撮ファンが、いったい日本に何人いるのか? というぐらい深くて濃いキャスティングではないかと思う。



 北川景子関係では、前回・前々回と、昨年のスペシャルドラマ『指定弁護士』で共演した真飛聖が仲村トオルを誘惑していたが、今回は酒井若菜が登場。



 酒井若菜と北川景子は、2016年にテレビ朝日で放送されたスペシャルドラマ『黒い樹海』で共演している。スペシャルドラマの共演者と再共演続きである。この酒井若菜の役名が「馬場礼子」といって、『HERO』で吉田羊が演じた検察官の役名と一緒なのが話題になっているみたいです。偶然ではないかね。



 さらに北川景子がらみでは特撮人脈でタキシード仮面(渋江譲二)。説明は要りませんね。身重の妻がいて、新居を購入したがっている。お腹の大きい奥さんが佐藤めぐみで、スターダストプロモーション所属。北川さんと息が合うのか『花のあと』『謎解きはディナーの後に』など共演作も多い女優さんで、『ヒポクラテスの誓い』で北川さんの女子高時代からの親友を演じていた。



 WOWOWドラマ『ヒポクラテスの誓い』はこのブログでも詳しくレビューした。北川さんは、長らく肺炎をわずらっていた親友の佐藤めぐみのこともあって医学の道に進んだ。でも佐藤めぐみは亡くなってしまう。そして解剖学研究室の研修医として、不審死をとげた佐藤めぐみの司法解剖をに立ち合うめぐりあわせになってしまう。それでも真実のため、親友の身体にメスを入れる現場から逃げなかった。解剖が終わり、後の処置を指導教授(『あぶない刑事』の柴田恭兵!)に託されて、ようやく親友と二人だけになれる。





真 琴「ごめんね」



真 琴「気づいてあげられなくて」


 渋江譲二・佐藤めぐみ夫妻に家を売ろうとするのが小野真弓。



小野真弓は『電映版 獣拳戦隊ゲキレンジャー ネイネイ!ホウホウ!香港大決戦』(2007年)で、主演のゲキレッドだった鈴木裕樹と共演。



 香港のメディア王が無人島で開く武術大会にゲキレッドたちを招待する、でもその裏に陰謀がある、という『燃えよドラゴン』のパロディ仕立てのプロットで、小野真弓はヌンチャク使いの女ドラゴン(実は香港国際警察の潜入捜査官)だった。



 『ゲキレンジャー』は功夫映画ネタ満載だったんだけど、八戸はこのころから中国語と縁があったんだなあとしみじみ感じてしまった。もちろん、ゲキレッドだったというところから中国顧客相手という設定が生まれたのかも知れないけど。



 言うまでもなく香港は広東語で、今回も八戸が広東語を勉強していて、それで都合よく高額な物件が売れるというエピソードが挟んである。



 そして、ここまで来るとまた別なスリーカードが揃う。佐藤めぐみ、渋江譲二、小野真弓。2007年に「TBS愛の劇場」枠で放送された昼メロ『砂時計』で、この三人はドロドロの人間模様を演じていた、のだと思う。渋江君を確認するためにちょっと観た記憶はある。佐藤めぐみがヒロイン、渋江譲二は佐藤めぐみに想いを寄せるんだけど、佐藤めぐみには心に決めた人(竹財輝之助)がいる。でもその彼には婚約者がいて、それが小野真弓。
 しかしネットではどちらかというと、松田翔太と佐藤めぐみの組み合わせの方が大騒ぎだったようだ。このふたりはTBSの大ヒットドラマ『花より男子』(2005年)の西門総二郎と三条桜子です。これもだいぶ前だな。14年ぶりの再会だそうです。



 佐藤めぐみというカードがこんなにオールマイティだとは。
 またまた『家売るオンナの逆襲』に戻って繰り返すと、渋江譲二と佐藤めぐみはもうすぐ子供ができるという新婚夫婦。で、新居を探していたら出会ったのが、小野真弓の家。小野真弓は離婚を機に心機一転したいと物件を売りに出していた、という設定だ。ところが、話がまとまりそうになったとき、別れるはずだった小野真弓の夫が「もう一度やり直そう」と飛び込んでくる。この夫が永野宗典。



 で、永野宗典って誰? と思ったら、この人は同志社小劇場の人たちが中心になって立ち上げた『劇団ヨーロッパ企画』の創立メンバー。いや、その経歴はどこかで聞いたことがあるぞ、と思ったら、この人だ。



 宅間さん(本多力)この人も同志社小劇場からの『劇団ヨーロッパ企画』で、なんと地元のKBS京都では、永野宗典と二人で『永野・本多の劇的ラジオ』という番組も持っているという。つまりこれは宅間さんのご縁である。すごいぞ宅間さん。劇団の仲間を自分のレギュラー出演番組に出してあげるほどの力があるとは! 今回は白洲美加と復縁フラグが立ってたけど。
 


 もう、あとどれほどの人間関係が潜んでいるのやら。こうなってくると気になるのが沢井美優の相手役。



 第3話で、沢井美優と芳野友美のカップルが出演したが、沢井さんの相手は、当初別の女優さんが予定されていた。でもその方が撮影2日前にインフルエンザになったために、同じ日テレの人気番組『行列のできる法律相談所』の再現ドラマなどでお馴染みの芳野友美に急遽助けてもらったのである(という裏話が、2019年3月3日放送分の『行列のできる法律相談所』で紹介されたそうだ)。ではそもそも沢井美優の相手役は誰だったのか、『行列のできる法律相談所』から代役を連れてきたということは、第8話のラストに出てきた磯野貴理子が本来は第3話の沢井さんの恋人役だったのか? う~んそれはちょっと。私の希望はちょっと違うぞ。



 と、今回はこのくらいでお開きにさせていただきます。ここまで濃い人間関係でキャスティングされると、もう最終回は、並大抵の関係者では驚かないよな、と思っていたら、本当に並大抵ではない関係者が来るみたいだ。あぶない刑事。これも仲村トオルの人徳である。



 おまけ。すったもんだのあげく、渋江譲二・佐藤めぐみ夫妻は小野真弓・永野宗典夫妻から家を購入することに。契約を終えて家を出てきたところ、おとなりの若奥さんとご挨拶。



 同じくらいお腹が大きくて、子供が生まれたら同級生になるかも、なんて言っているおとなりさんは、スターダストプロモーションの田中こなつ。『謎解きはディナーのあとで』で、風祭警部(椎名桔平)の取り巻きをやっていた二人の婦警「風祭シスターズ」のひとりである。最近ではラインライブなどで小松彩夏の相方をやってくれているらしい。これを呼び水に小松を呼びたいところだが、次回もう最終回かぁ……。というわけで今度こそ本当におしまい。