実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第691回】桃子もルナも登場の巻(TWEEDEES「DELICIOUS」『痛快TVスカッとジャパン』『文学処女』)

 

 

 パリで行なわれるセーラームーンレビューのキャストが、現地にお目見えしてフォトセッションをやったそうだ。外国のコスプレイヤーにも、時おり息を呑むほど美しいお方達はいるが、やはり本場は違う!と言われるよう頑張ってください。

 


セーラームーン/月野うさぎ:夢宮加菜枝
セーラーマーキュリー/水野亜美:ココナ
セーラーマーズ/火野レイ:平井琴望
セーラージュピター/木野まこと:尾花貴絵
セーラーヴィーナス/愛野美奈子:星波

 


(*上には当初、パリ公演と異なるチームの画像を貼ってしまいました。コメント欄でご指摘いただき、訂正しました。みんさんありがとうございます。申し訳ないので、最初に貼っていた河西智美さんたちのチームも以下にご紹介します)

 


セーラームーン/月野うさぎ:河西智美
セーラーマーキュリー/水野亜美:替地桃子
セーラーマーズ/火野レイ:長谷川唯
セーラージュピター/木野まこと:山崎紫生
セーラーヴィーナス/愛野美奈子:後藤紗亜弥

 

1. 少女とおじさん第三部

 


 三人だったBABYMETALから一人が脱けて二人になって、なんだか分からない感じになってきた。余計なお世話だが、残る二人がどうしてもやりたいというのでなければ、そろそろこのユニットはお終いにした方がいいんじゃないか。いや本当に余計なお世話だな。
 そして今年もあと二ヵ月というところでビッグサプライズ、2015年12月のライブを最後に活動を休止して、海外留学とかしていた武藤彩未が還ってきた。



 まずは表参道の小さなハウスでセルフプロデュースの復活ライブだという。2018年12月1日、昼と夜の2回公演。バックバンドがまた興味深くて、栗山寮子(ピアノ)と多田涼馬(ドラムス)の二人は国立音大のジャズ専修(もう卒業したのかな)、それにかつて広島の神童と謳われた音楽学校メーザーハウスの森川奏太(ベース)のトリオという、つまりただいま22歳の武藤彩未と同年代の若い実力派ミュージシャンが、どういういきさつかバックを固める。これは聴きたい。行かねばなるまい、と思ったんだけど、チケット発売開始日の11月1日の夜、帰宅して申し込もうとしたらネットがなかなかつながらず、つながったときはすでに完売でした。復活の姿をこの目で見ることができず残念である。しかしまあ、速攻完売は嬉しい。みんな武藤彩未を待っていたのだ。



 知っている人には言わずもがなだが、武藤彩未はアミューズの小中高生限定アイドルグループ「さくら学院」の初代生徒会長で、部活(グループ内ユニット)としては「バトン部」Twinklestarsのリーダーだった。BABYMETALも元々はさくら学院の「重音部」で、メインボーカルは2代目生徒会長、あと3代目生徒会長がやっていた「科学部」ロヂカとか、いろいろあった。



 特にバトン部Twinklestars(ティンクルスターズ)は、BABYMETALの小悪魔の二人、そして科学部ロヂカの堀内まり菜と佐藤日向も重複してメンバーに入っていて、すごく豪華でした。しかも曲を提供していたのが元シンバルズの沖井礼二なので、サウンド的にはとってもオシャレ。



 2014年、さくら学院部活ユニットの楽曲を集めたCD「放課後アンソロジー」がリリースされたとき、沖井礼二もコメントを寄せていて「10歳から15歳という年齢。作曲家として経験した事の無い音域と肺活量」の少女たちに楽曲を提供するにあたり「心拍数も体温もまだ高いだろうからテンポは早めに。だが高貴な彼女達の優雅さは損なわずに」とか、いろいろ工夫をこらした想い出を語っている。



 CymbalsからこのTwinklestarsの経験を経て、沖井礼二が相棒として選んだボーカリストが、『美少女戦士セーラームーン』の桃子こと清浦夏実。二人のユニットとして2015年に結成されたTWEEDEES(トゥイーディーズ)のサード・アルバム「DELICIOUS」が2018年10月31日に発売になった。まだサラッと聴いただけだが、オープニングと2曲目でTWEEDEESスタイルを突き詰めていって、次に中期ビートルズとか連想させるノスタルジックな3曲目「少年の見た夢は」に転調し、後半に入るところに元祖渋谷系、ピチカート・ファイブの代表的ナンバー「東京は夜の七時」の反則技的なカバーを入れてくるとか、あっちこっちさざ波の立つアルバムです。
 それで気づいたことがあって、清浦夏実はソロ時代に自分のリードボーカルに自分のコーラスを重ねて「一人清浦合唱団」とか言っていることがあったが、今回のアルバムはその一人ダビングが復活している。

 


沖 井「アルバム制作の半ばぐらいかな。「今できつつあるアルバムは、清浦夏実のボーカルアルバムだな」と感じた瞬間があって。たぶん僕が作ってきたアルバムの中で初めてじゃないかと思うんですけど、このアルバムは僕の声が一切入っていない。コーラスは全部この人の声なんですよ。僕の声のように聞こえるところも、この人がオクターブ下で歌っている。「花束と磁力」と「少年の見た夢は」は一度僕の声でコーラスを入れたんですけど、結局納得がいかなくて全部ボツにして。僕の声が夾雑物に聞こえてしまう何かが、この人の声の中に生まれているのかなという気がしています」

(「音楽ナタリー」インタビューより 取材・文 / 臼杵成晃 撮影 / 前田立)


 11月18日には名古屋栄のHMVでリリースイベントがある。実はこの日、私は母の年忌法要で実家に帰っていて参加できないが、夕方の千種区の喫茶店でのトークイベントまでには帰って来ます。そして来年2月には名古屋ell.SIZEでツアーライブ。前回のライブは仕事が入っちゃって参加できなかったので、今度は行きたい。



 

2. スカッと小池(都知事ではない)

 


 さて、小池里奈が帰国してユーチューバーとして活動を始めたって話だけど、よくある元アイドルの「一人になっても元気にやってます」的なやつかと思ったら「TBS公式YouTubeチャンネル」とある。小池里奈には未だそういうバックがつくのだ。



 そしてフジテレビの『痛快TVスカッとジャパン』(2018年10月29日放送)出演ときて、さらにツイッターには「放送を控えている作品がありますので、情報解禁までしばらくお待ちくださいませ」だって。復帰後いきなり快調である。けっこうアレだな、小池里奈って凄いのかも知れない。見くびってすみませんでした。



 とはいえ『スカッとジャパン』である。どういう番組かというと、視聴者からの投稿をもとに、モンスターペアレントやクレーマーを撃退した痛快体験、見知らぬ人の親切とか店員の神対応といった心なごむエピソードを再現ドラマにして、スタジオでああだこうだというバラエティだ。司会は内村光良。
 私の好みじゃない番組なんだが、でも再現ドラマパート(俳優はけっこう豪華)にセーラー戦士を含め、やたらと特撮関係の人が出てくので、いやいや観ることもある。沢井美優は何度も出ているし、あと安座間美優も二、三回出ている。泉里香も少なくとも一回は出ていた。





 で、この番組のどういうところが嫌いかというと、説明しづらいので具体例を挙げる。たとえば今回放送された「借りパク女」の話。



 OLの菅井順子(『美少女新世紀GAZER ゲイザー』の須藤温子)は、ある日会社の後輩、北条里菜(『トミカヒーローレスキューファイヤー』の中村静香)に、携帯の電源が切れてしまいそうなので充電器を貸してくれ、とお願いされる。



 でも彼女は社内でも有名な、貸したものを返さない借りパク女。翌日「返してもらえない?」と訊ねると、あっけらかんと「あ、あれ家に忘れてきちゃいました」。



 その後も可愛いペンとか、目をつけられると「貸して」と言われてそのまま戻らない。でも可愛くて胸が大きいので(いや胸のことは出てこなかったか)男たちには人気がある。ある日、大切にしていたハンカチに目を付けられる。



 「合コンあるのにハンカチ忘れちゃって。ハンカチない女子ってマイナスイメージじゃないですか?」嫌だったけど「ダメなんですか?」とか迫られ、断りきれず貸してしまう。



 それからしばらくして、彼女が普通にそのハンカチを使っているのを見て「そろそろ返してくれない?」というと、「これ私のですよ。自分へのご褒美にかったんです」と開き直られた。



 しかもそこを通りかかった同僚男性、柴田(『美少女戦士セーラームーン』の渋江譲二)に泣きつくのである。

 


里 菜「柴田さん、ちょっと助けてくださぁい」
柴 田「どうしたの?」


里 菜「菅井さんが私のハンカチを自分のだとか言ってきて、ちょっと怖いんですけど」


柴 田「えっ? 何だそれ?」


里 菜「これです。お気に入りなんです」


柴 田「ちょっとこれ見せてくれる?」


里 菜「はい」


柴 田「これは正真正銘、菅井さんのハンカチだね」


里 菜「えっ?」


柴 田「だってこれ、俺が彼女にプレゼントしたものだから」


里 菜「彼女?」


柴 田「ほら、これ見て。イニシャルを刺繍してもらったんだ」


柴 田「菅井順子だから J.S」


里 菜「お二人 付き合ってるんですか?」


柴 田「これ大切なハンカチだから、返してあげてくれないかな?」


里 菜「はい」


里 菜「菅井さん。ごめんなさい」

 


 確かにこういうやつ、いるよね。でも、それをそのままドラマ化されても、どう面白がっていいのか分からない。最後のどんでん返しでスカッとしてください、という趣旨だが私にはスカッとできない。どうしてかというと、この渋江譲二のくだり、実話かどうか疑わしくないですか? いちおう視聴者の投稿に基づいているって言うけど、私にはなんだか、実際には借りパクされたまま泣き寝入りしている視聴者が「こうなったらいいのにな」という妄想を書いて投稿して、溜飲を下げているようにしか思えない。それがドラマ化されて3万円ゲットという(再現ドラマに採用されると投稿した人は3万円もらえるそうだ)この微妙な値段設定も「鬱憤を晴らした」というには微妙な額でうすら寂しい。なんて思いが錯綜して、総じてこの番組は楽しめない。でも小池里奈の復帰なので、もうちょっと観てみよう。



 若い主婦の真田奈緒(小池里奈)がスーパーのレジに並んでいる。休日でかなりの行列。



 ところがおかしなわがまま主婦(宍戸美和公)が、息子(関仁平)を引き連れてレジに割り込んでくる。


 手にはじゃがいもとタマネギの袋。レジ店員(香月ハル)の「順番ですので」という忠告にも、耳を貸そうとしない。

 


主 婦「ごめんなさいね。私 急いでんだけどこれだけ買っちゃいたいのよ」


主 婦「これだけだから 先にお会計さしてもらえる?すぐ 終わるから」

 


 もめて余計時間がかかってもイヤなので、みな仕方なく黙認する。ところがこのお母さん、会計を終えると一周まわって、今度はカレールーとにんじんを手に再び割り込もうとする。さすがに注意する小池里奈。

 


主 婦「ちょっと ごめんなさいね。これだけ いいかしら?」


奈 緒「あのう。 さっきも割り込みされたばかりですよね?」


主 婦「割り込みって何よ?ちゃんと許可取ったじゃないのよ」


奈 緒「さすがに 二度目は……」


主 婦「さっき 買い忘れたのを思い出したからまた 買うってだけでしょ。この年になると 忘れちゃうのよ」


奈 緒「いや、でも」


主 婦「しょうがないでしょ歳なんだから!」


主 婦「ほら、これ早くやってよ、これ、さっき忘れてた分だから」


ご婦人「分かるわ。そういうことって あるわよね」


ご婦人「年とっちゃうと何を買いたいのかすぐ 忘れちゃうのよね」


主 婦「そうですよね。 嫌ですね」

 


と、ここに入ってきた年配の女性(和泉今日子)に、次第に「私も70 過ぎたあたりから物忘れが ひどくってこうして 買う物をきちんと 書くことにしたのよ。あなたも そうしたら?」とか押されて、だんだんタジタジとなって、結局退散して、ちゃんと列に並ぶという話。



 これもまあ、だから何なんだという話で、小池里奈が、多分初めて主婦役を演じたという以外に意味はないな。まだ公表できないけど、次の仕事が入っているらしいので、今回はこのくらいにして、今後の小池里奈の活躍に期待したい。あと今回の『スカッとジャパン』、後半には、劇場版『コード・ブルー』に坊主頭になって話題を呼んだ『手裏剣戦隊ニンニンジャー』のカスミ姉ことモモニンジャー(山谷花純)もちょっと長い芝居をやっていた。あいかわらず吸い込まれるような瞳の美人でした。


 

3. 『文学処女』完結


 『文学処女』は第8話で完結(2018年10月29日放送、MBS・ソケット、原作:中野まや花/脚本:下田悠子/照明:渡辺良平・東憲和/撮影:福留章介/監督:スミス)。わりとふわっとした感じの終わり方であった。城田優が恋愛できないのは、かつて同棲していた恋人が体調を崩していたのに、執筆に熱中していて気づいてやれず、取り返しのつかないことになってしまったから、というところまでは分かったけど、でも彼女がもともと病弱だったのか、不廬の風邪か何かをこじらせちゃったのか、とか詳しいことは分からない。



 そのとき、台所で倒れていた恋人を発見したのが当時の担当で、いまは森川葵の上司の編集長だった。この編集長がかつて、学生時代の泉里香と何か関係があったらしいことも仄めかされていたが、その詳細もわからないまま。何となく、泉里香はそもそも城田優にずっと魅かれていたのだけれど、決して振り向いてもらえなくて、そんな泉里香を慰めているうちに深い仲になっちゃったとか、そんな雰囲気はあるのだか、特に説明はなかった。



 あと森川葵は幼いころ城田優の恋人と知り合いだったとか、城田優は有名作家の私生児で、森川葵がその作家のファンでサイン本をもっているとか、そのあたりのエピソードは投げっぱなしである。原作マンガがまだ連載中で、そこらへんはまだ伏線が未回収なのかも知れない。でも私としては、そこまでかっちりまとめなくてもそれはそれでいいやと思った。楽しかったです。最終回の泉里香の出演シーンだけ紹介しておく。
 こじれてしまった恋愛も、作家としての行き詰まりも、元はといえば過去を直視してきちんと精算できないおのれの弱さのせいだ。加賀屋朔(城田優)は自分を見つめ直すために、休筆を宣言する。それを聞いてやってきた有明光稀(泉里香)に対しても、朔はもう、その優しさにこれ以上甘えることは止めたと宣言する。

 


光 稀「しばらく休みたいって?」
 朔 「悪いな」


光 稀「なら、たまにご飯だけ作りに来るよ」


 朔 「それも大丈夫。自分でなんとかするよ。ありがとう」


光 稀「家に誰も入れないつもり?」


光 稀「変なこと考えているんじゃないでしょうね」


 朔 「自分の作品、読み返してみたんだ。加賀屋朔の名前に甘んじていたのは俺自身だった」


 朔 「光稀、いままで、ありがとう」


光 稀「何それ……振られている感じで何かシャクなんですけど」


 朔 「感謝してるよ、本当に」

 


 詳しい過去が分からなくても、これはこれで雰囲気あって良かった。人物関係をすべて明かさずに終わるところが『無敵鋼人ダイターン3』みたいで(笑)。あとはドラマの着地点だけちょっと紹介しておくね。

 


鹿 子「先生。私、これからいろんな作家さんと、ぎゅ〜って、ぎゅう〜って抱きしめたくなるような本を作ります。いい編集者になります」


 朔 「うん」


鹿 子「だから、加賀屋先生みたいな人と恋してる時間ないので、今日でおしまいにします」


 朔 「そっか」


鹿 子「三島由紀夫も、初恋は破れる方が良いと言っていたので」


 朔 「なんだそれ(笑)」


鹿 子(笑)


鹿 子「文学処女、なめんな」

 


 そしてそれから一年後、編集部で文芸新人賞の下読みをしていた鹿子は、一篇の応募作に出遇う。タイトルは「文学処女」。「女の初恋は、小説の登場人物だった」という書き出しを一読した顔がぱっと輝く。



 以上。というわけで結局「文学処女」という単語の意味は不明なまま終わってしまったが、すくなくとも森川葵はドラマの中で処女喪失しませんでした(たぶんそこはポイントではない)。次回からの「ドラマイズム」は『ルームロンダリング』。



 これ2018年7月に公開された片桐健滋監督、池田エライザ主演の映画のドラマ化である。映画のキャラクターが後からテレビで連続ドラマ化されるというパターンもちょっと珍しいね(だいぶ昔『私立探偵 濱マイク』なんてのがあったけど)。主人公の仕事は、事件があったり自殺が出たりしたマンションやアパート、いわゆる事故物件に一時的に住んで、その物件の前歴をクリアにして次の住人に渡す、という「ルームロンダリング」。だけど住みついている霊とかが見えちゃって、行く先々で幽霊と共同生活をすることになる、とか、そういう話なんだって。すみません映画のほうを観ていません。

4. 指定弁護士


 で、いつも最後になっちゃってすみません。9月のドラマスペシャル『指定弁護士』の続き。年内には終わらせるからね(笑)。
 ……と思ってセリフ採録と画像キャプチャまで済ませたんだが、もう時間が来てしまった。実は今日は、前からスマホがイマイチ調子悪かったもんで、思い切ってIPhoneXRを買ったりとかいろいろあったもんで、『探偵はBARにいる3』ではあまりちゃんと観られなかった北川景子と松重豊の絡みは、次週のお楽しみとしたい。ごめんね。