実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第436回】DVD第3巻:Act.11の巻(9)



ああもう公演が始まっちまった。実は昨日まで東京にいたのである。でも無理だった。ひろみんみんむしさんとか百日紅さんとかは準備万端なのであろうか。もう行かれたのかな。心は千々に乱れている。

1. 名古屋支部は東京五輪を全力で応援します。



程小東(チン・シウトン)監督、中国・香港合作映画『テラコッタ・ウォリア 秦俑』(1989年)より、張藝謀(チャン・イーモウ)と鞏俐(コン・リー)。
張藝謀といえば中国を代表する映画監督で、2008年北京オリンピック開会式の総合演出を担当した人だけど、彼の映画を一本選べと言われれば、ひょっとすると私は、彼が監督した作品ではなく、俳優として出演したこれを選んじゃうかも知れない。当時は私生活でもラブラブだったという女優コン・リーと仲良く香港に招かれて撮った、爆笑とアクション満載の切ない悲恋物語です。



さあ、というわけで東京オリンピックである。実は私、オリンピックって基本的に好きじゃないんだけど、ネットでは、東京五輪を喜ばない人が「非国民」とか「反日」とか罵られている。何か「東京オリンピック楽しみだね」くらいのことを書いておかないと、ブログが炎上しちゃうかも知れない。困ったね。
招致のためのロビー活動、プレゼンテーションのアピール、そういったあれこれが、どれも自己主張に満ちていて、奥ゆかしさを旨とする日本人の美意識にそぐわない。だから私はオリンピックが好きになれないし、東京五輪にもあまり乗り気ではない。でもそれでは反日の非国民なのである。私が日本的美徳と思う考え方は、反日的なのかなぁ。そういえば剣道なんか、オリンピック競技にすらなっていないぞ。ちなみにウィキペディアの「剣道」の項目にはこんなふうに書かれている。

剣道の国際化にともない、剣道をオリンピック種目にしようという意見が唱えられるようになった。これに対し全日本剣道連盟は、剣道がオリンピック種目になれば勝利至上主義や商業主義に陥り、剣道の持つ武道的特性が失われるとして、現在まで反対の立場をとっている。


せっかく東京五輪開催が決まったのに、今後も「勝利至上主義や商業主義に陥る」なんて小リクツをこねてオリンピックに背を向けていると、愛国心に満ちた方々から、反日で非国民な競技だと言われてしまうぞ。剣道も2020年オリンピック正式種目化を目指した方がいいよ。
いや他人の心配をしている場合じゃなかった。うちのコメント欄の炎上をあらかじめ防いでおくためにも、ちょっとは祝賀ムードに迎合するようなことを書かなくちゃなあと考えているうちに思い当たったのが開会式だ。開会式なら私もちょっとは楽しみだ。2008年北京オリンピックは張藝謀の演出だった。2012年ロンドン五輪はなんとダニー・ボイルだった。じゃあ2016年リオデジャネイロはフェルナンド・メイレレスかな。そして2020年東京。
オープニング・アニメーションはスタジオジブリかProduction I.G.か。総合演出は蜷川幸雄か宮本亜門か押井守か。音楽監督はやっぱり坂本龍一で決まりだろうな。引退した宮崎駿にも何か依頼はあるだろうが断られるだろう。作家でマラソンランナーの村上春樹にもオファーがあるが断られるだろう。いや気まぐれで聖火ランナーをするかも知れない。市川崑監督『東京オリンピック』に捧げられるドキュメンタリー映画『東京オリンピック2020』のメガホンをとるのは手塚昌明か堤幸彦か山崎貴か。
ともかくあれだ、浅利慶太が演出した長野オリンピックで、伊藤みどりがやっていた聖火の点灯ね、あれはぜひ北川景子さんにお願いしたい。



2020年か。まあ人生、何がおこるか分からないが、個人的にはようやく家のローンも支払い終わる頃合いなので、ここまでは生きて仕事をしていたい、と私もせつに願っている。我らが北川さんは30代半ばにさしかかって、美しさも頂点、押しも押されぬ日本のトップ女優となっていることでありましょう。もはやセーラー戦士姿は望むべくもないが、伊藤みどりのような巫女姿で「悪霊退散!」と炎を飛ばして聖火を点灯させてもらいたい。意外と言えば意外、当たり前と言えば当たり前だが、実写版の全エピソードを通して火野レイは巫女姿で火を飛ばしたことがない。変身前は妖魔退散のお札を飛ばすだけだ。だからすごく貴重なレア映像になるはずだ。もう演出が誰でもかまわないからよろしく頼む。



しかし、しつこいようだが、私はオリンピックの競技を鑑賞するくらいなら、前に北川さんがドキュメンタリーでやっていた居合いの稽古を観ていたいと思うような反日の非国民だから。


富 田「じゃあ、あの、緊張を解いてください。大変ご苦労さまでした」



富 田「最後に居合道の概念として、“居合いは鞘の内にある”ということばがあります。できれば鞘の内のままで勝負をつけてしまいたいということと、それから逆に、もう抜き放つまでに、鞘の内にある間に、もう勝負は決まっている、という二つの意味があるんです。この“居合いは鞘の内にある”という言葉で、最後の締めくくりとさせていただきます。ではお互いの礼」



二 人「ありがとうございました」


接待とか賄賂とかドーピング検査とか人種差別のない競技の世界が私は好きなんだけど、いやもういいかげんやめておこう。
さて忘れたころに再開するDVDレビュー。Act.11の途中でした。


2. バカなりのグッジョブ


「美奈子、美奈子」と病院を探し回る斎藤社長を、うさぎとまことが見かけて、妖魔と勘違いしてとっちめようとする。それに気づいた美奈子が戻って来て、うさぎたちと愛野美奈子が初めてじかに対面、というところまででした。これ、どう評価すべきか。
美奈子はこのとき、アルテミスからの情報で、こっそり外出して「星のまつり」と称する、あからさまに怪しいイベントに出席する予定だった。敵のワナと知りつつ乗り込むつもりだったのだろう。しかし、うさぎとまことが社長と騒動を起こしたせいで、何事かと戻って来てしまったのだ。



社 長「美奈子、美奈子」



まこと「なんだあの人」
うさぎ「もしかして妖魔、美奈子が危ない」


╳    ╳    ╳


社 長「ぎやあああ」



社 長「あいててててて」
うさぎ「美奈子になにする」



美奈子(セーラームーン、どうして?)



うさぎ「愛野美奈子!」



美奈子と目が合ったうさぎが、場所をわきまえず「愛野美奈子!」と叫んでしまったせいで、元気そうな病人が(語義矛盾)集まって来てしまってもう何がなんだか。そのため、美奈子はこっそり病院を出て「星のまつり」に駆けつけることができなくなってしまった。群衆に押し戻されるように、もとの病室に戻る美奈子と斎籐社長とマネージャーの松尾ちゃん、そしてうさぎとまこと。



社 長「たすけてもう」
松 尾「あ、すいません……社長……美奈子ちゃん!」
社 長「松尾ちゃんもなんとかしてよもう」



松 尾「はい、あごめんなさい、すいません、すいませーん、ごめんなんさい、ごめんなんさい通してください」



松 尾「すいませーん、美奈子はいま入院中です、そこんとこお願いしまあす!」


ここだけ観るとゾンビ映画である。
という騒動が起こっている間、星のまつり会場で何が起こったのかは描かれていない。そもそも台本にないのか、演出ないしは編集段階で省略されたのかは分からないが、前のシーンは、レイと亜美が「星のまつり」の会場に入っていくところでぷっつり終わっている。



で、この後登場する時には、マーズもマーキュリーも洗脳されてしまって、うさぎとまことを襲うのである。この時のマーズの、というか北川景子の「イッちゃった目」が、最初に放送を観たときから私は好きでさ。



こういうとき、ちょっとやり過ぎちゃうのが北川さんで、それは10年経った今でも変わっていない。そこが彼女の魅力でもある。

3. どうしよう×13を堪能

それはともかく、描写としてはこれだけなので、この「星のまつり」というイベントの狙いがいまいちはっきりしないのである。



「星のまつり」〜月と火星と水星と木星、大集合
 
ゲストはV  本日12/18開催
会場 I.O.Z HALL


会場が「I.O.Zホール」。「IOZ」を逆さに読めば「ZOI」。確かにこの祭りの立案者はゾイサイトなんだけど、彼の狙いは何だったのか。



ゾイサイト「セーラーVが生きている……。妙だな。プリンセスへのレクイエム、完璧だったはずだ……まあいい、まだ他に面白い手はある」


「面白い手」としか言っていないが、セリフの内容から、プリンセス狙いなことは分かりますね。そして、さっきのネットに出ていた告知、つまり「〜月と火星と水星と木星、大集合」と「ゲストはV」という対照的な表示から考えると、おそらくもともとの計画は、四人の戦士たちを呼び寄せて催眠術にかけ、あとから駆けつけて来たセーラーVを襲わせる、というものだったのだろう。
実際、後半パートで、うさぎたちが遅れて来たせいで戦士2対2の闘いになると、ゾイサイトが出現してジュピターを催眠術にかけ、さらにはセーラームーンにまで手を伸ばす。そこでタキシード仮面の横やりが入って計画は頓挫するが、もしこれが計画どおり進んでいたら、セーラーVが四人に倒されていた可能性はおおいにある。なにしろ(ゾイサイトはたぶん計算に入れていないが)ヴィーナス(セーラーV)は他の戦士を倒せても、プリンセスには手を出せないはずだからね。
てことは、今回のゾイの計画に対して打つべき手は、まずセーラーVをこの「星のまつり」に近づけないことである。そう考えると、今回のうさぎの行動が、ものすごくグッジョブであることが分かる。騒動を起こして美奈子を足止めしたあげく、自分のバカっぷりを見せつることで、美奈子のやる気を奪ってしまった。それでヴィーナスが来なかったために、ゾイサイトの計画はほぼ崩れたわけである。計算してやったことではないといえ、あのヴィーナスが、使命をまっとうする気をなくしてしまったのだから、うさぎのバカさ加減もただものではない。
という温かい目をもって、美奈子と初めて近づきになれたうさぎの弾けっぷりと、今回のエピソードのハイライト、「どうしよう」13連発をご鑑賞いただきたい。押し寄せるファンの波を避けるように、病室に戻った社長と美奈子、ちゃっかり一緒に入ってしまったうさぎとまこと。松尾ちゃんがいないな。おそらくドアの外で群衆をなだめているのだろう。



社 長「はぁ」




うさぎとまこと「はぁ」
社 長「参ったわねぇ。これでしばらく騒がしいわね」
うさぎ「もう本当たいへんでしたよね」



社 長「たいへんなのよ……って、おーい、やだなんであんたたちまでいるのよ」
まこと「すいません。なんか押し込まれちゃって。わたしたちちょっと勘違いしてたみたいで」
社 長「もおおおお」



まこと「すいません!」



美奈子(これじゃあ出られない。どうしてこんな時に……)



美奈子(あたしがセーラーVって、気づいた?)



美奈子(さすがに……)



うさぎ「さっ……サインお願いします」



美奈子「……えっ?」
うさぎ「お願いします、私、もうすっごいファンで」



うさぎ「CDぜんぶ買ってて、歳も同じ14で、今度の新曲も楽しみで」



うさぎ「ああ〜もうどうしようどうしようどうしよう」



うさぎ「どうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう」



うさぎ「どうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう」




まこと「ちょっとうさぎ! 病院なんだからさ!」




うさぎ「でもさでもさ」
まこと「急に失礼だって!」
うさぎ「え〜」



社 長「ま、はいはいはいはいはいはいはいっ! じゃ、サインしてあげるから、それで帰りなさいね」
うさぎ「きゃああああ」
社 長「ペンは?」


この時、狂喜乱舞するうさぎに目が行って今回まで気づかなかったけど、まことも、社長がわりとあっさり「サインしてあげるから、それで帰りなさいね」と言うのを聞いたとたん「えっ?」と意外そうな顔でつぶやき、すぐに肩からかけていたカバンを探ってサイン帳とペンをスタンバイしているのである。ちょっと可愛い。



う〜んとじゃあ、本日はこんなところで。最後におまけのニュース。



ももクロが歌うミュージカル主題歌が解禁!



ももいろクローバーZが歌うミュージカル「美少女戦士セーラームーン-La Reconquista-」の主題歌「ムーンライト伝説」の先行配信がスタートした。
「ムーンライト伝説」は、8月4日に日産スタジアムで行われたワンマンライブ「ももいろクローバーZ ももクロ夏のバカ騒ぎ WORLD SUMMER DIVE 2013 8.4 日産スタジアム大会」で初披露。その模様はニコファーレで行われた「美少女戦士セーラームーン ─La Reconquista─」製作発表会で生中継され、大きな反響を呼んだ。
同ミュージカルは本日13日よりAiiA Theater Tokyoにて開幕。それとあわせて「ムーンライト伝説(SHORT SIZE)」が「dwango.jp」「animelo mx」で着うたフル・Androidシングルとして独占配信される。
20年の時を越えて今なお愛され続ける名曲を、ももクロの歌声で堪能しよう。


animelo mx :「ムーンライト伝説(SHORT SIZE)」(→ここ) 
dwango.jp:「ムーンライト伝説(SHORT SIZE)」(→ここ) 



何だかんだ言っても、観たいなぁ。



さらにおまけのニュース

 アイドルグループ・ももいろクローバーZが、13日に初日公演を迎えたミュージカル「美少女戦士セーラームーン -La Reconquista-」に出演することが明らかになった。



 アニメ「美少女戦士セーラームーン」のオープニング曲で、同ミュージカルの主題歌「ムーンライト伝説」(リアレンジ版)を歌っているももクロだが、ミュージカル本編にも日替わりで映像出演することが決定。彼女たちの個性を生かしたキャラクターが毎回1名ピックアップされ、劇中でセーラー戦士たちと共演する。


「日替わりで映像出演」ですか。これは要らんなあ。これを目当てにモノノフの方々に会場に来られても、お互い迷惑だろうし。