『マジックツリーハウス』、公開されましたね。それに伴い、テレビのバラエティ番組のあちこちで北川さんのお姿を見かけたりして、新年早々縁起が良いです。
マジックツリーハウス、無事公開を迎えました。初めての声優のお仕事、どんな風に皆さんに届いているのでしょう。最近、小さなお子さんに楽しんでもらえるお仕事が続いていて嬉しいです。謎解きも親戚の小学生が毎週楽しんで見てくれていたみたいです。たくさんの人に笑顔になっていただけるよう今年も頑張ります。(『KEIKO'S BLOG』2012年1月11日)
そうなんだよね。以前に書いたとおり(ここ)『謎解きはディナーのあとで』って小学校の3、4年生あたりにものすごく受けていた。うちの息子によれば、オンエアの翌日には必ずクラスの話題になったという。つまりあれはそういう作品なのである。そう考えると、実写版セーラームーンに始まり、深夜の『モップガール』、ゴールデンの青春もの『ブザー・ビート』、小学校中学年の児童を取りこんだミステリ『謎解きはディナーのあとで』と、ドラマの北川さんはほとんど一作ごとに新しいファン層を開拓している。たいへん効率の良い話だが、本人はおそらく自覚していないだろう。ただ『LADY』のファン層がどういうあたりになるのはちょっと分からない。
話を『マジックツリーハウス』に戻すと、本人があちこちで「初の声優の仕事」と言っているんですね。ですが北川さんには、実は「実写版の着ぐるみショー」でセーラーマーズ/火野レイの声をあてた実績がある。
この件に関しては、ちょっと前の『M14の追憶』のコメント欄で、M14さんとcypさんとの間でそんなやりとりがあった(ここ)。で、それを読んでいた私は、たまたまどこかで拾った現物の動画を持っていたので、それをアップしたのです。もったいないので、ここにも貼り付けておきましょう。
着ぐるみの中の人が、あらかじめ録音しておいた北川さん(や浜千咲さん)の語りにあわせて演技しているわけで、これが「声優の仕事」と言えるかどうかは微妙だが、まあ珍しいものなので出しておく。2004年1月西武園にて行なわれた公演ということです。でも、たぶん北川さん本人も、こんな仕事をやったことなど憶えちゃいないだろう。
さて、今年は年賀状代わりに元日早々からブログの記事を更新したので見過ごされた方もいるんじゃないかと思うが、実はAct.8のDVDレビューは、その前日の12月31日、大晦日の更新でめでたく完結しているのだ(これが完結編)。だから今回は恒例、Act.8の全BGMリストである。
実写版Act.8使用楽曲リスト
【凡例】
- 「No.」の最初の2桁は話数(Act)、後半3桁は整理番号を示す。たとえば[08001]ならば「Act.08で001番目に流れた曲」という意味です。
- 「シチュエーション」はビデオ見ながら適当につけました。
- 「M番号」は、BGM収録時につけられた録音番号。「イメージ」は、作曲の大島ミチルさんががどのようなシチュエーションをイメージしてその曲を作ったかを示しており、必ずしもドラマ内での使われ方と合致するわけではない。なおBGM全曲リストは当ブログの【第168回】にあります。
- 「DJM1」はアルバム『DJMoon1』(2004年2月18日発売)[CD12]の略(CD略号、収録曲目の詳細はこちら)。なお『DJMoon』シリーズは、しばしば短いBGMを、何曲かまとめて1曲扱いする。そのような場合の混乱を防ぐために、このリストではトラックタイトルの後に(1)(2)(3)をつけておく。たとえば[08004]の曲は<DJM1-6「のんびりうさぎの一日(2)」>である。これは『DJMoon1』のトラック6「のんびりうさぎの一日」の2番目の曲という意味。
- 「RTC」は3枚組メモリアルCDボックス『MOONLIGHT REAL GIRL』のDisc 1.『Rare Track Collection』[CD15]を指す。これは『DJMoon』シリーズに未収録のBGMを集成したアルバムである。
Act.8 劇伴リスト | |||
No. | シチュエーション | M番号・イメージ | CD番号・トラック名 | アバン・タイトル |
08001 | 前回のあらすじ | M17A「いとしのタキシード仮面」 | DJM1-23「憧れのタキシード仮面(1)」 | Aパート |
08002 | 「遅いなぁうさぎ」 | M8「ボケ」 | DJM1-6「のんびりうさぎの一日(1)」 |
08003 | うさぎの興奮 | M22「セーラージュピター」 | DJM1-9「私はお姫様(3)」/DJM1-16「不思議な魔法のアイテム(2)」 |
08004 | レイとまことの対立 | M9「ダイエット」 | DJM1-6「のんびりうさぎの一日(2)」 |
08005 | ピアノを弾くゾイサイト | 「幻想即興曲」 | ゾイサイトの演奏 |
08006 | ダーク・キングダムにて | M35「力」 | DJM1-29「ダーク・キングダム」 |
08007 | うさぎが「クピ」になっちゃった | M7「コミック」 | DJM1-7「お買い物に大忙し(2)」 |
08008 | ピアノを弾くゾイサイト | 「幻想即興曲」 | ゾイサイトの演奏 |
08009 | 「まさか、誘拐!?」 | M46「潜入」 | RTC-10「抜き足差し足忍び足、ソロリソロリ」 | Bパート |
08010 | コンテスト参加者の行列 | 「C’est la vie」(会場BGM) | |
08011 | レイを追跡してホテルへ | (ホテル内に微かなBGM) | |
08012 | ドレス姿のレイ | M48B「悩み」 | DJM1-8「心細い一人のお留守番(2)」の別バージョン(CD未収録) |
08013 | ピアノを弾くゾイサイト | 「幻想即興曲」 | ゾイサイトの演奏 |
08014 | レイの激情/閉め出される倉田さん | M41「不安」 | DJM1-12「悲劇の主人公(2)」 |
08015 | 「もう見せかけはうんざり」 | M11「涙」 | DJM1-13「女の子は、時々淋しいの(1)」 |
08016 | ルームサービス脱出作戦 | M21「セーラーマーズ」 | RTC-3「だんだん考えをまとめて行く」 |
08017 | 「行くよ〜」「行け〜」 | M20「セーラーマーキュリー」 | DJM1-9「私はお姫様(2)」 |
08018 | ピアノを弾くゾイサイト | 「幻想即興曲」 | ゾイサイトの演奏 |
08019 | ジェダイト登場 | M39「これから」 | DJM1-24「ウワー妖魔だー(3)」 |
08020 | セーラームーンにメイクアップ | M13「セーラームーンのメイクアップ」 | DJM1-18「セーラームーンにメイクアップ」/DJM2-14「クイーンメタリア(1)」 |
08021 | ジェダイトの卑怯な攻撃 | M38「危機」 | DJM1-24「ウワー妖魔だー(1)」 | Cパート |
08022 | 美奈子のカーステレオから… | 「幻想即興曲」 | ゾイサイトの演奏 |
08023 | ジェダイト優勢 | M49「危機」 | DJM1-12「悲劇の主人公(3)」 |
08024 | マーズ&ジュピター参上! | M14「セーラージュピターのメイクアップ」 | DJM1-20「セーラージュピターにメイクアップ」 |
08025 | バトル | M3「セーラー戦士の戦い」 | DJM1-32「セーラー戦士の戦い(1)」 |
08026 | 「頑張ったよ、うさぎ」 | M4「恋心」 | DJM1-8「心細い一人のお留守番(1)」 |
08027 | 狙うぞコンテスト優勝 | M22「セーラージュピター」 | DJM1-9「私はお姫様(3)」/DJM1-16「不思議な魔法のアイテム(2)」 |
08028 | 「クピッ!」 | M44「期待」 | RTC-8「楽しい一日でした」 |
08029 | 参加賞 | M8「ボケ」 | DJM1-6「のんびりうさぎの一日(1)」 |
08030 | 「感じたぞ、セーラーV」 | M29「クイン・ベリル」 | DJM1-31「ダークキングダム四天王(1)」 |
08031 | ピアノを弾くゾイサイト | 「幻想即興曲」 | ゾイサイトの演奏 |
[08012]は『DJMoon1』トラック8「心細い一人のお留守番(2)」の別バージョン。CDに収録されているバージョンはクラリネットの主旋律にピアノ伴奏がついているが、ここではピアノがなくてクラリネット(だと思う)のソロ。レイがカンヅメにされたホテルの廊下で、かすかにBGMらしき音が聞こえるのでいちおうカウントしたが、よく分からない。
田崎監督担当回のBGMの曲数は、これまで1エピソードあたり24曲もしくは25曲と決まっていたので、今回のトータル31曲というのは、かなり多く感じる。ただ今回は、ゾイサイトがダーク・キングダムのピアノ練習室で、ショパンの幻想即興曲を弾くカットが所々に繰り返し挿入されていて(計5回、さらに美奈子の車のカーステレオから流れてくるのが1回)それをひとつひとつBGM1回分としてカウントした、という裏事情もある。そのへんを勘案すれば、曲数にこれまでとさほど大きな違いはない、という見方もできる。
あと、前回Act.7は、深夜の東京ドームでの戦いとか後楽園シティホールでのグループデートとか、わりと前半パートに華やかなシーンが多かったために、音楽もAパートで集中的に使われていた。でも今回のAct.8は、それとは対照的に、前半が比較的静かで、後半、まことがレイを追ってホテルに忍び込むBパートから、様々なBGMがどんどん使われるようになっている。特徴と言えるのはそのくらい。う〜ん、すみません。今回はあまりこれといった発見はないです。
ただ[08015]には注目。このメランコリックなピアノのメロディが、Act.3から一貫して、レイのパパに対する屈折した思いを表出するBGMとして使われている点については、だいぶ前に書いたAct.3再放送レビュー(第5回)の「3. 不吉な力」「4. 涙の理由」あたりをお読みいただけると嬉しいです。
以上。いつもより短いけど、明日も早くから仕事なので、これまで。