実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第291回】安座間美優で往く年来る年 はるかなる木星への巻(その2)



「はるかなる木星へ」というフレーズは、前回コメント欄の最後にStreamKatoさんがご指摘されたように、そういうタイトルのプラネタリウム用の上映プログラムがあるのです。カシオペアさんとかがお詳しいと思う。
さて今年の冬の劇場版仮面ライダーを、いつものように息子と二人で観に行った。正式タイトルが『仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat. スカル MOVIE 大戦 CORE』(監督:田崎竜太/アクション監督:宮崎剛/撮影:倉田幸治/2010年12月18日)って長すぎるよ。で、内容は、夏の劇場版仮面ライダーWの出来がかなり良かっただけに、期待したんだがなぁ。
構成は昨年の冬の劇場版と同じように全3話の変則オムニバス。この8月までやっていた『仮面ライダーW』と、ただいま放映中の『仮面ライダーOOO(オーズ)』の番外編的エピソードがそれぞれあって、最後にこの2本の話がリンクした第3話、というふうになっている。脚本はそれぞれのシリーズのメインライターが執筆していて、だいぶ色合いが異なるのだが、そこは田崎監督が手堅くまとめている。ラストの派手な特撮シーンも的確にこなして、そのうえで、織田信長のクローンと(いやミイラか)主人公の映司、二人の上に青空が広がる、なんて場面に田崎監督らしい構図のカットも見せる。職人である。
プログラム・ピクチャー全盛時代ならいざ知らず、いまどきこういう職人的な監督を、特撮番組やVシネという環境で育てているんだから、やっぱり東映は偉い。それで現在の興収ベストテンチャートに和泉聖治の『相棒』や田崎竜太の劇場版ライダーが入るのだから、慶ばしいことです。ただまあ、田崎監督については、芸達者であることはじゅうぶん承知なので、もうちょっと大胆に冒険して欲しい、と思わないこともないんだが、でも冒険した『ガメラ』に対する世間的評価がイマイチだったもんなあ。なかなか難しいところである。
ともかく演出はいいんだ。問題は脚本。「80年代の小林旭」吉川晃司の魅力を活かしきった『W』の三条陸に対して、『オーズ』の方が「これが小林靖子?」と思うほど物語展開が投げっぱなしで、お話の整合性よりもキャラクターやシーンのインパクト重視の展開になっていて、ちょっと愕然とした。そしたらエンドクレジットで「脚本:●上●樹/脚本協力:小林靖子」と出ていたので二度びっくり。何だよそれ。
あのさあ、そういう時はちゃんと事前に「このオーズはオーズですけど脚本は小林靖子じゃありません」とか周知徹底してよ。初めから井●敏●さんだって言ってくれれば、こっちはそういう心構えで好意的に観るから。

 

さて、すでにこのブログでも何度か書いているように、その『仮面ライダーOOO(オーズ)』にはネフライト松本博之が出演している。役柄は『OOO』の怪人たち、800年の眠りから目覚めた古代の生命体「グリード」の一人である。ちょうど実写版の四天王と同じ程度の、敵幹部クラスのキャラクターで(でもショッカーのように組織化されているわけではない。これは単にドラマの中でのポジション的な話)一応レギュラーである。もっとも、すぐに人間体からもとの怪人の姿に戻るので、声の出演の方が多いような気がする。それと、今週のエピソードで死んじゃったような描写があって、来年が気になる。
ともかく、松本くんの役名はガメル。グリードの中で最もバカっぽくて精神年齢が低くて、やることが幼児なみ、という設定である(公式ホームページには「甘えん坊で力持ち」とある)。で、この間のクリスマス週では、仲間の紅一点のグリード、メズールを探しているうちに、ふらふらとエスニック料理店「クスクシエ」に入り込んでしまう。この店は、仮面ライダーOOOに変身する主人公の火野映司(渡部秀)が住み込みバイトしている店である。で、店内ではクリスマスバイキングをやっていて、トナカイの着ぐるみを着た仮面ライダーの映司は、ガメルを普通の客だと思い込んで、料理を勧める。オススメのままに一口かじって「うまい」と喜ぶガメル。敵のくせにヒーロー側のホームグラウンドに転がり込んで、ヒーローに食い物を勧められてがっつく松本博之。なんか色々思い出して嬉しい(私が)。

で、松本くん、ではなくてガメルはこの店で、探していた美少女怪人のメズールによく似たサンタを見て声をかけるけど、それはこのドラマのヒロイン、泉比奈(高田里穂)だった。なあんだ、とがっかりするガメル松本。

でも、ガメルは(人間体ではないけれど)前の週の第15話で、この泉比奈という子に出会い頭に一発食らっているのだ。この娘はものすごい怪力なのである。このあたりもなんか懐かしい展開。ネフ吉も、Act.41でクラウンで古幡元基にくってかかっているところを、まことに投げ飛ばされたなあ。

いざとなったらライダーでも怪人でも殴り倒せる怪力少女、しかも小林靖子脚本といえば、誰だって『仮面ライダー電王』のハナ(白鳥百合子)を連想するだろう。でも実写版ファンなら、当然その系譜は木野まことまで遡る、と思うよね。
たぶん『東映ヒーローMAX』だったと記憶しているが、小林靖子は「実写版セーラームーンでいちばん動かしやすかったキャラクターは、まことだった」とか言っていた。どうもあれだよな、怪力美少女っていうのが、小林先生にとって自然体で動かせるキャラなんじゃないかな、と私は最近、思いました。
すまん、またマクラが長くなったね。そろそろ本題だ。

 

安座間美優の顔面史(その2) Act.19〜Act.24

 

  
↑Act.19はこのほか制服姿もあるが、変身はなし。
  
↑Act.20。追跡調査中にて変身はなし。
  
↑Act.21。

野球のピッチャーなら中2日はよく働く方だが、戦隊ものでヒーローが2週連続で変身しないというのはけっこう異例ではないか。でもこの前後では、マーズもなかなか変身しなかったりしたような気もするし、実写版セーラームーンではそれほどでもないのか。今度きちんと、どのエピソードで誰が変身したかリストにしないといけないなあ、なんて、また研究所の研究課題が増えた。
そんなことはともかく、2週間の変身ブランクがあったせいか、このAct.21のまことは、地場衛と陽菜が婚約者であること、そしてタキシード仮面の正体が地場衛であることを知って、うさぎにどんなふうに接したらいいか悩んだり、静かにダーク・マーキュリー化しつつあった亜美に振り回されたあげく、亜美の身柄をクンツァイトに奪われたり、その合間には彼女自身の、元基との恋の予感もあったりとイベントが豊富で、なかなか捨てがたい表情が多いです。

という感じで、ほらね、この回もけっこう木野まこと祭りだったりする。

  
↑Act.22

Act.22は、ファンならご存じ、ラストで北川景子が素でウルウルしてしまって、みんながもらい泣きした、という有名なエピソードがありますね。安座間さんの顔の歴史とはなんの関係もないけど、せっかくだから観てみたいなあ。

最後のやつなんか、知らない人に「撮影の合間のオフショット」と説明したら通用するのではないか。そういう場面がドラマ本編に出てくるのが、実写版のいちばんの魅力だ。

Act.23は、美奈子の計略にはまったマーズれい子がうさぎの力を借りてデビューする話。まことの出番は極端に短い。ただでさえ短いうえ、前回Act.23の予告には「レイの歌、聞いてみたいけどね」というセリフがあったのに、それすらも本編ではカットされてしまっている。M14さんはこれを、安座間美優「ら」伝説を象徴する出来事として取り上げ、オリジナル台本を紹介されている(ここ)。

  
↑Act.24

せめてAct.26まで進んでから更新を、と思ったが、やっぱり師走って忙しいや。いや話の寄り道が多かっただけか。めちゃくちゃ中途半端だけれど今年はこのへんで。


今年も色々お世話になりました。皆さん良いお年を。




【2010年最後のおまけ】
最初の方で紹介した『仮面ライダーOOO』第16話の高田里穂のコスプレについて、コメント欄で「チューブブラのビキニサンタ」との言及があったが、ビキニではない。

それにしても劇場版『仮面ライダーOOO&W』のかでなれおんは、不必要にセクシーだったでありんす。