実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第124回】たゆまず更新を続ける『M14の追憶』に「待ちなさい!」の巻

 

double rainbow

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みんなー、『キラリ☆セーラードリーム』を歌っていたお姉さんの、最新CDが出たよ。
よい子のお友達は、クリスマスプレゼントに1枚、お年玉に1枚、おねだりしようね。

 

さて、みなさんご存じのように、当サイトが「大家さん」として仰ぐ『M14の追憶』が、この12月をもってめでたく3周年を達成された。
大家にめでたいことがあれば、店子としてはとりあえず何かしておいた方がいいということを、私は「鮑のし」という落語で学んだ。それもあまりイヤミなのはいけません。昨年は「『M14の追憶』にトラックバックの花束を 」という記事を書いた。お祝いのつもりだったが、ちょっとエグかったかも知れない。だからそういう突っ込み&分析企画は今回はやらない。お忙しそうであるし、例のせらむん大使さん提供による「台湾の海賊版」は、一体いつになったら紹介してくれるんだよぉ!とか、そういう脅迫っぽい話題も取り上げない。で、ストレートでオーソドックスなネタで行く。
以前「アヴァン・タイトルの語り手一覧表」を公開したとき、M14 さんから「私が断念した「待ちなさい!」は誰が何回言うかもお願いします」とご依頼いただいた。私は「待ちなさい!」を誰がどんな場面で言っていたかなんて、それまでほとんど関心がなかったのだけれど、そう言われるとちょっと気になりますよね。それで、当時は深夜の再放送を観ていたので、Act.30 あたりから、再放送レビューを書くたびに「今週の待ちなさい」をメモっていたのだ。だから後半の2クール近くのデータはある。あと前半は、今年から始めたDVDレビューでチェックしていったらいいか、と思ったわけです。
ところが、今年4月から始めたDVDレビューが、結局年内はAct.1からAct.4を納めた第1巻で終わってしまった。来年早々、DVD第2巻のレビューを再開(Act.5からだ!)する予定であるが、このペースだと、オリジナル・テレビ・シリーズ12巻の全話をレビューし終わるまでに、えーと、5年ぐらいかかっちゃう計算になる。
5年後というと2013年だ。つまり「M14の大予言」で、沢井美優の大ブレイクが予想された年でもある。まあそれはアレとして、いずれにせよ、全「待ちなさい」リストが、5年後に完成というのもなんだよなあ。
というわけでこのたび、ちょっと集中的に全エピソードのバトルシーンの前後を観てメモをとって、全「待ちなさい」リストを作成いたしました。ご覧下さい。注意事項らしき注意事項は、あまりない。唯一、まこちゃんだけは「待ちなさい」とは言わずに「待て!」と言っているので、これをカウントに入れました

 

話 数 パート 時間 言う人 相 手 シチュエーション 備  考
Act.1 Bパート 7:49 うさぎ 渡辺典子 ジュエリーショー会場 口調も柔らかく初々しい
Act.2 Bパート 7:49 うさぎ ハニワ妖魔 アルトゼミナール外  
Act.3 なし         この回は「待ちなさい」なし
Act.4 Aパート 7:43 マーズ サボテ妖魔 パーティー会場の舞台裏  
Act.4 Bパート 7:46 うさぎ サボテン妖魔 屋 上  
Act.5 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.6 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.7 Aパート 7:32 ムーン 納豆妖魔 東京ドーム 冒頭いきなり
Act.7 Aパート 7:32 ムーン 納豆妖魔 東京ドーム タキシード仮面登場後、もう一回
Act.8 Cパート 7:52 ジュピター ジェダイト ナコナココンテスト会場 まことは「待ちなさい」と言わず「待て!」
Act.9 なし         まことがネフライトに「ちょっと待った」(7:48)
Act.10 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.11 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.12 Bパート 7:49 マーズ スガオちゃん 夜の「味の素スタジアム」 マーキュリーと追いかけながら
Act.13 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.14 Cパート 7:50 マーキュリー クンツァイト 洞 窟 「うさぎちゃんを返して!」
Act.15 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.16 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.17 Bパート 7:47 レ イ 妖魔 教会の外  
Act.17 Cパート 7:53 美奈子 妖魔 教会 美奈子初変身。ここは体育館ではない
Act.18 Bパート 7:45 ムーン 妖魔 教会 ヴィーナスの「ちょっと待って!」もある(7:47)
Act.19 Cパート 7:57 マーズ ネフライト スーパーアリーナ ヴィーナスを踏んづけるネフライト
Act.20 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.21 Cパート 7:53 まこと クンツァイト   亜美ちゃん奪回作戦もむなしくダーキュリー化
Act.22 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.23 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.24 なし         ただしムーンがクンツァイトに「待って!」(7:50)
Act.25 Bパート 7:46 ムーン 妖魔とジェダイト つくば国際会議場?  
Act.26 Cパート 7:52 まこと 派手な妖魔 空港へ行く途中のパストラルかぞ まことなので「待て」
Act.27 Cパート 7:50 ル ナ ダーキュリー ハイテクセンターの中? セーラームーンの助っ人
Act.28 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.29 Cパート 7:52 マーズ 長頭妖魔 スーパーアリーナ 追っつけ火炎攻撃
Act.30 なし         「ライブの邪魔は、絶対させないんだから!」(7:52)
Act.31 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.32 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.33 Cパート 7:47 レ イ 花妖魔 横浜ビジネスパーク ボコられる
Act.33 Cパート 7:55 ムーン 花妖魔 横浜ビジネスパーク レイの助っ人
Act.34 Cパート 7:54 マーズ 花妖魔 森のなか マーキュリーと駆けつける
Act.36 なし         「さわるな!」「無礼なのは、お前よ」
Act.37 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.38 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.39 Bパート 7:47 ムーン ゴルゴ13妖魔 森林公園  
Act.40 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.41 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.42 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.43 Bパート 7:43 セーラールナ M妖魔 スーパーアリーナ 変身直後の用例
Act.44 Cパート 7:51 ムーン M妖魔 シーバンス? さよならゾイサイト
Act.45 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.46 Cパート 7:51 美奈子 M妖魔 横浜金沢ハイテクセンター 美奈子、最後の変身
Act.47 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.48 なし         この回「待ちなさい」なし
Act.49 なし         この回「待ちなさい」なし

以上、集計すると「待ちなさい」というセリフが出たなかったエピソードがぜんぶで27話とけっこう多い。残りの22話のうち、Act.4、Act.17、Act.33の3話では2回「待ちなさい」が出て来るので、実写版では総計25回の「待ちなさい!」(「待て!」)が言われたことになる。内わけは、やはりうさぎが最も多くて10回(変身前3回・変身後7回)、次いでレイの7回(変身前2回・変身後5回)、後はまこと3回(変身前2回・変身後1回)、美奈子2回(変身前のみ)、ルナ2回(変身前と後、1回ずつ)といった感じで、亜美はAct.14の1回(変身後)きりである。
亜美が少ない理由としては「こっちよ!」「逃げても無駄よ」などの、インパクトのある名セリフに恵まれていた、ということが考えられる。唯一、渾身の「待ちなさい」が、大好きなうさぎちゃんをクンツァイトに連れ去られたAct.14だというのも、ちょっと心温まる話です。
美奈子が少ないのはどうしてかというと、この人は、のっぴきならない場面で登場するのだ。Act.22(襲いかかるダーキュリーとセーラームーンの間に割って入る)、Act.28(クンツァイトがセーラームーンに斬りつけるところをラブミーチェーンで防ぐ)、Act.35(クンツァイトがエンディミオンとセーラームーンに技を出そうとしたところを、間に入ってラブミーチェーン)あたりがその例だが、いずれも「プリンセス危機一髪」であり、「待ちなさい!」なんて悠長なことを言っていられないシチュエーションである。
それからレイは、回数はセーラームーンに次いで多いが、ほんとうはもっと多くてもいいはずである。たとえばAct.23の病院バトルで、「マーズれい子」として「桜・吹雪」を歌ってから戦闘に駆けつける場面。セーラームーンとヴィーナスはスライムに足を取られて身動きできない。じわじわと迫るネフライト。そこで、うさぎだったら「待ちなさい!」と登場するところなのだが、レイはいきなり火の玉で先制攻撃するのである。不言実行。
前々回の日記で話題になったAct.33、花妖魔との深夜バトルもそうである(ジャズっぽいBGMについては現在も情報募集中ですのでよろしく)。あそこも、まあセーラームーンなら「待ちなさい」と言って駆けつける場面でしょうね。でもレイちゃんはそういう野暮なことはしない。まずは妖魔に火球一発、それから無言で、カツカツカツとハイヒールを鳴らして、夜の闇から姿を現すのだ。つまりレイ自身のキャラクターというか、美意識としては「待ちなさい」はあまり趣味ではない。それでも生来のオネエ体質というか仕切り癖が、ついこういう命令言葉を言わせてしまうのですね。それでセーラームーンに次ぐ7回、というのは、妙にリアルな数字だと思う。
まことは、まあこんなもんだろうな。まことが「待ちなさい」と言う場面は記憶にないので、最初からゼロ回だろうと思っていたが、改めてチェックしていると、どうも「待て」というのが、まことにとっての「待ちなさい」なんだろうと理解できて、これをカウントに入れた。小林靖子の脚本はほんとうに芸が細かいです。

以上、ざっくりまとめたリストとざっくりまとめた感想でございます。あらためまして、大家さんこと『M14の追憶』が3周年を迎えられましたことに、心よりのお祝いを申し上げます。

 

P.S. 次回は、安座間さんの誕生日をちょっと遅れて祝う企画にする予定で、本格デビューとなる『CanCam』の最新号を買ってレビューでもしてみようかと思っていたんですが、大家さんの『CanCamを買ってみた』が一向に終わる気配がないので、どうなることやら。なお『CanCamを買ってみた』はきっと近く急転直下で結末を迎え、年は越さないのではないかと予想している。


【さらに補足】書き終えてしばらく亜美について考えてみた。原作新装版の後書きで、武内直子はいちばん最初の亜美の設定が、8マンやサイボーグ009のような「加速装置のついたサイボーグ」だったことを明らかにしている。そして実写版は、おそらくその原案を活かして、マーキュリーに「鋭い反射神経と敏捷さ」という戦闘属性を与えている。それは、Act.5やAct.16やAct.29での戦いぶりをみれば明らかで、彼女は常に、相手の動きの一歩先を読んでそれを封じたり、すばやく先制攻撃を加えるのである。だから彼女の決めぜりふは「こっちよ!」や「逃げても無駄よ」であって、「待ちなさい」ではないのかも知れない。