実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第87回】DVD第1巻:Act.2の巻(前編)


 連休中、家族づれで妻の実家に行っておりまして、子どもたちの面倒を見てもらいながら、私は何をしていたかというと、仕事をしていました(泣)。 3月に様々な業務を放ったらかしにして、週2話ずつの再放送を追うことに専念していたツケが回ってきたのである。
諸般の事情で、この3日間、私はパソコンを開いても、ほとんどExcelしか使っていなかった。しかし伝票とかの整理って、いろんなところでツジツマが合わなくなるなあ。それもこれもずぼらな性格のなせる業である。まこちゃんみたいに、中学生の頃からタクシーに乗っても領収書を取るようなまめな習慣をつけておけば良かった。
 まあそんなわけで5月は週末も立て込んでおりまして、週1回の更新が何とかできれば、というくらいのペースになると思いますが、よろしくお願いします。
 

1. 名簿中間発表


 さて、前回の中間テスト成績上位者リストであるが、すでにコメント欄をお読みいただいた方にはご存知のとおり、色々と不備の訂正、および補足情報があるので、あらためて整理しておきたい。まず出席番号。パソコン上に再生したDVDの静止画像ではちょっと「2」と「3」が見分けづらかったのだが、こっちよ!さんのご指摘どおり、水野亜美さんの出席番号が23番で、「三浦大河」君(さん?)が34番というのは明らかに間が空きすぎである。それで再び確認したら、やはり三浦君(さん?)は24番であった。実はそう訂正しても、「水野」と「三浦」では「三浦」の方が先にならなきゃいけないのだが、仕方がないので「三浦」は「みうら」ではなく「みほ」と読むことにする。「浦」の字は、アニメ版で亜美ちゃんとプラトニックな関係だった秀才少年、浦和良くんを連想させるので、スタッフが亜美ちゃんの隣の番号の子にこの字をつけてあげたのだろう、というのは、たぶん考えすぎである。
 それから同じく、こっちよ!さんが終盤のAct.45を素材に教室の机の数を数えてくださった。物語も終盤、夏休みの登校日で、最終回を除けば、2年1組の教室が最後に映った回だ。で、机は5席づつ6列に並んでいるので30席。ちょっと少なめだが、少子化の昨今、ありえない数字ではない。また、うさぎのクラスだけが少ない人数というわけでもなさそうだ。もしそうなら、転校してきたまことは、うさぎのクラスに編入させられるはずである。

ひとまず2年1組は全員で30人と仮定しておく。ただしAct.45では黒木ミオが含まれるので、当初の人数はそこから1人を引いた29人である。
 ただ、Act.45の時点で、まだ黒木ミオが十番中学に在籍しているかどうかは、実はよく分からない。うさぎをクラスで孤立させ、衛との仲を邪魔だてする、という計画がことごとく失敗に終わった段階で、ミオにはうさぎと同じクラスにいる必要がなくなってしまった。だから、芸能界でのお仕事の都合とか何とか言って、さっさと転校してしまっている可能性もある。Act.48でうさぎの家に訪ねて進悟に会ったとき「うさぎちゃんのクラスメートの黒木ミオです」とか言ってくれれば、はっきり分かったのだが。
 まあいいや。ざっと30人。とすると、前回、出席番号37番とした「山原真咲」さんと、39番とした「横須賀翔」は、やはりそれぞれ27番と29番の間違いで、したがって山本ひこえもんはその間、出席番号28番ということになります。この辺は全面的に訂正だ。つつしんでお詫び申しあげます。こっちよ!さん、どうもありがとう。
 さて、以上の訂正を踏まえて、ひとまずここまでで判明した2年1組の氏名リストを作っておきたい。このAct.2の成績上位者名簿で氏名が明らかになったのは8人(亜美となる含む)。それにうさぎとカナミとモモコの3人、さらにAct.1の黒板に書いてあった「日直」の北野と山崎、同じく次回Act.3の日直の細谷と横須賀の4人を合わせると16人、ただし前回書いたように、Act.3の日直の「横須賀」と、中間の成績5位の横須賀翔くんとは同一人物であろうから、実質15人。なんだ、黒木ミオを入れなくても、すでに1組の生徒の半分は、少なくとも苗字だけは判別していることになる。たいしたもんだな。

十番中学2年1組(担任:桜田春菜)
 氏 名     番号
阿部香奈美    1番
大阪 なる    3番
北野 ?
木村 桃子
渋谷  樹   12番
城ヶ崎 彩   13番
田中 千尋   14番
月野うさぎ
細谷 ?
水野 亜美   23番
三浦 大河   24番
山崎 ?
山原 真咲   27番
山本ひこえもん 28番
横須賀 翔   29番

 なるちゃんが3番なので、出席番号1番はカナミと考えた。「阿部」の前に誰かいると想定するよりも、「阿部」と「大阪」の間に1名入ると見なす方が無難だものね。ミオはモモコ(木村桃子)と、中間試験の成績14位(15位のなるちゃんの上)の「渋谷樹」の間に入る。ミオが入って1組の人数が30人になったと仮定すると、このリストで最後の29番、横須賀君が、実際に出席番号順が最後だったことになる。
 というわけで、DVDをさらに観つづけながら、また新しい情報が出たらこのリストに追加して、より充実した2年1組の名簿を作りたいと考えております。

2. さらに深まる十番中学の謎


 ところでこの件を調査している間に、また頭の痛くなる問題にぶちあたってしまった。「そう言えばまこちゃんって何組だったかな」なんて思ってしまったのである。
 Act. 6、お昼休み。友だちとお弁当を食べていたうさぎが、ふと廊下の方を見ると、背の高い少女が通り過ぎる。バスケのチンピラから自分を助けてくれた、あの子だ。

うさぎ「あれ?あの子どうして」
な る「だれ?制服ちがうね」
モモコ「ああ、6組の転校生でしょ」

 でぇい。6組か。前回の日記で「十番中学の2年は全3クラス」と書いたばかりだというのに。だってこのAct.2で張り出された成績上位者リスト20名には、1組、2組、3組の子しかいないじゃん。ふつう「全3クラス」って思いませんか?
 それに人数の問題もある。1組から6組まで、各クラス30名だとしたら、学年全体で180名、「1クラス40名以下」という現行のルール(こっちよ!さん調べ)で考えても、5クラスあれば1クラス36人で収まる人数である。なぜにわざわざ、1クラス30人という少人数制を?
 この件については、もう少し前半のエピソードを丹念に見て、情報を収集してから改めて考えてみよう。とりあえず今のところ考えられる仮説は2つほどある。

 【仮説1】十番中学2年の1組、2組、3組は、成績優秀者の選抜クラスであり、有名校進学を目指すエリート教育を施している。定員は30名。一方、4組〜6組はそれ以外のフツーの生徒で、定員は40名。

 英語の多い時間割がこういう方針とどう関わっているのか、文部科学省指導や現行法に照らしてこういう学校が許されるのかどうか、そんなことは私は知らないよ。ともかく、このように1組から3組が選抜クラスであると想定した場合、実写版の月野うさぎは、そういう教室のなかで、相対的に「成績が悪い」だけなのであって、アニメ版のような赤点のダメ子ちゃんとは違う、ということになる。ただそうだとすると、なるやうさぎたちは、やれクラウンでカラオケだ、バスケのタケル君だ、ナコナココンテストだと、遊び過ぎのような気もする。
 いずれにしても私は現在「こんな変な学校、公立ではあり得ないな」という意見にかたむきつつある。そして私立だとすれば、こういう考え方もできるわけだ。

【仮説2】十番中学2年1組は、寄付金の多かった子どもたちばかりを集めた特別クラスなので、この組だけ人数が少ない。

 十番中学が私立ならこういうこともあり得るか。なるちゃんは有名なジュエリーデザイナーの娘だし、うさぎの家はけっこうな広さをもつ1戸建てで、都内に住んでいるにしては優雅だ。その代わり、お父さんはローンのために家にも帰らず出張続きであるが。それにうさぎって私生活では、小学校高学年くらいの子が憧れるブランドものばっかり着ている(私の娘調べ)。
 亜美ちゃんもママがドクターでけっこうなマンションに住んでいる。ただマンションの中は、Act.5の冒頭なんかの印象では贅沢な感じがするわりに、玄関はそんなに高級っぽくないのが謎だ。エントランスにもロックはないらしい。Act.14で、なるちゃんは平気で中に入って来ちゃっている。
 と色々あるが、ともかく黒木ミオも含めて、2年1組はなんかちょっと金持ち度数が高いような気がする。だからそういう子たちばかりを集めたクラスのような気もしてくるのである。そしてセレブに育てるには、まず国際人として英語教育に重点を置かなくては、ということで、英語の授業が特別に多い。ひこえもんってどこかの御曹司じゃないだろうか。英語の発音、意外と良かったし。
 一方、まことの6組は雑草組。まこちゃんも、一人暮らしの住まいを見ると、実は金持ちっぽい。それがどうして雑草の6組かと言うと、あちこちで問題を起こしたあげく十番中学に転校したからだ。嫌がる学校側を、後見人が寄付金を積んで引き取ってもらったが、また問題を起こして他の有力な保護者からクレームをつけられると困るので、セレブクラスには入れなかったのである。
 しかしこの仮説では、Act.2の「なぜ、成績上位者リストには1組、2組、3組の生徒しか載っていないのか」という疑問がさっぱり解けない。というわけでやはり現時点では【仮説1】にしておこう。

3. ダーク・キングダムの黎明


 さてなかなか本編に入らないね。Act.2であるが、まずは、主題歌終了後の本編はダーク・キングダムから。
 ベリルは、前回Act.1では、セーラームーンが妖魔を倒した後に「誰だ。我が行く手を邪魔だてする者は。許さぬ」と、ひとこと初お目見えのセリフがあっただけだが、このAct.2では、ジェダイトを呼びつけてちょっとした会話を交わす。最終話まで通して鑑賞し終わった直後に、こうやって観なおすと、この会話も実によく考えられていることが分かって、感心しますね。

ベリル「ジェダイト。セーラー戦士のひとりが目ざめたというのはまことか」
ヘタレ「はい、セーラームーンと名乗りました」
ベリル「あの小娘らが再びあたしの前に現れるとは…おそらくはあやつらの狙いも…よいかジェダイト、お前はいままでどおり、人間どものエナジーを集め続けよ」
ヘタレ「はい」
ベリル「エナジーを集め続ければ、やがてこの地球に滅びの日が訪れる。最良の破滅だ」

 ベリルは「セーラー戦士のひとり」「あの小娘ら」と言っている。セーラームーンという名前にも、あるいはおそらく、マーキュリーやマーズといった名前にも憶えはないのだ。というか、個々の戦士がどういう名前をしていて、どんな姿かたちをしていたかについては、そもそも明確に記憶しておらず、十把ひとからげに「セーラー戦士」「小娘ら」としか認識していなかったわけだ。そのことが原因となって、ヴィーナスのフェイクにひっかかり、セーラームーンの正体をなかなか見抜けなかったのである。
 それからジェダイト。Act.1のジェダイトが、すでにダーク・キングダム四天王としてそれなりの成果をあげているのか、それともまだ覚醒して間もないのかは、画面からはよく分からない。少なくとも、ジュエリーショー会場における彼のパシリぶりはハマりすぎていて、見事にスタッフに化けているというよりは、こいつ普通の人間だったころのヘタレ体質が出ちゃってるよ、まだまだ四天王としてのキャリアは浅いな、という印象ではある。でもこのベリルの「お前はいままでどおり、人間どものエナジーを集め続けよ」というセリフからすると、すでにそこそこの実績は積んでいるみたいですね。
 さらに最後のベリルの言葉。「やがてこの地球に滅びの日が訪れる。最良の破滅だ」これはちょっとした謎といえる。ベリルの恍惚とした表情は、確かにはっきりと破滅を望んでいるように見えるし、そこで挿入されるイメージは、Final Actで一度は実現される「星の破滅」を具体的な映像として先取りしている。けれどもベリルはそんなふうに、すべてが滅び去ることを望んではいなかった。彼女の欲望は、エンディミオンと地球を手に入れ、君臨することだったはずだ。
 もっとも、ベリルは結局のところ、メタリアにいいように操られるかたちで、衛とうさぎの間を引き裂き、衛を死に至らしめ、メタリアの望む「星の破滅」をもたらす。ひょっとして、ベリルがメタリアの駒に過ぎないことが、早くもこのセリフで暗示されているのだろうか。
 よく分からない。分からないが何にせよ、「星の破滅」のヴィジョンがこの段階で、すでに具体的な映像として示されていたというのは、ちょっと驚きですね。

4. 妖魔


 というわけで、次はクラウンのうさぎ、と行きたいところなのだけれど、連休後半にぜんぜん更新していなかったので、ようやく本編に入ったところではありますが、今回はそろそろシメます。最後に妖魔の話。
 妖魔がコンビで出てくるというのはこれ以降ないような気がする。もっともAct.4はトリオか。やはり初めの頃は特撮関係が豪勢だ。
 今回はハニワ妖魔で、着ぐるみの人間体とCGの犬。この2体は、もともと亜美が通っていたアルトゼミナールのロビーに、仲良く並べて展示されていた考古学資料だった。もちろんそのままのかたちで発掘されたわけではなく、掘り起こされてからつなぎ合わせて復元されたものだろう。だからセーラームーンの攻撃でバラバラになってもすぐ元に戻る。で、犬なんだが、あるいはこれ「ハニワ→発掘→ここ掘れワンワン」というダジャレっぽい意味もあるんじゃないかと以前から思っていたんですが、いかかでしょうか?
 で命名だが、やはり「妖魔(はに丸とひんべえ)」しかないよなあ、月並みですけどね。