実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第12回】どーもすいませんの巻(ミュージカル「眠れる森の美女」)


なんか新しい安座間美優サイトまで立ち上がって(笑)大いに盛り上がっているところ、急な話で恐縮ですが、次回からこの日記の更新をしばらくペースダウンさせていただきます。次回更新は今週土曜日でAct.7のレポ、以降は当分、毎週土曜日の夜に再放送レポートをアップするのみ、ということにして、これまでレポの合間に挟んでいた雑談はちょっとお休みにします。7月に入ったら、これまで通りの週2回体制に復帰の予定。
 せっかく様々な方から好意のこもった応援をいただいているのに申し訳ありません。ごちゃごちゃ言い訳しても仕方ない、Act.34のレイのパパのセリフを借りれば「仕事だ。本当に忙しかった」ということです(私の場合これからだが)。もともと6月いっぱいの間だけ週1回にするつもりだったのですが、仕事の予定が大幅に前倒しになってしまいまして、今週から修羅場なんです。みなさんもお忙しいなかをコンスタントに続けていらっしゃるのに、ホント、ヘタレで申し訳ない。とにかく再放送だけはきっちり見続けて毎週レポしますので、今後ともよろしくお願いします。では、次回は土曜日ということで、さいなら。

 


 ……というのもあまりに愛想がないので、もう少し話を続けます。最近一番悲しかったニュース。陽菜とうさぎと仮面ライダー555のミュージカル『眠れる森の美女』の詳しい地方公演日程がここに出ていた。読んだ。セラミュの聖地である愛知厚生年金会館あたりに来てくれないものか、とひそかに願っていたのだが、名古屋はなかった。ヒジョーに残念である。みなさんのなかにも、観に行ける方もいれば無理な方もいて、悲喜こもごもでありましょう。私はちょっと無理だ。
 で、この重森孝脚本作詞、神尾憲一作曲の三越ミュージカル『眠れる森の美女』であるが、初演は1996年の夏休み、演出は劇団東少の創始者にして我が国ファミリーミュージカルの父である相羽源次郎、そのとき主演の王女を演じたのは小田茜だったという。この人は今回王女役を演ずる松下萌子と同様、国民的美少女コンテスト出身でオスカー所属だそうだが、すみません私はよく存じません。とにかく今回は3度目の上演だ。
補注:この初演についての記述は大ウソ。正しくは1965年でした。こちらをご参照下さい。)

 


 この『眠れる森の美女』は前年の1995年に、やはり神尾憲一作曲、相羽源次郎演出、小田茜主演で上演された『白雪姫』が好評だったので、それに続く企画として実現されたもののようだ。どっちもディズニーアニメのイメージが強く、それを払拭すべく頑張ったスタッフの努力もあって、なかなかの力作だったと聞く。『眠れる森の美女』もそうだが、『白雪姫』も2000年に矢部美穂の主演、昨年2005年には加藤夏希の主演で再演されている。そのうち2000年の矢部美穂版のことは、実写版セーラームーンのファンなら憶えておいた方が良い。白雪姫に毒リンゴを食べさせるママ母の女王を、ド派手で妖艶なコスチュームに身を包んで演じたその人こそ杉本彩、ヴィジュアル的には実写版クイン・ベリルの原型である。
 話を『眠れる森の美女』に戻すと、2度目の上演は2001年、王女役の細川ふみえの座長芝居として全国で上演された。初演の演出だった相羽源次郎は監修にまわり、劇団東少の継承者である源紀が演出にあたっている。1971年生まれのフーミンは上演中期間中に30才の誕生日を迎えたという。『眠れる森の美女』は、王女が18の誕生日に糸車の針が刺さって長い眠りにつく話ではあるが、いいのだ舞台だから30歳でも。森光子が『放浪記』で少女時代の林芙美子をやるのが舞台というものだ。と私は思うが、当時の批評などでは、フーミンが18歳、そりゃないだろう、なんて言われてちょっと可哀相ではあった。しかしこれがけっこう好評で、翌2002年にも全国上演されている。

 というわけで『眠れる森の美女』は今回が3回目の上演。初演の演出だった相羽源次郎氏は2004年末に惜しくも逝去され、細川ふみえ版の演出だった源紀が今回も演出にあたる。
 で我々の問題はもちろん「料理番の娘」役の沢井美優だ。この役は小田茜版でも細川ふみえ版でもそれほどクローズアップされていない。過去に誰が演じたのかネットで調べてみたが私には分からなかった。つまりこれまでの公演ではそれほど大きな役ではなかったようだが、今回はポスターの配置などからして主役級の扱いである。なのに自分のホームページで「脇役ですけど」なんてケンソンしちゃって可愛いな沢井美優は。
 とにかく彼女は王女と同じ日に生まれた娘だ。陽菜が演ずる王女は、物質的には何ひとつ不自由ない環境で生まれた。でも王女であるという立場に縛られてそれはそれでけっこう息詰まるような毎日である。その結果とてもわがまま娘に育つ。それで、悪い魔女の予言どおり、糸巻きの針に傷つき長い眠りに落ちるのだけれども、夢のなかでも森の花を摘み放題にしたりして、王子から「君のために咲いている花はこの森には一本もない」と言われて落ち込んだりする。一方うさぎは、生活は質素だけれども、はたらく喜びと、本当に大切なものをはぐくむ心をもった娘として育つ。両者の対比によって「本当の幸せ」とは何かを表現する、というのが初演以来の基本的ストーリーラインのようである。もちろんこれはシャルル・ペローの原作にもディズニーのアニメにもない、ミュージカルのオリジナルな設定で、今回の上演は、このうさぎ、じゃなくて料理番の娘にかなりウエイトを置いた改訂版になっているんでしょうねきっと。細川ふみえの2001年版は、あの岡崎友紀が王女を見守る妖精役を演じて、これがかなり重要な役回りをしているらしいが、今回はそれを沢井美優の役にもっていくのではないか、と勝手に推測している。
 まあ何にせよ私は観に行けないのです。振付は初演から変わらず山本教子。バレエ出身だそうで全編踊りのシーンにはバレエの要素が多用されているという。「ほとんどのシーンが音楽シーンで構成されている」とは作曲家神尾憲一の弁だ。大丈夫か沢井美優。いや君ならきっと大丈夫だ。やっぱり観たいなあ。せめて御覧になった方々のレポートが読みたい。よろしくお願いします。特に「何ヶ所か行けそうな会場があるのでがんばってチケットを取りたいと思います」なんてうらやましいことを言っている人。たのむ。
 じゃ次は土曜日ということで。