実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第743回】聖夜に小松が微笑んだの巻(『騎士竜戦隊リュウソウジャー』第39話)


 どちらさまにおかれましても、2019年もお世話になりました。これが本年最後の更新となります。
 今年は新年早々ブログの引っ越し(「はてなダイアリー」サービス終了に伴う「はてなブログ」への移行」という、個人的には大仕事があった。その際カテゴリの再編成を考えて、一部実行したのだが、途中で放置したままで終わっている。そんなわけで、過去ログのなかにはカテゴリ未分類の記事も多くて、すみません。ただ「はてなダイアリー」に較べて「はてなブログ」は、ワード検索機能が優秀だと思うので、過去ログの検索はそちらを頼りにしてください。



 ちょっとだけこの一年を総括しますと、2019年、女性アイドルグループの衰退現象はまだまだ終わっていなかった。昨年2018年にも「ベイビーレイズJAPAN」「GEM」「アイドルルネッサンス」「Cheeky Parade」「PASSPO☆」「バニラビーンズ」といった中堅グループが次々に解散したが、今年もその流れは止まらず、「妄想キャリブレーション」「つりビット」「9nine」(いちおう「活動休止」だけど)「BILLIE IDLE」が解散、「さんみゅ〜」は来春に「全員卒業」、そして大御所「E-Girls」も来年一杯をもっての解散が発表された。あと「夢みるアドレセンス」からは春に京佳が離脱し、つい先日、荻野可鈴、志田友美、小林れい、水無瀬ゆきが脱退したけど、このメンバーがいない夢アドって何なの?


「髪型一緒にしてみた 実はちょくちょくゆうみと お揃いにしたりしてるんだよう」
(荻野可鈴さんのインスタグラム 2019年8月)


 でもそんな境遇にもめげず、逆流に爪を立て、じりじりと前進している力強い女性アイドルグループだっている。それが「桜エビ〜ず」(先月グループ名を「ukka」に改名)だと思うので、このサイトでも非力ながら強く推しました。来年も応援します。
 さて2019年最後のお題は、先週の日曜に放送された『騎士竜戦隊リュウソウジャー』第39話「奪われた聖夜」レビューだ(2019年12月22日、テレビ朝日放送、脚本:たかひろや/照明:堀直之/撮影:相葉実/監督:坂本浩一)。



 丸山真哉プロデューサー久しぶりの特撮復帰作で、振付けは彩木エリで、いきなり第1話で渋江譲二、黄川田将也、沢井美優をリュウソウジャーたちの「マスター」役にキャスティングし、わたしたちを喜ばせてくれたリュウソウジャーだけど、残すところ1クール足らずとなった。



 そして丸山Pからの今回のクリスマスプレゼントは小松彩夏。
 今年もクリスマスがやって来た。その日、リュウソウブルーのメルト(綱啓永)は、チーム最年長、ブラックのバンバ(岸田タツヤ)が、児童館でクリスマスプレゼントを差し入れしている姿を偶然目撃してしまう。ふだんは無愛想なバンバさん、児童館につとめている保育士のあかり(小松彩夏)の前では、いつもと様子が違う。



あかり「バンバさん」



バンバ「子どもたちに渡してくれ」



あかり「毎年ほんとうにありがとうございます」



あかり「そうだ、今年はバンバさんから直接子どもたちに渡してもらえませんか?」



バンバ「おれが渡したら怖がるだろう」



あかり「そんなことないです」



バンバ「あ、いや、……忙しいんだ」






メルト「きれいな人だな」



バンバ「メルト……いつからそこにいた」



子どもたち「先生!」



子どもたち「クリスマスが……」



 クリスマス気分に湧く街中に、邪悪な戦闘民族ドルイドンが、なんでも手品で別のものに変えてしまう怪物を送り込んできた。こいつのせいで、アスナ(尾碕真花)がたくさん買ったクリスマスケーキも一瞬で消える。





 ケーキがなぜかみんな羽子板に早変わり。一方、児童館のクリスマスツリーや飾りつけは、実写版セーラームーンAct.14の新年会のようなお正月飾りになってしまった。





 なんだかよく分からないが、クリスマスを飛ばしてお正月にしてしまえというのが、今回の敵の狙い。




メルト「クリスマスが消えた」



子どもたち「先生クリスマスなくなっちゃったの?」
子どもたち「サンタさん来ないの?いやだよ」



あかり「だいじょぶよ、安心して。クリスマスは必ず来るから」



 大好きなあかり先生を傷つけるヤツは許さん! バンバはメルトにクリスマスプレゼントを叩きつけて駆け出す。



 マスターピンク(沢井美優)の愛弟子のアスナ(尾碕真花)は食いしん坊。だからケーキを消されて怒り心頭なのは、みんなにもよく理解できる。しかし普段は冷静なバンバがこんなに怒気をあらわにするなんて、弟のリュウソウグリーン、トワ(小原唯和)でさえちょっと意外であった。



バンバ「クリスマスは消させない。必ず守る」



ト ワ「意外。兄さんクリスマスなんか、興味ないと思っていた」



メルト「バンバはクリスマスというより、あの人に……」



バンバ「止めろ」



カナロ「そういえば、オトは何しに来たんだ?」



オ ト「メルトくんに会いにきちゃった!」



オ ト「だって、クリスマスは好きなひとと過ごす日なんだよ」


 カナロ(兵頭功海)は海のリュウソウ族で、妹の乙姫ならぬオト(田牧そら)は、普段は海底の竜宮城にいるのに、どうして今日は出てきているのかと思えば、メルト狙いだそうである。



 で、敵がサンタ(のコスプレをした人々)を片っぱしから拉致していることを知ったアスナは、自らサンタのコスプレをしてオトリになり、計画通り敵に連れ去られる。これは可愛い。




 一方、児童館の飾り付けを台無しにされたあかり先生は、屋外で開かれるクリスマス・コンサート会場に児童たちを連れてきた。しかしここにも敵の魔の手が。



あかり「ほら」



あかり「まだクリスマスはなくなってないでしょ」



子ども「うん!」


 小松彩夏も、こんなに落ち着いたサンタコスプレをするようになったんだね。いや、昔はクリスマスだサンタだといえば、グラビアアイドル小松彩夏の真骨頂だった。ような気もする。



 いやいや関係なかったですね。えーとなんでしたかな、そうか、ここへ敵が現れて、小松サンタを捕獲しようとする。小松サンタは子供たちを守ろうとがんばる。



あかり「大丈夫だからね!」






 そこへ謎のサンタが飛び込んできて敵を蹴散らし、こまっちゃんの手を握る。これがバンバさん、という展開なのだが、なぜかバンバさんは、小松彩夏を飛び道具のように振り回して敵をなぎ倒そうとする。一昔前の香港映画みたい。



 もちろんこまっちゃんは山本千尋ではないので、このアクションパートはだいたいスタントの人がやっているんだろうけど、坂本監督らしいっちゃらしい。で、この後、グラビアアイドル小松彩夏にひっかけたギャグが入るのも、やっぱり楽しい。
 
 



あかり「バンバさん、なの?」



バンバ脱げ!



あかり「えっ?」


(資料映像)




バンバ「……サンタの格好をしていると危ない」



あかり「あ……はい」




バンバ「あかりは子供たちを連れて逃げろ!」




あかり「はい、わかりました」



あかり「みんな、急いで!」



 このあとはスーパー戦隊おなじみの戦闘シーンであるが、アスナの尾碕真花がすぐに変身せず、サンタ姿のまま、けっこう時間をかけて敵と戦い続ける。このアクション場面も、もう誰が観たって坂本浩一監督の趣味である(苦笑)。



 アスナも頑張ってるね。で、このあと変身、必殺技、巨大ロボットというルーティンな展開ですが省略。
 フィナーレ。戦い終わっていつものアジト。でも龍井尚久(吹越満)がクリスマスチキンをもって帰ってきたのに、誰もいない。みんな児童館のクリスマスパーティーに行っちゃって、地図だけ残っている。





 この時の吹越満はチキンつながりで、かつて自身が『有言実行三姉妹シュシュトリアン』(1993年)で演じていたキャラクター「フライドチキン男」の格好をしている。トニー谷じゃないよ。



 フライドチキン男ネタは第16話「海に沈んだ希望」(2019年7月7日放送)にも出てきた(ちなみにその回も坂本浩一監督でした)。で、今回はフライドチキンのバケツのロゴマークは見えないんだけど、そのときは見えていて、ネット情報によると「SYU2−CHIKEN」と書いてあったそうだ。



 つまり「SYU2」+「CHIKEN」=「シュシュ」+「トリ」=「シュシュトリアン」というわけで、ホントに細かいね。いいのか?25年前の特撮ドラマのネタだぞ。まあいいか。エンディングだ。パーティーだ。



一 同「メリークリスマス!」


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あかり「本当にありがとうございます。子供たちのためにツリーまで用意してくださって」



バンバ「いや、たいしたことじゃない」



ト ワ「そうか兄さん、子どもたちのためにクリスマスを守りたかったのか」



メルト「トワ、それだけじゃないよ」
ト ワ「どういうこと?」



バンバ「メルト!」



メルト「悪かった」


 はい、ということでみなさん、クリスマスツリーにアルテミスとルナとナコナコ、見つかりましたね?もう一度確認してみましょう。ルナが下の方で、見えにくいんだよな。



 ナコナコについては、もう「なんだそれ」という人もいるかもしれない。これは実写版セーラームーンで愛野美奈子がデザインしたオリジナルマスコットで、Act.8では「ナコナコなりきりコンテスト」をめぐっていろいろあって、対立していたレイとまことが、うさぎのかわりになりきりコンテストに出る(けど参加賞しかもらえなかった)というエピソードを残すくらい、重要な実写版セーラームーンのキャラクターである。







 よくもまあこんなものを出してきたなとあきれるか、さすが丸山真哉プロデューサーと感心するか。両方ありだが、まあウチとしてはやはり後者だね。おかげで一年の締めくくりにふさわしいレビューが書けた。実写版セーラームーンの放送が終わって15年たちますが、このブログは来年も続きます。ではみなさま、今年もお世話になりました。よいお年を。次回更新は1月2日を予定しています。