実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


最新記事〕 〔過去記事〕 〔サイト説明〕 〔管理人

【第717回】鈴木紗理奈のシングルマザー看護師奮闘記の巻(小松彩夏『白衣の戦士』第7話)

1. 脱力婚



 前回に続き『全力!脱力タイムズ』より。2018年8月17日放送回で共演された山里亮太さんと蒼井優さん。
 しかし6月6日木曜日の『おはスタ』には驚いた。いきなり冒頭で「おはスタ婚おめでとう!」だもの。なるほど確かに、南海キャンディーズの山里さんは2006年から5年間と、けっこう長くおはスタのレギュラーを務めていたし、それに先だって蒼井優は、ベッキーと同期の2000年度おはガールだという。



 だからおはスタゆかりの二人がゴールイン、「おはスタ婚」と言われれば、それはそうだけど、そう来たかテレビ東京。そういう言い方でいうと、このあいだここに書いた川栄李奈さんの結婚の件(これ)は「ミタゾノ婚」と呼んでいいかな(良くないか)。
 それから先日、黒川芽以さんからもご報告があった。



 本日、私、黒川芽以は、一般男性の方と結婚致しました。6歳から仕事を始めて、この仕事をずっとやり続ける夢を持ちながら、同時に幸せな家庭を築くことも夢でした。お互いに尊敬できて、私のことをとても大切にしてくれる人です。作品を作り続ける。という夢も、もちろんあるので、これからも温かく見守ってくださると嬉しいです。今後とも、よろしくお願い致します。(2019年6月3日、黒川芽以さんのインスタグラム)


 名古屋支部としては、これは宮崎あおいさん、堀北真希さんに続く「ケータイ婚」として位置づけておきたい。
 


 『ケータイ刑事 銭形愛』(2002年)の主人公にして銭形姉妹の長女、銭形愛を演じた宮崎あおいは2007年に高岡蒼甫と結婚した。2011年12月に離婚したが、2017年にV6の岡田准一と再婚した。



 続く第2シーズン『ケータイ刑事 銭形舞』(2003年)の堀北真希は2015年、山本耕史と結婚。



 そして今回、第3シーズン『ケータイ刑事 銭形泪』(2004年)のヒロイン、黒川芽以が一般男性とめでたくゴールイン。と、このように銭形四姉妹は、順当に上からヨメに行っている。(と思ったら、設定では2作目『銭形舞』の堀北真希が三女で、3作目『銭形泪』の黒川芽以が次女になっているらしい。なぜ?)





 『謎解きはディナーのあとで』第3話(2011年11月、フジテレビ)にゲスト出演された黒川芽以さん。
 というわけで残るは四女。第4シーズン『ケータイ刑事 銭形零』(2004年)の夏帆だ。



 このブログを2006年の4月に始めた時には、ちょうど田崎竜太監督の『小さき勇者たち GAMERA』が公開中だった。あの作品で中学生のヒロイン、麻衣を演じていた夏帆も現在27歳。もう結婚しておかしくない年齢だけど、どうなんだろう。



 2013年10月にフジテレビより放映された『世にも奇妙な物語 ’13 秋の特別編』の一篇「水を預かる」より。
 夏帆は先日放送された5夜連続テレビドラマ『白い巨塔』(2019年、テレビ朝日)にも出ていて、財前五郎の妻の役だったという。で財前は誰が演じたかという岡田准一であるから、宮崎あおいの夫だ。ケータイ刑事の目線からいうとこれは姉妹どんぶり……。
 下品な冗談は止めて本筋に戻ります。『白衣の戦士』第7話。

2. 沢井チラリin『インハンド』第8話


 と、その前に、金曜ドラマ『インハンド』第8話「死を招く呪いのポスター自殺の原因は“鬼の血”?」(脚本:吉田康弘/照明:風間大介/撮影:小松忠信・井澤昭彦/演出:青山貴洋)を紹介したい。このドラマは、外務省から内閣官房サイエンス・メディカル対策室(って何?)に出向中の官僚(菜々緒)が、天才的な医学者(山下智久)とその助手(濱田岳)の力を借りて様々な事件を解決していく話。
 第8話は、巨大企業キガシマホールディングスの御曹司(夙川アトム)が謎の投身自殺を遂げ、その直後から関連企業のポスターに次々と妙なイタズラがされる。この謎に興味を持った主人公一行は、本丸のギガシマホールディングス会長の園田(柄本明)を直撃する。



「経済産業省の方が おみえです」
「入ってもらいなさい」



「失礼します」



「お前ら…」



「内閣官房、サイエンス・メディカル対策室の牧野と申します。先日は失礼いたしました」
「内閣官房? 経産省じゃないのか」



「内閣官房は経産省より上だ。少しお話を伺っても?」



「どうします?」
「うん、追い返しても また来るだろう……直継のことかね?」



「はい」
「あいつには自分の好きな道を歩ませ、金銭的にもサポートしてきた。息子に恨まれる覚えはない」



「次期後継者から直継さんが外されていたという噂もありますが」



「人には向き不向きがある。テレビや週刊誌じゃ、いろいろ言われてるみたいだが、直継は虫も殺せぬようなひ弱な男だ。企業のトップに立てるような器じゃない」



「これだけの企業の一人息子さんが、グループ会社に属さないというのは……」



「家族の守り方はそれぞれだ。もう十分だろう」



「最後に、直継さんの髪の色は赤かった」



「普段は黒く染めてたんですね」



「彼はこの髪の色を嫌ってたんですか?」



 セリフはひとつ。映っているカットは3つくらいかな。後半にもう一回、後ろ姿と声だけの出演があることを万丈さんから教えてもらった。リュウソウジャーのマスターピンク復活はまだか? 



「13時までに園川記念ホールに移動。13時5分より『こどもと家族のみらい絵画コンクール』表彰式、13時15分……」




「表彰式の出席はやめとこう」



「はい」



「失礼します。また例の男たちが来ていますが……」


 以上で終了。特に役割のない人物なので仕方というか当然なんだけど、カメラがぜんぜん近くに寄ってくれなかったのが残念である。

3. 『白衣の戦士』第7話


 第7話「働くシングルマザーの大ピンチ! 母と息子涙の絆!!」(日本テレビ、2019年5月29日放送、脚本:梅田みか/照明:北條誠/撮影:坂本誠/演出:菅原伸太郎)。本日の四季総合病院には、近所の小学校から社会科見学の子供たちが来ていて、夏美(水川あさみ)とはるか(中条あやみ)はその案内役にあたってしまった。まあみんな素直で可愛いもんだが、一人だけ言うことを聞かないクソガキ、いやヤンチャ坊主がいて、はるかはすでにキレ気味。



はるか「ここはナースステーションです!」



夏 美「ちょっと!顔!」



はるか「うふふふ」



はるか「看護師さんがお仕事の準備をしたり、病室の患者さんからの連絡を受けたりする所です」



真 由「ちょっと! みんな 笑顔 笑顔! 白衣の天使のイメージ、壊さないように」



雪 乃「はい」



本 城「斎藤君、斎藤君! 男の看護師がいるってこともアピールしとかないと」



斎 藤「はいはい」



斎 藤「よいしょ~」



子供たち「おぉ~!」(拍手)



夏 美「じゃあ みんな、次は薬を作る所に……」



はるか「あぁ~‼」



はるか「さっきからいたずらばっかりして! 病院の物を勝手に触っちゃダメって言ったでしょ」



佑 輔「うるせ~ ババァ」



はるか「バ、ババァ!?」



佑 輔「ベェ~」



夏 美「うわぁ、あの子 ホントに世話が焼ける」
はるか「親の顔が見たい!」



貴 子「ゴルァ! 佑輔!」





貴 子「ちゃんと大人の言うこと聞けって、いつも言ってるよね!?」



佑 輔「はい! ごめんなさい、お母さん」



看護師たち「お母さん!?」



はるか「佑輔くんって、小野さんの子供!?」



 クソガキ、いやヤンチャな少年の佑輔は、貴子(鈴木紗理奈)の一人息子であった。演じているのは五十嵐陽向くん。北川景子ははっきり「クソガキ」と呼んでいたけどな(笑)。スペシャルドラマ『帰ってきた家売るオンナ』(2017年)より。



万 智「来い。このクソガキ!」



 蓮 「クソガキ? お前の会社の社長に言いつけてやる」



万 智「来い。大人を舐めくさって。手加減すると思ったら大間違いだぞ。怖いのか、それでも男か」



庭 野「三軒屋さん!」



万 智「それでも有名子役か? 相撲ひとつ取る勇気も度胸もないくせに、何をふんぞり返っているんだこのバカ子役!」



 蓮 「うるせー!」


 五十嵐陽向くんは、この時は妻に先立たれた要潤の一人息子(有名子役)を演じていて、今回は離婚したシングルマザー鈴木紗理奈の息子役である。って話が横道にそれているけど、ともかくそういうわけで今回は、はるかと同じく元ヤンママのシングルマザー看護師、小野貴子にスポットを当てたエピソードとなっている。



本 城「いやぁ、でも小野さん ホントよくやってるよ。男の子を女手ひとつで育てるの大変でしょう?」



はるか「女手ひとつ?……あっそうだ、小野さんバツイチですもんね」



貴 子「前の旦那とはね、佑輔が小学校あがる前に離婚しちゃったからね」



雪 乃「じゃあ、仕事も家事も育児も、全部一人でこなしてるってことですか?」
絵里奈「すごいなぁ」



貴 子「でも母が近くに住んでくれてて、夜勤の時は来てくれたり、まぁ、いろいろ協力してもらってんのよ」



真 由「親御さんが近くにいると安心よね」



貴 子「ホント そうなの」



はるか「そっかぁ、小野さん、シングルマザーか。カッコいいな」


 ところがその、頼りにしていたお母さん(太島蓉子)が駅の階段から落ちて、四季総合病院に運び込まれてきた。幸い大事にはいたらなかったが、足を骨折してしばらく入院だ。つまり、息子が学校から帰ってきても、いつもは居てくれるお祖母ちゃんがしばらくは不在って状況だ。



 師長の本城(沢村一樹)もそこは配慮して、しばらくは小野さんが毎夕帰宅できるようシフトを組むが、それでも、どうしても夜勤をお願いしなければならない日ができてしまう。困った小野は、その晩の息子の面倒を、はるかに頼み込むのだった。



絵里奈「佑輔君、まだ3年生ですもんね」
雪 乃「一人でお留守番はちょっと心配ですよね」



貴 子「あっ! 立花ちゃん!」
はるか「はい?」



貴 子「お願い、 佑輔ひと晩あずかって!」



はるか「え~っ! 私が!?」



貴 子「ほら立花ちゃんならさ、見学会の引率で佑輔も馴れてるし」
はるか「いやそんな、馴れてないですよ」



真 由「いいじゃない立花さん、潮見寮でしょ? 病院から近いし安心じゃない」


 あのクソガキはごめんだ、と思っていたはるかだが(推定)、貴子の「今度 焼き肉おごるから。もうカルビでもハラミでも、な~んでも全部、好きなもん食べて」という口説き文句が決め手となって、一晩、佑輔を引き受けることにする。



 そしてケンカしたり、晩ご飯にハンバーグを作ろうとして真っ黒焦げにして、夏美に泣きついて作りに来てもらったり、いろいろありながらも、なんだかんだと楽しく一晩を過ごす。




 翌日、学校を終えた佑輔が家に帰ると、台所のテーブルにはおやつのホットケーキが作ってあって、夜勤明けの貴子は布団に眠っていた。




 佑輔は、もうすぐ起きてくるお母さんにうどんを作ってあげようと思う。いい息子だね。




 ところが、ネギを刻み、鍋にお湯を沸かして冷凍うどんを茹で、ザルにあげようとしたところで、グラグラに沸いた鍋を引っ繰り返して、手に火傷を負ってしまう。






 息子の「熱い!」という叫びに目覚めた貴子は素早く処置して、ただちに息子を四季総合病院へ連れて行く。




 幸い、数週間で治る程度の火傷で収まったが、駆けつけた元ダンナ(松尾諭)と義理の両親(藤田宗久・高林由紀子)は収まらない。



元旦那「お義母さんが入院した途端、こんなことになるなんて……」



元旦那「やっぱり、看護師の仕事と子育ての両立は無理なんじゃないのか?」



貴 子「そんなことないよ、私はちゃんと……」



義 父「孝輔!」



義 母「佑輔は? ねぇ火傷したって本当なの?」
元旦那「母さん 落ち着いて、いま治療中」



義 母「貴子さん! あなたがついてて、どうしてこんなことになるの?」



貴 子「すみません! でも軽い火傷だったんです。薬を塗ってしばらく通院すればきれいに治りますから大丈夫です」



義 父「大丈夫って……子供が自分のせいで火傷したのに心配じゃないのか!?」



貴 子「それは心配ですけど、私は看護師ですから状況がよく分かって……」



義 母「前から思ってたんだけど、看護師ってこういう時、冷たいのよね」



義 母「母親なら普通、もっと子供のことで心を痛めるものじゃないの?


 元夫も義父義母も、もともと離婚した時に佑輔を引き取りたかったものだから、ここぞとばかりに貴子を責める。



 傷ついた貴子は、元ダンナの家の方が経済的にも裕福だし、寂しい思いをしないで済むし、そっちの方が佑輔も幸せかもな、と弱気になっちゃったりもする。



 そして翌日、心労、焦り、そして過労から、業務中に昏倒してしまう。



柳 楽「まぁ、栄養取ってしばらく休めば問題ないよ」
貴 子「でも休んでる場合じゃ……内藤さんの術前オリエンテーションやらないと」
真 由「それなら私がやっといたから大丈夫よ」



貴 子「主任、すみません……あっ、岡田さんの食事指導もやらないと」



真 由「それも代わりにやっておくから安心して」



雪 乃「主任、オペ出しが重なって人が足りなくて」
真 由「分かった、すぐ行く」
雪 乃「お願いします」



真 由「あとは私たちに任せて、安心してゆっくり寝て」
雪 乃「小野さん お大事に」



貴 子「ありがとう」



真 由「じゃ お願いします」
雪 乃「お願いします」



 起き上がって現場に復帰しようとする貴子だが、柳楽に「遠回りが一番の近道」とたしなめられてしまう。その日は丸一日、点滴を受けて休養。

  夕方になると、仕事を終えたナースステーションの仲間たちが貴子を見舞いにやって来る。



真 由「小野さん、具合どう? 二人も来てたのね」



貴 子「主任、迷惑掛けてホント色々すいませんでした」



真 由「いいのよ、気にしないで。これね、いま買って来たの。フルーツ いろいろ、ふふ」



雪 乃「小野さんどうですか? 顔色だいぶ良くなって来ましたね」
絵里奈「小野さんの好きなプリンもありますよ」



貴 子「……私、間違ってたわ。離婚してから私、今まで自分一人で佑輔、育ててみせるって意地張ってたんだ」



貴 子「でも本当は一人で育ててるんじゃないよね」



貴 子「一緒に働く みんなとかさ、親とか、友達とか、みんなで佑輔、育ててくれてるってことに、いま気づいたわ」



貴 子「私。もっかい元ダンナに頭下げて話してみる。お母さん続けさせてほしいって」



はるか「小野さん……」



貴 子「みんな、ありがとね」



斎 藤「小野さん、佑輔君お連れしました」




貴 子「佑輔……」



佑 輔「なに泣いてんだよ?」



貴 子「泣いてなんかないよ」



佑 輔「何すんだよ! 恥ずかしい…」




 以上、たぶんこまっちゃんの出場はぜんぶ拾えていると思う。

4. おまけ(次回予告)


 まあこんなところで第7話はいいかな。この『白衣の戦士』の脚本の特徴として、毎回、次のエピソードにつながる伏線というか、布石となる小ネタが必ずひとつ仕込んである。
 たとえば小松彩夏の雪乃が始めて活躍するのが第4話の冒頭で、イケメンエリート商社マンたちとの合コンをセッティングする。これはもっぱら夏美のためで、雪乃自身はあくまで真面目に職場恋愛をしていたのだが、次の第5話ではそれが、雪乃の彼氏の浮気の言い訳にされてしまう。



西 野「何だよ、お前だって合コンとか行って、いろいろ遊んでんだろ。このくらい、おたがい様じゃねえか!」



 そしてこの第5話の冒頭では、人気イケメン俳優の「ハマテツ」が入院するということで、はるか以外のナースもみんな色めき立ってワンピースの白衣を着て出勤してくる。でもハマテツは同姓同名の一般人だった。
 続く第6話の冒頭では里中詠一さんが入院してくる、夏美が以前、結婚相談所の紹介で付き合っていた人だ。でもハマテツの一件もあったし、どうせ同姓同名だろうと油断していたら、ずばりその人だった。
 この第6話で入院して来た我がままな患者が、東中野の洋食屋「くるみ軒」の店主。ナースのはるかとは衝突ばかりしていたが、食いしん坊のはるかが「くるみ軒」の看板料理である「デミデミハンバーグ」の大ファンだったことがきっかけで、打ち解ける。



 そしてこの第7話では、はるかは夜勤の貴子のために、息子の佑輔を引き取ることになる。



はるか「じゃあ 夕飯作るけど佑輔君、何が好き?」



佑 輔「ハンバーグ」



はるか「ハンバーグ! 私も大好き!」



はるか「だけど 作ったことは……」



佑 輔「もしかして 作れないの?」



はるか「な… な~に言ってんの。ハンバーグぐらい、作れるに決まってんじゃん!」


 でもほんとうは、やっぱりハンバーグなんか作れなかった。初心者は煮込みハンバーグにすればいいのに、結局まっ黒に焦がしてしまって、夏美に助けを求めるんだけどね。
 この第7話の冒頭では、佑輔たちの小学校が社会見学で四季総合病院にやって来る。そんな子供たちの対応にいちばん熱心なのは、外科医の柳楽先生(安田顕)である。



 「こども見学会」のために 毎年を台本書いて練習してるほどである。そんな柳楽先生の子供たちに対する熱意は、かつて子供の生命を救えなかった苦くつらい記憶の裏返しでもある、というふうに物語は第8話に続くが、今回はこのへんで。