実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第716回】右も左も恋バナの巻(小松彩夏『白衣の戦士』第6話)

1. 蛇喰夢子の近況



 数回にわたって続けて来た『映画 賭ケグルイ』興行レポも、そろそろ潮時かな。第4週目がランキング13位で、第5週目はたぶん17位。5月末日の時点で興行収入はトータル3億2千万円。名古屋支部が勝手に「大成功!」の目安として設定した5億円まで行けるかどうか、ちょっと伸び悩み気味である。残りわずか、がんぱれ!……と思ったら、ここのところ浜辺美波がちょいちょいテレビに顔を出す。



 何かというと、スペシャルドラマが放送されるそうだ。2019年5月31日放送の『全力!脱力タイムズ』には「ずん」の飯尾和樹とゲスト出演していた。



浜 辺「では、発表いたします。 新しい元号はこちらです」



飯 尾「告知?」



記 者「どこからの引用なんでしょうか?」



浜 辺「はい。私、浜辺美波が『世にも奇妙な物語』の『大根侍』というエピソードに出演します」



浜 辺「大好きな先輩にブリ大根を作るために、謎の男と大根を刀に決闘を挑む物語です」



浜 辺「6月8日土曜夜9時、ぜひご覧ください」



飯 尾「一点の曇りもなく告知しましたね」



浜 辺「ありがとうございます」
上 田「どうですかやってみて?」



浜 辺「非常に満足できました」
上 田「なんか怪しかったんですよ。ああいうのを待っていたんですね」



浜 辺「そうですね。やりきった感があります」


 浜辺美波が『全力!脱力タイムズ』に登場するのは4年ぶり2度目。前回は中村蒼とともに、西島秀俊主演のドラマ『無痛 〜診える眼〜』(2015年10月〜12月、フジテレビ水曜10時)の告知をしたという。



 その時もそうだけど、今回もしょっちゅう笑っちゃって全然だめ。本人的にはかなり我慢していたみたいですが、やはり北川景子さんみたいにニコリともせず演じきって欲しかった。



 あと最近おどろくほど痩せちゃって、腕なんか折れそうに細い。食べることが大好きな子だけに、おぢさん心配で心配で。食事制限しているのか、多忙でやつれたか、ストレスか。周囲の大人は注意してあげてください。



 ま、ともかく今度は『世にも奇妙な物語 ’19 秋の特別編』だそうだ。高校バスケ部のマネージャー(浜辺美波)が、大好きな先輩(井上瑞希 from ジャニーズ事務所)に、好物のブリ大根を作ろうと思っていたら、剣の代わりに大根を使う侍(小手伸也)と対決するはめになって、師匠(久保酎吉)に特訓を受けるという物語。小手伸也もぐいぐい出てきてんな。



 脚本は向田邦彦というふざけた名前の放送作家で、演出はヌーベルバーク風フェイクドキュメンタリー『撮らないでください!! グラビアアイドル裏物語』(2012年、テレビ東京、平均視聴率2.5%)のなかで、唯一きっちりとドラマ仕立てだった小松彩夏メインの回を担当していた植田泰史。



  なんて、脱線していたらキリがない。『白衣の戦士』レビューに行きましょう。

2. 運命の再会


 第6話「突然のプロポーズ!?揺れる女心とまさかの初キス!!」(日本テレビ、2019年5月29日放送、脚本:横田理恵/照明:北條誠/撮影:坂本誠/演出:猪股隆一)。演出は第4話に続いて『家売るオンナ』シリーズの猪股隆一が再び担当、脚本も今回はめずらしく梅田みかではなく横田理恵だったが、テイストに大きな変更はなかった。



 今回、夏美(水川あさみ)とはるか(中条あやみ)が担当することになった患者は、腹痛と下血の原因精査で検査入院してきたサトナカエイイチさん37歳。その名を聞いて夏美はハッとする。第1話〜第2話、結婚相談所「エンムスビー」の紹介でお見合いデートした相手と同じではないか。夏美も最初はすごく乗り気だったが、結婚するなら仕事を辞めて専業主婦になって欲しい、という条件がネックで、考えたあげくお断りした人である。



 でも前回の冒頭で、人気イケメン俳優のハマテツが入院するとザワついていたら、同姓同名の一般人だった、という剣もあったので、今回も名前が偶然一致しただけかも、なんて思っていたら、まさしく第1話の里中詠一さんその人(田中「アバレキラー」幸太朗)。



 運命の再会に色めき立ったのは、夏美よりむしろナースステーションの面々であった。



里 中「こちらの病院にお勤めだとは聞いてたんですが、まさか こんな形で会うなんてびっくりしました」
夏 美「私もです」



夏 美「あの…… すみませんでした」



里 中「えっ?」



夏 美「お見合いのこと。本当は直接会って、お断りすべきだと思ってたんですけど」



里 中「いえ、結婚相談所ってそういうもんですから、気にしてません。夏美さん あれから誰か、いい方と会えました?」



夏 美「……いえ……」



里 中「そうですか。僕もです」



貴 子「いやぁ、びっくりだよね。まさか、お見合い断った相手がさ、入院して来るなんて、そんなこと、ある?」



斎 藤「三原さん、絶対やりづらいですよね」



絵里奈「でも、里中さんってカッコよくなかったですか?」
雪 乃「大手商社マンだもん。もったいないことしたよね~」



真 由「条件が合わなかったんだから、しょうがないわよ」



はるか「三原さんは 里中さんより、ナースの仕事を取ったんですもんね」



柳 楽「でもねぇ、三原さん、別に嫌いで別れたわけじゃないわけでしょ?」



柳 楽「まだ気持ちは残ってる、なんてこと あるかもしれないね」



貴 子「だとしたら……相当、揺れるかもね」



 心配しているというより興味津々の看護師たち。新人男性看護師の斎藤(小瀧望 from ジャニーズWEST)も、そういう空気に、わりとすんなり溶け込んでいる。しかし思わぬライバルの再登場に、師長の本城(沢村一樹)は内心、穏やかではない。

3. 注文の多い入院患者



 そこへ急患。足が真っ赤に炎症を起こしたおじさんが担ぎ込まれてくる。とにかく足が痛くて歩くこともできないという。



 これは蜂窩織炎(ほうかしきえん)という細菌感染症である。長引けば切開して膿を出す必要が出てくるが、まずは抗菌剤で様子をみる、というのが柳楽(安田顕)の判断だ。いずれにせよしばらくは安静第一、というわけで、この胡桃沢というおじさん(金田明夫)は、夏美とはるかの担当として、里中と同じ病室に入院することなる。



 ところがこの胡桃沢、入院以来、のべつナースコールで夏美やはるかを呼び出しては「お茶くれ」「ほうじ茶かよ」「マクラ柔らかすぎるんだよ」「部屋の温度下げてくれ」「寒すぎるだろ」と言いたい放題。



 さらには病院食に「ダシの使い方まったくなってないんだよ。料理長を呼んでくれ」とケチをつける。実はちょっと腕の立つ個人営業の洋食屋さんなので、食べ物、飲み物には特にうるさい。



はるか「だぁ~! 疲れた~!」



夏 美「もう 朝から振り回されっ放し」



貴 子「三原ちゃんまでそんな感じとは、相当 手の掛かる患者さんなのね」



雪 乃「私、担当じゃなくてよかったぁ」


 そこへ奥さんの頼子(梅沢昌代)がやってきて、愛用している蕎麦殻マクラ、玉露、佃煮と自家製肉味噌、はちみつノド飴、といった品を並べる。



 そうすると胡桃沢は、もう人が変わったように相好を崩し、すっかり上機嫌になるのであった。



頼 子「あの人 あんなですけど、神経質で気が小さいんですよ。枕が変わると眠れないし、パジャマも、いつものじゃないとダメで」



はるか「そうなんですか? 全然そんな感じに見えないですね。普段はあんなに威張ってるのに」



夏 美「ちょっと立花さん!」
 



頼 子「食事について何か言い出したら、自家製肉みそを出していただければ、すぐ収まりますから」



夏 美「分かりました。ありがとうございます」


 さすが夫婦ってたいしたものだな、と感心するはるかと夏美。しかもそのうち、胡桃沢の店が絶品ハンバーグで有名な東中野の「くるみ軒」であることが分かると、ハンバーグが大好きで、「くるみ軒」で食べたこともあるはるかの瞳は、とつぜん尊敬の念に輝き出す。





 はるかの無邪気さに、偏屈者の洋食屋のおやじ、胡桃沢の顔もほころび、次第に打ち解けるようになっていく。


4. 復縁の予感


 一方、胡桃沢と同室の里中は、そんなナースたちの働きぶりや患者への対応力の高さに感じ入り、あらためて夏美に魅かれていくのでありました。



夏 美「あっ、里中さん、ここにいらしたんですか」



里 中「あっ」
夏 美「検温の時間です」



里 中「ああ、すいません」



夏 美「何してたんですか?」



里 中「あ、いや、看護師さんって、ホントに大変な仕事だなと思って」



貴 子「あっ あの二人」



里 中「勤務時間は不規則だし、重労働だし、患者さんのわがままにも付き合わなきゃいけないし。何より、人の命を預かるっていう責任がある」



夏 美「はい」



里 中「でも やりがいのある、素晴らしい仕事ですね」



里 中「看護師を続けたいっていう夏美さんの気持ち、何だか少し、分かった気がします」
夏 美「えっ?」



里 中「僕は間違ってたのかもしれません」



里 中「あなたに、仕事を辞めてほしいって言うなんて」



╳    ╳    ╳



はるか「ホントですか?」



貴 子「ホントホント。看護師は辞めなくてもいい。僕が間違ってました、って言ってたんだから!」



貴 子「こりゃあさ、復縁。あるよね~」



雪 乃「じゃあ 三原さん、晴れて結婚ですかね?」



絵里奈「うらやましい!」



真 由「意外な展開になったわね」



 思わぬライバルの再エントリーに、気が気ではない師長。

5. 三原ナースの恋愛対策会議


 他人の恋バナが大好物のナースたちは、もちろんその晩「なすがまま」に集合。



真 由「では、三原さん、復縁おめでと~う!」
一 同「おめでとうございま~す!」



夏 美「ちょちょちょ、ちょっと待って、みんな話、進め過ぎ。別に復縁したわけじゃないですから」



斎 藤「でも、唯一の結婚の障害がなくなったんですよね」



夏 美「まぁ それはそうだけど……てか何で斎藤が?」



貴 子「いいよ斎藤、そのツッコミ!」



夏 美「でも『自分が間違ってたかもしれない』って言われただけで、正式に何か言われたわけじゃ……」



はるか「もう結婚もOKしたんですか?」



夏 美「あんたひとの話聞いてんの?」



雪 乃「何かノリ悪くないですか? 前はあんなにラブラブだったのに」



夏 美「あの時と今じゃ状況が違うから」



はるか「えっ? どう違うんですか?」



夏 美「それは……」



真 由「まぁとにかく、来週の合コンの参加者がひとり減ったってわけね」
夏 美「主任!」



絵里奈「ひょっとして彼、三原さんのナース姿見て、惚れ直したんですかね?」



夏 美「えっ……そうかな?」



貴 子「白衣、好きな男性ってけっこう多いからね」



真 由「そう、だまされちゃうんだよね~」



斎 藤「ですよね~」



斎 藤「何でもないです」



雪 乃「でも何か運命的」



夏 美「ん?」



雪 乃「だって 一度別れたのに偶然、再会したんでしょ? 運命の人っぽくないですか?」



夏 美「……運命……」



夏 美「いやぁ まさか……」



雪 乃「三原さんホントのとこ どうなんですか? 里中さんから正式にプロポーズされたら受けちゃいます?」



夏 美「それは分かんないよ」



貴 子「何よそれ、つまんないなぁ」



はるか「結婚してもナース辞めないなら応援します!」



夏 美「勝手に決めないでくれる?」



真 由「でも、実際に結婚するって考えるの難しいわよね~。まあ独身の私が言うのも何なんだけど」



真 由「えっ……笑うとこ、笑うとこ……ね」
一 同「……ははは……」



はるか「あっ! そういえばこの前三原さん、気になる人がいるって言ってませんでした?」



斎 藤「そうなんですか?」



貴 子「そういえば言ってたかも……ってか、誰?」



真 由「私たちの知ってる人?」



夏 美「いえ そんな人は別に……」
雪 乃「隠さないで教えてくださいよ」
絵里奈「知りた~い」



夏 美「まったく あんたは」





はるか「痛ったぁい!」

6, 居心地のいい場所

 
 で、このあと胡桃沢が、まだ足が完治していないのに病院を脱走する事件が起こる。奥さんが常連たちの要望に応えて、ひとりで洋食屋「くるみ軒」の営業を再開した、と聞いて、飛び出して行ったというのだ。後を追うはるかと夏美。



はるか「どうしてこんなことを?」



胡桃沢「女房が店、開けてるって聞いたんだよ」



はるか「え?」
胡桃沢「昨日も一昨日も一人でやってたって」



胡桃沢「あいつは胆石の持病があって、よく発作が起きるんだよ。だから無理しちゃいけないって」



胡桃沢「一人で店やってたなんて……電話にも出ないし」



夏 美「取りあえず、お店に行きましょう」


 くるみ軒に行ってみると、あんのじょう胡桃沢の奥さんが、腹痛を起こして倒れ込んでいた。




 でも居合わせたナースふたりの適切な対処もあって、飛んできた救急車に乗せられ、四季総合病院に担ぎ込まれた奥さんに大事はなかった。




胡桃沢「ありがとう。ホント助かった」



はるか「早く気付いてよかったですね」



胡桃沢「うん。あんたたちがいなかったら、おれ一人だったらもう、どうしていいか分かんなかった」



胡桃沢「一生、恩に着ます」



夏 美「もう、頭上げてください」



はるか「私のほうこそ、すいません。胡桃沢さんが心配されてたのは、お店じゃなくて奥さんだったんですね」



夏 美「でも意外でした」
胡桃沢「ん?」



夏 美「胡桃沢さんが、あんなに奥さん思いだったなんて」
胡桃沢「なに言ってんだよ」
はるか「照れなくてもいいじゃないですか、ふふふ」



胡桃沢「あいつはこんなどうしようもない俺に、四十年もついて来てくれたんだ」



はるか「奥さんに べた惚れなんですね」



胡桃沢「そんなんじゃないよ!」
はるか「またまたぁ」



胡桃沢「ただ、一緒にいるとな……うん、居心地いいんだよ」
はるか「そういうものですか」



胡桃沢「うん……あんたも、俺ぐらいの年になったら分かるよ」
はるか「……はい!」



 「一緒にいるとな、居心地いいんだよ」そういう洋食屋のことばをしばらく噛みしめていた夏美は、その夜、意を決して里中に電話をする。



 退院の時、改めて里中からプロポーズされていた。その返事をするためだった。そしてその翌朝。



本 城「どうしたの?」
夏 美「師長はもう、お気付きかもしれませんけど」
本 城「え?」



夏 美「私、プライベートではそんなに優しくないんです。それに 結構ズボラだし、面倒くさがりだし、気遣いだって、そんなに師長が思ってるほどできないし」



本 城「三原さん?」



夏 美「だから里中さんのプロポーズお断りしました」



本 城「ホントに? えっ、ホントのホントに?」



夏 美「はい。もっと 居心地のいい場所を見つけたんで」



本 城「居心地のいい場所?」



夏 美「あっ、それと結婚相談所、退会しました」
本 城「えっ?」



本 城「あっ、えっ、それってもしかして」



夏 美「ふふ」



本 城「え?」





夏 美「戻りました」



貴 子「ねぇ 三原ちゃん結局どうなったの?」
夏 美「はい?」



真 由「とぼけちゃって。里中さんのことよ~」
夏 美「え~ いやいや」



雪 乃「何か話、進みました?」



夏 美「さぁ、どうなんでしょう?」



 というお話でございました。もうちょっと端折りたいンだけど、ナースたちの会話の場面では、ほぼ漏れなく小松彩夏は何か台詞を言うようになっている。ローテーションに入れてもらっているわけで、非常にありがたい。そこだけを目当てに労多くして実り少ないレビューであるが、半分も過ぎたし、ここまできたら、もう最終話までしっかりフォローする所存である。みなさんもどうぞよろしくお付き合いください。


おまけ】前回の百日紅さんのコメントを読んで、さっそく金曜ドラマ『インハンド』第8話(TBS、2019年5月31日放送)をチェックした。なるほど、確かに山Pと菜々緒と濱田岳の背後に沢井美優がっ! しかし出番はほとんどこの場面くらいでした。