実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第707回】ゴーゴー三軒屋フォーエバーの巻(『家売るオンナの逆襲』最終回)

 


 前回書いた通り『家売るオンナの逆襲』第3話に月のプリンセス沢井美優が登場したと思ったら、第9話では地球の王子エンディミオン渋江譲二が登場した。前回書いた通り、第7話に『キカイダーREBOOT』のヒロイン佐津川愛美が登場したと思ったら、第9話にはキカイダー入江甚儀その人が登場した。
 二度あることは三度ある。前回書いた通り、第9話に出てきた渋江譲二と佐藤めぐみと小野真弓は、かつて昼ドラマ『砂時計』(TBS愛の劇場、2007年の3月~6月)でドロドロの三角関係を演じた仲である。いや厳密にいえば四角関係。渋江譲二はヒロインの佐藤めぐみのことをずっと想っているが、佐藤めぐみには竹財輝之助という心に決めた人がいる。でも竹財輝之助には小野真弓という婚約者がいた。
 というわけで、厳密にいえばヒロインの相手役、竹財輝之助だけが第9話に出てこなかったわけだ。私も、さすがに全員出すわけにはいかないよな、ぐらいにしか思っていなかった。しかしやってくれた。
 『家売るオンナの逆襲』もとうとう最終回、第10話(脚本:大石静/照明:大内一斎/撮影:二之宮行弘/演出:山田信義)。表のサプライズゲストは舘ひろしだが、裏のサプライズゲストはこの人だった。



 竹財輝之助。第9話の砂時計トリオに欠けていたピースがハマった。北川景子の側から言うと、竹財輝之助は北川さんのデビュー作『水に棲む花』(2006年)のメインキャストであり、主演第一作『チェリーパイ』にも、友人の江口のりこの高校時代の恋人役かなんかで出ていた、そういう懐かしい共演者である。


『水に棲む花』の竹財輝之助と北川景子


 さらについでに言うと、これも前回書いた通り、佐藤めぐみは一昨年のWOWOWドラマ『ヒポクラテスの誓い』で、北川景子の病弱な親友の役で共演していた。北川景子は医者になって佐藤めぐみを元気にしてあげたいと願っていた。でも研修医として配属されたのは法医学教室。すでに死んでしまった患者を解剖するのは医者の仕事だろうか、と葛藤する北川景子を厳しくも温かく見守り育てる先生がこの人。



 柴田恭兵。この時点で『家売るオンナ』第1シーズンと併せて、北川景子は仲村トオル、柴田恭兵と続けて共演したことになって、あと一人で『あぶない刑事』のトリオをコンプ、と言われていたのだが、佐藤めぐみからの舘ひろしという流れで、こっちのシリーズも今回ようやく達成した、という意味でも輪が閉じたことになる。いろいろとあるのだ。



 さて竹財輝之助の役どころは「リッチブラスト不動産」社員。この会社名の意味が分からない。「rich」は「豊か」で「blast」は「爆風」。「rich」は三軒屋万智の「万」に通じるかなとも思ったが、「blast」の方が三軒屋万智にも留守堂謙治にも三瓶良雄にも通じない。とにかく、影で留守堂謙治が操る、今シーズン最大のライバル会社の登場だ。



 その「リッチブラスト不動産」の再開発計画で「新宿ガーデンハイツ」からの立ち退きを迫られるなか、しぶとく居残る頑固な老人が二人。笹野高史と本田博太郎。二人を間近に見るなり、なんかテンションのおかしい三軒屋万智。



 前回書いた通り、今回のドラマは北川景子がスペシャルドラマでお世話になった方々と再演という意味も大きい。彼女にとって最初の単発主演ドラマとなった『筆談ホステス』(2010年)で、銀座に出てきたばかりの北川景子を可愛がって、最初に同伴出勤に誘った社長さんが笹野高史だった。



 後半は会社が倒産して銀座で遊ぶどころじゃなくなって凹んでいると、北川さんの筆談ホステスに心境を訊ねられて、ひとこと「辛」とメモ帳に書き示す。






 北川さんは、その「辛」の一字に一文字書き足して「幸」という字に書き換える。






「辛いのは幸せになる途中です」





 そんなトンチで元気が出るかよっ! とも思うが、笹野高史は、北川さんの次のスペシャルドラマ『みをつくし料理帖』(2012年)にも登場。ヒロインの澪(北川景子)を拾い、その天性の味覚の才能に気づいて、澪を料理の世界へと導く親代わりだった。江戸に出店する夢を澪に託して序盤でドラマから退場。




嘉兵衛「いつか、天満一兆庵の暖簾を江戸に……」



嘉兵衛「それができるのは、澪、お前だけや」



 『みをつくし料理帖』は好評だったようで、2014年にパート2が作られる。パート2では、澪の幼なじみで、今は吉原で一番人気の遊女、あさひ太夫こと野江(貫地谷しほり)が、客に襲われた仲間の遊女を庇って傷を負ってしまう。



その後も食欲がなくて容体の良くならない太夫のために、澪は故郷の味、ハモを食べさせようとする。しかし翁屋のあるじ伝右衛門(本田博太郎)は、女に本物の料理なんか作れるものか、と突っぱねる。



 澪は、もし失敗したら料理人を辞める、という条件で、本田博太郎の見ている前でハモに挑む。このドラマのために骨切りを習得した、というあたりが、いかにも北川さんらしかったです。





伝右衛門「よもや……。よもや亡八のこの私が、たかが料理でここまで心揺さぶられるとは……」



伝右衛門「この鱧料理のおかげで翁屋は、上客からのおぼえもますます高くなろうというもの」



伝右衛門「参った。女に料理人は務まらぬなどと言って済まなかった」


 その7年前、2007年の北川景子初主演連続ドラマ『モップガール』では、本田博太郎は北川景子の父親で長谷川ウイリアムズ記念総合病院の院長、長谷川隆治を演じていた。なかなか息のあった親子だった。



桃 子「はいもしもし長谷川です」



 父 「桃子、お前は何をやっているんだ?」




 父 「患者さんを連れ出すなんて言語道断」


 『モップガール』の長谷川桃子は、病院長の娘なのに葬儀会社リトル・エンジェルス、しかも事故現場などの処理を担当する特殊清掃課で働くことになってしまう。で、最初に扱った遺体が、なんと高校時代の恩師、担任の平松先生(小倉久寛)だった。マジメな先生だったのに、なぜか髪を金髪に染め、銀行強盗をはたらいて警官に撃たれて死亡したのだ。そのショックからか、桃子が潜在的にもっていた時間を遡る超能力、タイム・リープ能力がめざめて、過去にジャンプしてしまう。



 戻った世界は、まだ先生が銀行強盗をしていない時間。今なら間に合う。まずは先生が髪を金髪に染めた床屋に走る桃子。でももう遅くて、床屋の親父は別の客の髪を金髪に染めていた。





 この床屋の親父が水森コウ太。今回の『家売るオンナの逆襲』最終回では、鳩を使った手品が得意なマジシャン「ポッポ鳩次郎」役を演じている。




 話を元に戻すと、「リッチブラスト不動産」社員にして北川さんの大昔の共演者、竹財輝之助に立ち退きを迫られていた笹野高史と本田博太郎は兄弟で、サーベルショーと大脱出劇のイリュージョンを得意としたマジシャンであった。加えて、この鳩マジックのポッポ鳩次郎(水森コウ太)とか、あと万国旗を使ったマジック担当の万国旗太郎(瀬戸将哉)などなど、七人のマジシャンで「マジック7」というユニットを結成して、一世を風靡していた。そして三軒屋万智は子供のころ「マジック7」の大ファンだったのだ。



万 智「リッチブラストのあなた、耳かっぽじってよく聞きなさい」



万 智「マジック7とは、1980年代後半から90年代にかけて一世を風靡したコミックマジシャングループです」



万 智「メンバーは 不死身のアキラ!」



万 智「そして こちらは仮面の貴公子サーベルのジョー!」



万 智「お二人の兄弟マジック、世紀の脱出ショー 『ハリケーンボックス』は、グループの中でも断トツの人気を誇っておりました」



万 智「メンバーは全部で7名。30年前のピーク時にはレギュラー番組14本」



万 智「なかでも『7時だよ、みんな集まれ、 マジック7』は、平均視聴率42%のお化け番組として、燦然とテレビ史にその名を刻んでいます!」



 譲 「詳しいねぇ」



万 智「大、大、大ファンでしたので!」



万 智「マジック」



万 智「セブン!」



譲・明「ようようっ!」



万 智「先日はマジック7の不死身のアキラ様と、サーベルのジョー様だと気付いたら、緊張してしまったのです。失礼いたしました」


 何が失礼だったかというと、初めて「新宿ガーデンハイツ」を訪問した際、ジョーとアキラに気づいた途端、緊張のあまりしゃっくりが止まらなくなってしまったのである。



 あの三軒屋万智も驚けばしゃっくりが出る。ということは、声が出なくなることもあるよな、と私たち視聴者は思うわけだ。つまりこれは、第8話の謎に対する答えである。



 第8話のクライマックスで三軒屋万智は突然、声がでなくなる。かわりに庭野が頑張って熱弁を振るい、契約を成立させたので、これも庭野を成長させるための万智の方便か、と視聴者としては思う。だが、今回のしゃっくりから察するに、あのとき声が出なくなったのも、実際のアクシデントだったのだ。ということは、原因はやはり、直前に白洲美加から見せられた、屋代課長の浮気疑惑写真以外にない。だからあんなに切実に「浮気をやめていただけないでしょうか」と訴えたし、夫婦喧嘩が終わって帰宅するときには課長と手をつなぎたくなったのだ。



 第5話でご飯に納豆に卵焼きの普通の朝ご飯を作ったのも、第9話で、こころにべちゃっとした焼そばの作り方を尋ねたのも、要するにダンナの好みの味のご飯を作ってあげたかっただけなのだ。



 というふうに考えていくと、何を考えているのか分からなかった家売るオンナが、どんどん普通の可愛いオンナになっていくんですね。第5話で同級生のたべやん(柄本時生)が、課長と屋代に卒業アルバムを見せながら小学生時代の万智について語る場面があるが、実は万智は、小学生のころから変わっていない。ふつうの女の子だったのだ。



田 部「これが小学校の卒業アルバムです」



田 部「でも留守堂って名前は覚えてないな。変な名前だから、いたら覚えてるはずなんですけど……。これが僕の組です」



庭 野「あっ、三軒家チーフ可愛い!」



田 部「すごい可愛いでしょ」



庭 野「こんな笑顔してたんですね」



田 部「今はしないの?」



庭 野「えっ あっ、いやぁ」
屋 代「本当に笑顔が はじけてますね……」



田 部「ほら。これこれこれ。ほら見てこれ『GO!』」



庭 野「あぁ~、頭にハト乗っけてますね」



田 部「手品が得意でね」
庭 野「へぇ~」
田 部「えっ? 万国旗、口から出してますよ!」



田 部「ほら、こっちはクラスのいろいろランキング。ひょうきん者1位ランキング、マンチッチ」
庭 野「ほんとだぁ〜」


 この回を観たときには、「手品」と「ひょうきん」の結びつきが少し強引で、「頭にハト乗っけてますね」「手品が得意でね」「万国旗、口から出してますよ」というセリフがすんなり入ってこなかったんだけど、これ最終回に向けての伏線だったんだ。マンチッチは小学生のころ「マジック7」の大ファンで、ポッポ鳩次郎の鳩のマジックや、万国旗太郎の万国旗マジックをやって大受けして、クラスの人気者だったのである。
 となるとポイントは、この場面でたべやんが同時に「ほら、これこれこれ、ほら見てこれ『GO!』」って言っていることである、つまり「GO!」もまた「マジック7」が元ネタだったのだ。これが最終回のハイライトシーンになる。



 社長(舘ひろし)に直談判するという禁じ手を使い、リッチブラストから100億で「新宿ガーデンハイツ」を買い戻してもらった万智は、復興ののろしとして、25年ぶりの「マジック7」復活マジックショーを企画する。



 立ち退きを拒んでいたジョーとアキラが、万智の熱意に乗って、もう一花咲かせようと立ち上がったのだ。だが直前のリハーサル中に、ジョーが転んで腕を骨折してしまう。一番人気のサーベル&脱出ショー「ハリケーンボックス」は中止か?



万 智「私がやります!」



 譲 「え…?」



万 智「私に刺せないサーベルはありません!」



万 智「練習、お願いします!」


 で、特訓はしたものの、なにしろ「GO!」の生みの親の代役だ。万智だってハンパない緊張感だったはずで、本番直前にまたしゃっくりが止まらなくなってしまう。その時、自ら助っ人を申し出たのが留守堂(松田翔太)。仮面をつけて舞台に出る。



 第一話で足立王子(千葉雄大)と留守堂がフェンシングをやるシーンが出てから、これは何の意味があるのかと思っていたら、これもまた最終回のための伏線だったのだ。フェンシングとサーベルはだいぶ違うけどね。



 舞台では「不死身のアキラ」が縛られてクレーンに釣られて、ハリケーンボックスのなかに降ろされる。それを「サーベルのジョー」の代役、三軒屋万智ではなく留守堂謙治が華麗なサーベルさばきで突き刺してゆく。ちなみにこの「マジック7ショー」の場内アナウンスは、『家売るオンナの逆襲』のナレーター中村啓子である。いちいち仕掛けが細かい。



司 会「その、不死身のアキラの命を握るのは、サーベルのジョー」



司 会「それではサーベルのジョーの登場です!」



 譲 「いざ 1本目。覚悟しろ」



 譲 「GO!




 ついに出た! 本田博太郎の「GO!」、小学生のマンチッチがテレビを欠かさず観て、夢中で真似して、学校でやってみて人気者になって、大人になった今でも口癖になっている「GO!」のホンモノ、元祖「GO!」だ。本来なら往年そのまま、本田博太郎が自分でサーベルを刺して「GO!」と言ったはずだが、怪我をしてしまって、万智が代役をつとめようとした。ところが何しろ、いつもの「GO!」とは「GO!」が違うので、万智は再び、しゃっくりが止まらなくなってしまう。それをフォローするのが小学校からの幼なじみのドジスケ。そのドジスケ留守堂のアクションに合わせて本田博太郎が「GO!」を叫ぶという、二重三重にひねった設定。



 ドジスケはこの瞬間、三軒屋万智に見守られながら、あの頃のマンチッチが大好きだったサーベルのジョーになれたのだ。いっしょに踊れなかったオクラホマミキサーを踊っても、なぜか満足はできなかった。その求めていたものが、一瞬だけでも手に入った。マンチッチのあこがれのヒーローになりきれた。もう切なくてしびれます。



 それにしても「GO!」の元祖が本田博太郎で良かった。北川ファンはみんな納得するはずだ。あとはもう、サービス過剰なくらいの「GO!」のつるべ打ち。



 譲 「いざいざ、2本目」



 譲 「GO!」



 明 「あぁ~」



 譲 「どんどん 3本目」



 譲 「GO!」





足 立「もしかして、あれ」


 足立王子はサーベルさばきを見るなり、ジョーの代役が留守堂だと気づいた。実はその伏線として、この最終回は冒頭でわざわざフェンシングの太田雄貴を連れてきて足立と対戦させ、「太田さん見てると、留守堂さんの剣さばき想い出しますね」というセリフを言わせてある。



 5本のサーベルを刺し終わって留守堂は舞台を降り、ショーはいよいよクライマックス。だけど足立は舞台に目もくれず楽屋へ直行、でも留守堂はもういない。



 あたりを探し回って、陸橋の上から留守堂を見つける。このとき、足立王子が声をかけていないのに、留守堂が気づいて見上げるのがよかったね。





足 立「謙治!」




足 立「駅、こっち」




留守堂「ありがと」



 泣けるなあ。第1話、留守堂と足立がフェンシングで知りあったという設定、留守堂の「ドジスケ」設定が、最終回でこういうふうにキレイにたたまれるとは。
 一方ステージでは、縛られた上にサーベルで串刺しにされたアキラが、万智の「GO!」で大脱出。



司 会「ご覧の通り、不死身のアキラ、串刺し状態と相成りました。不死身のアキラの運命やいかに」



司 会「よい子の皆さん、アキラを応援してあげて。ア・キ・ラ!」



「アキラ! アキラ!アキラ! アキラ!」



「アキラ! アキラ」




万 智「アキラ、GO!」



 明 「やあ~」





 最後の「GO!」は万智で。いや何ていうかもう、不動産の売買とかそういうテーマはどっかへ追いやって、北川さんの最初の主演連ドラ『モップガール』でお父さん役を演じた本田博太郎が三軒屋万智の子供の頃からの憧れで、元祖「GO!」だという、ハードコアな北川ファン向けネタをクライマックスにもってきた、大胆不敵な最終回。マジ震えました。



 以上でドラマとしては大団円。あとは全体のエピローグですね。当然、これは全体のプロローグと対応している。第1話のアバン・タイトルを振り返ってみよう。千葉の海岸で営業していた「サンチー不動産」をたたんで、懐かしのテーコー不動産新宿営業所に戻るため、引っ越しの荷造りを終えた屋代。そこへ、最後の仕事で物件をさばいてきた万智が帰ってくる。



万 智「荷造り、手伝います」



屋 代「いやいや、荷物はもうおしまい。あとは 明日の朝、布団を梱包すれば、イチ・ ニのサンチー、GO!ですよ」



万 智「それでは課長、これから燃えましょう」



屋 代「えっ? 燃え……?」



万 智「この町の 最後の夜ですから」
屋 代「あ〜、いやぁ夜というには、まだ真っ昼間ですけれども」
万 智「雨戸を閉めれば 夜も同然です」



万 智「ベッドへGO!」



屋 代「はいっ」
 


 オープンングからいきなり「ベッドへGO!」って、下ネタかいと思ったが、その結果を最終回エンディングで回収する。



屋 代「実は、あの、うちに」



屋 代「子供ができました~」


 あてにならないゴシップ記事で、北川さんは今年から仕事をセーブしていて、子供を欲しがっているということを書いているところもある。そういうのも連想させる終わり方で、何だったら現実的にそうなってもいいんじゃないかな、と思いますね。
 というわけで、メジャーなヒット作の続編としてはけっこうマニアックな仕掛けも多くて、それでも今シーズンのプライムタイムに放送されたドラマとしては、視聴率がヒトケタに陥ることなく終わった唯一の番組ということで、北川さんのカブもあがったと思う。よかったよかった。そして三軒屋万智というキャラクターが、無表情だけど、子供が喜ぶようなお笑いが今でも大好きという、『ちびまる子ちゃん』の野口さんみたいな人であることが分かった。もっとも、野口さんは子供の頃からあんな感じだけど、万智は小学生のころは表情豊かだったようですね。ホームレス体験がきっかけで、野口さん化したのだと思います。また続編があるとしたら、北川さん主演ではなく、スターダストの将来有望な10代の女の子を連れてきて、『女王の教室』の続編みたいに、可愛くて明るくてクラスの人気者だったマンチッチが、どういうふうに三軒屋万智になったかを、エピソード・ゼロとしてドラマ化して欲しい。ということで、今回はここまで。


【おまけ】
 『獣拳戦隊ゲキレンジャー』第43話「ハピハピメリークリスマス、押忍」(2007年12月23日放送、脚本:小林雄次/監督:諸田敏)。クリスマスの買い物で街に出かけたゲキレンジャーたちは、「クリスマスなんか嫌いだ!」というカール少年と知り合いになる。



 いっしょにパーティーを楽しもう、と余計なお節介で連れて来るんだけど、カールはやっぱりいまいち浮かない顔。ジャン(鈴木裕樹)がふざけてツリーの飾りをカールの頭に乗っけると、ついにぶち切れて大暴れ。





 カールは去年のクリスマスイブにお母さんを交通事故で亡くしていた。ジャンの仕草がお母さんを思わせて、思わず大暴れしてしまったのである。
 という、この回想シーンに出てくるお母さんなんだけど、外国人タレント専門の「ベイサイド」という事務所所属のロシア人女優、アリヨーナ・ボルディレワ(Alena Boldyreva)さん。このひとが『家売るオンナ』最終回にも出てくる。松田翔太が社長をやっている「リッチブラスト不動産」のさらに上の人でCEOみたいなもんか? この人がテーコー不動産に「新宿ガーデンハイツ」を100億円で譲る話を受けたわけね。納得いかない留守堂に、ビジネスはあくまでビジネスライクにやらなければ困る、と諭す。



 さっきのゲキレンジャー第43話、カール少年のお母さん、アリヨーナ・ボルディレワさんと、たぶん同一人物である。12年前に八戸と縁があったことになるが、まあ偶然でしょうね。


【さらにおまけ】










 始まりましたね『騎士竜戦隊リュウソウジャー』。おっ、沢井かわいい。現役のピンクの子にも勝てるじゃん、なんて不謹慎なことを思っていたら、うさぎも衛も元基も、いきなり死んじまっただよ。
 でもオビ・ワン・ケノービとか、ジェダイの騎士っぽい逝き方だったので、まだ還り方は色々あると思う。最終回を含めて、あと二回くらいは出演してくれないものか。じゃ、今度こそ本当におわり。