実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第64回】<2007年沢井美優需要拡張プロジェクト第1案>ネズミネコをねらえ!の巻


 ちょっと前にM14さんのところで失敗したばかりなのに、またやってしまった。この記事、昨晩は「たまらを救え」なんてタイトルだったんです。たまらさんがたまおになったりtamaraになったりする変幻自在ぶりが楽しくて、ここんとこ色々とイジらせてもらっちゃいましたが、でも親しき仲にも礼儀あり。記事のタイトルにまでするのは、やり過ぎでした。特にネットのうえでのつき合いは、軽口をたたき合いながらも細心の注意が必要です。もうブログを始めてだいぶ経つのにまだこんなことも分からないのかと反省しました。
 いい歳した大人がこんなことを言うこと自体はずかしいですが、今後も調子に乗って失敗した時はどうか厳しくお叱りのうえ、変わらずおつき合いいただけますよう。幸い今回は、たまらさんもお怒りではなかったので、ご厚意に甘えて少しこの回と前回に手を入れました。ご容赦ください。たまらさん、ありがとう。またネタにすると思うけど。いってらっしゃい(って遅いよ)。
 というわけで、昨日の記事に、後半部分を増量いたしました。

1. 北川さん、小松さんの健闘をたたえる

 



 今週から、通勤で乗り降りする駅の構内に『Dear Friends』のでっかいポスターが貼られた。もちろん私はそれを見つけた月曜日の朝に、ヒットを祈願して二拝二拍手一拝したわけだ。
 というのは嘘である。さすがにそこまではしない。ちょっと立ち止まって「北川さんが成功しますように」と軽く手を合わせて一礼しただけである。人目をはばかったつもりだったが、ふと気がつくとこちらを見つめる駅員さんと目が合ってしまった。それからは通勤と帰宅の時に、通りすがりに軽く目礼するだけにした。しかしすごいなあ。テレビスポットCMもけっこう流れているし、雑誌媒体への露出もたいへんな数だ。昨年1月の「ハリウッドデビュー」ニュースから1年、途中いろいろあったが、全体的には順調にここまで来た。まずはめでたい。



 で肝心の作品の内容だが、監督は『ナースのお仕事』の両沢和幸さん。あの劇場版はまあ、映画っていうよりTVスペシャルみたいで、ちょっとその、アレだったが、あの作品で培った病院ロケのノウハウを活かして(おそらくそれで監督に起用されたのではないかと私は推定している)良い仕事をしてくれているものと信じている。監督インタビューはけっこう面白かったぞ。北川さんを選んだ理由は「飼い慣らされてない感じ」だったんだって。「普通、新人の女優さんは、明るく元気に挨拶するもんなんですが、彼女はすごいダルそうに入ってきて。それがすごく印象的に残ったんです。それで、台本の感想を聞くと自分の言葉でしゃべってくれて。自分の意見をきちんと言ったのが印象的で」。そうだそれが北川景子だ。両沢監督、期待してます。しかし北川景子も相変わらずすごいね。



 一方、すでに公開されている『僕は妹に恋をする』だが、『ぽんたのエスティマ日記』(接触事故、遠方よりお見舞い申しあげます)によれば興行成績もまずまずのようで、これもめでたい。『Sour & SweetS』のレビューも読んだ。このお二人の温かいレビュー(およびぽんたさんのコメント欄のStreamKatoさんのレビュー)で、小松さんが頑張っておられることがよく分かった。そうかそうか。一方『MC File-4 Recommendations Sphere』のレビューはやや微妙。では特に小松彩夏めあてで行ったわけでもなさそうな人たちの反応はどうかな。もちろん感想は人それぞれで、誉めてないブログもあるが、しかし「 特筆すべきは、小松彩夏です。彼女、登場シーンからゾクッとさせられました」そうかそうか。「友華役の小松彩夏がカワイすぎかも」そうかそうか(この方はマツジュンのファンである)。「友華を演じた小松彩夏が良かったです。好きだからこそ、やな女になってしまう…。見事に演じていました」そうかそうか。ま、このくらいにしておこう。というか私、観に行きたいなあ。

 『僕は妹に恋をする』は、新東宝のピンク映画でデビューして、Vシネで『痴漢白書』シリーズなんかを撮っていた安藤尋監督だ。そのこと自体に問題はない。森田芳光だって井筒和幸だって、ようやく新作『それでもボクはやってない』公開にこぎつけた周防正行や『がんばっていきまっしょい』の磯村一路といったアルタミラピクチャーズ組だって、みんなデビューはピンク映画なんだから。が、原作があの中高生向けレディースコミックと化した『少女コミック』掲載作品なのはちょっとヒヤッとする(もっとも一部地方自治体で有害指定図書に指定されて以来は、さすがに性描写は抑え気味になったらしい)。そして『Dear Friends』の原作は、やたらと「女子高生のピンクの乳首とピンクの…」とかいう描写にこだわるピンク命のケータイ作家yoshiだ。ともかく、どっちもストレートに映画にされたら「たまお」だよなあと思っておりましたが、考えてみれば、過激な描写で18禁になるとメインの顧客になるべき女子高生が鑑賞できなくなってしまうんだよな。そのへんはきっちりクリアしているはずだ。杞憂であった。


 というわけで、北川さんと小松さん、それにnonnoモデルとしてご活躍、最近は癒し系ブロガーとしての評価も高い梅こんぶ茶親善大使の安座間さんは、2007年も好調な滑り出しを切った。問題はもう一人だ(ここまでが前置き。長すぎるよ)。

2. これは感動のドキュメントだ!

 


 ここのところ、仕事以外の時は前世とプリンセス・ムーンのことばかり考えていて、よその長いブログをじっくり読んでいるヒマがなかったので、あらためて沢井さんのイベントレポートをハシゴしてみた。プロローグがぽんたさんの「万丈、始動篇」、実況レポートがM14さんのコメント欄、そして長文の体験記が MC-K3さんの「イヴェント観覧記」、花柄さんの「その1」、「その2」、ついでに自分のブログのコメント欄 と読み進み、これを某MLの画像掲示板で脳内補完する、という具合である。なかなか読みごたえがあった。
 それから dante-1さんの『深淵の構造 オタク篇』に行って、ここではじっくりブログツアーを組んでみた。もうお腹いっぱい。みなさんもやってみますか?私の場合、次のように順々に dante-1さんと沢井さんとの接近遭遇の記録を読み進んだのである。「2004年11月28日握手会」→「2004年12月12日握手会」→「伊東温泉ツアー序章」→「2005年2月7日伊東温泉ツアー報告」→「温泉ボウリングの筋肉痛が来た」→「温泉ツアーの名残り(その1)」→「温泉ツアーの名残り(その2)」→「沢井美優の塔」→「温泉ツアーのフォトCDが来た」→「2005年4月10日south wind発売記念イベント(第1弾)」→「4月17日(第2弾)」→「2005年7月25日写真集発売記念サイン会(その1)」→「サイン会(その2)」→「2005年12月4日Me→You発売記念イベント」→「MY HEARTに出てた!」→「2006年3月12日チェーン連鎖呪殺DVD発売記念イベント」→「2006年3月19日Snow White発売記念イベント」→「2006年7月25日眠れる森の美女三越劇場宿泊プラン」→「これがその時の写真だ!」→「残念!千秋楽は見送りなしだった」→「今回のイベントレポート」。これ、温泉ツアーが第一のピークで、Snow Whiteの発売記念イベントでdanteさんの悩みに答える沢井さん、という場面がクライマックス。こういう流れで読むと、今回のイベントレポートがまた感動的である。すごいなあ。また後で自分でゆっくり読み直すためにリンクを貼ってみました。

3. 奇蹟のような出逢いから3年


 さてみなさんのレポートによりますと、沢井さんは今回のイベントをひとつの大きな区切りにされるということらしい。そして作夏の『眠れる森の美女』では、私もなにか「新生沢井美優」の胎動を感じた。だから初詣のときも「2007年は小松・北川・安座間さんに続いて沢井美優さんが最高の20歳を迎えることができますように」と願をかけた。いやほかにも家内安全とかいろいろしたけど(なんだよ)。しかし何も考えないまま、1月ももう終わりである。これではいけない。日々奮闘している沢井党の方々に申し訳がたたない。2007年、沢井美優はどうすべきかを考えてみよう。

 私は以前も書いたように、本当は沢井さんには女優業に専念して、舞台に映画にテレビにと活躍していただきたいとずうっと思っていたし、実写版の彼女を見れば誰もがその「魅力」「努力」「演技力」の3力に気づいてくれると思っていたのだが、なかなか事態はすいすい進まない。沢井党の方々のような具眼の士が業界にはいないのである。
 しかし考えてみれば、実写版の主役に決まったのだって、武内先生がいればこそだ。オーディションで他の候補者に決まりかけていた月野うさぎ役が、原作者の強い主張によって沢井美優に決まったという話は、かつてセーラームーン公式ホームページで武内直子自身が語っていたところであり、あちこちで(この日記でも)触れられているのでみなさんご存知であろう。この事実は象徴的だ。つまり普通に「1年間のドラマを支えてくれそうなポテンシャルと華のある美少女」という基準で選ぼうと思った場合、必ずしも沢井美優はその他もろもろの候補者を圧倒していたわけではないのである。しかし武内先生だけは、ストレートに「月野うさぎ=セーラームーン」を求めていた。そうしたら沢井美優を「発見」したのだ。
 それは大正解だった。武内直子と沢井美優の両者にとって。武内直子は、実写でうさぎを演じられる最良のキャストである沢井美優を手に入れ、沢井美優は、自分の魅力を最も発揮できるキャラクターとしての月野うさぎ=セーラームーンを手に入れた。そしてそれは、我々にとっても幸運な出会いだった。我々は(これを言うのは個人的にちょっと勇気がいるのだが)これまで漫画やアニメやミュージカルの舞台で出逢ってきたうさぎのイメージをはるかに凌駕する素晴らしい月野うさぎを見ることができたし、うさぎ役を通して、沢井美優の希有な輝きを知ることができた。セーラームーンがなければ、私にとって沢井美優は、せいぜい多くの美少女アイドルたちの一人に過ぎなかったと思う。セーラームーンがなければ、いまでも沢井美優を見るだけでときめくなんてことはあり得なかったはずだ。
 現在の沢井美優は、そうやって実写版を通して彼女に出会ったコアなファンの温かく熱心な応援に支えられている(すみません、もっと前からファンだったよという方もいるかも知れないけど、多くは実写版経由だろう)。そしてそういう方々は、別に売れようが売れまいが沢井美優は沢井美優じゃん、と思っておられるのかも知れない。私も実はそう思う。別にバリバリのトップクラスの売れっ子にならなくたって構わないのだ。舞台でも映画でもビデオでもテレビでもいい、メディアを通して女優としての彼女にコンスタントに出会える機会さえあれば。そのために現状よりももう少しだけ仕事があれば。
 でもやはり、えーと誰とは申しませんが、元戦士の別な方と比較して「マイナーアイドル」とか言われると、ちょっと悔しいわけだ。だからここでは私個人の希望とは別に、どうすれば沢井さんの知名度をぐーんと上げるか、という課題を考えてみたい。

4. 問題点の整理


 ではそのためにクリアすべきポイントはどのへんにあるか。
(1)第一は、世の中に月野うさぎ役はそういくつも存在しないし、そういう観点から沢井美優の資質を鋭く見抜く武内直子もほかにはいない、という問題だ。で、普通のオーディションの普通の基準で選ぼうとすれば、やはり沢井美優はマイナーアイドルとしてその他もろもろの候補者とドングリの背比べになってしまう。だからなかなかドラマのレギュラーの座が得られない(言わなくても分かると思うが、ここに書いてあることはぜんぶ私の独断と憶測ですよ)。
 月野うさぎ=セーラームーン役のような格好の触媒がない場合、沢井美優の本当の魅力は、けっこう時間をかけなければ伝わらない。ぱっと見では分かりにくい。だから安定したレギュラーの仕事が欲しいわけだが、しかしそれを得るためには、まずその他もろもろとは一線を画するアイキャッチが必要だ。ジレンマだ。これは同時に、ドラマの単発出演やCMがきっかけで「あの子いいな」と話題になって、雑誌なんかでも取り上げられる、という一般的なアイドルや女優の「ブレイクの方程式」が沢井美優には通用しづらいことを意味する。だから現在のコアな男性ファン層を基盤に、これをより一般的な男性層に拡大していく、という作戦はあまり適切ではないと思う。

 ここは迂回作戦だ。女優という当面の目標は据えおく。アイドル→若い男性に広く支持される、という通常路線もとらない。そして現在の熱心なファン層とは別の支持基盤をつくる。私はそのターゲットとして主婦層をにらんでいる。この層にはうさぎちゃんのイメージもある程度まで浸透しているし。
 作夏『眠れる森の美女』公演後の握手会をながめていて実感したのだが、たとえば松下萌子と沢井美優を並べて「どっちを取るか」と子供連れのお母さんたちに選ばせたら、間違いなく沢井美優が圧勝する。しかし若い男性たちに同じ選択を迫ったらどうか。現在の沢井党にさえ、ものすごく苦悩する人が少なくとも一人はいるはずだ(あ、でも「若い」男性ではないか)。ともかく若造は後回しにする。私が主婦層をねらうのは、この人々が昼の帯ドラマや舞台劇の観客層に連動しているからだ。ここに支持母体を得て、活躍の場を見いだせば、沢井美優はその魅力を、より分かりやすいかたちで発揮できるはずだ。次に、昼ドラマも見ているヒマな学生諸君の間で認知度が高まればいいのである。


(2)もうひとつの問題として声がある。「さわいみゆうのこえのつや」という格言があるが(格言なのか?)我々にはえもいわれぬあの声が、キーが高すぎて、一般のドラマなんかでは目立って浮いてしまう、という点にも、なかなか女優の仕事が回って来ない理由の一端があると思う。逆にそのおかげで声の仕事が来るんだろうけど、言っちゃ悪いがCSアニメのボイスキャストやデジタルラジオのDJって、イメージ的に「マイナーアイドル」そのものであるし、やはり沢井さんの姿を拝める仕事の方がいい。それに、逆に舞台ではこのつややかな声が武器になるはずだし、プリンセス・ムーンを見る限り、低く抑えたセリフ回しも十分できると思う。だからまずは彼女のナチュラルなハイトーン・ボイスを、沢井美優ならではの魅力として定着させる道を見いだすことが先決だ。

5. で、こういうことを考えた


 さてそこで私が考える進出フィールドは、NHK教育テレビである。ここは主婦(お母さん)層に関する限り、かなり強固な基盤となりうる。あまりギラギラしていない沢井美優の雰囲気にもなじむし、元セーラームーンというキャリアは児童うけする。さらに声が高いことも、ここでなら有利にはたらく。うたのお姉さんてみんな声が高いし。
 理想を言えばその『おかあさんといっしょ』のうたのお姉さんを、と言いたいところだが、しかしここはむちゃくちゃな難関である。ほとんどずーっと、音楽学校を出た人しか採用していない(なぜか武蔵野音大卒が多い)。とくに現在のお姉さんは、たぶん歴代最強だ。何しろお父さんが音大の教授で、子供のころ童謡コンクールで優勝して、「ちいさい秋みつけた」「めだかのがっこう」の作曲者として知られている中田喜直氏の指導をうけて童謡CDも出して、国立(くにたち)音大付属校に入って、それから宝塚音楽学校に入って、ヅカでは星組に入って、背が低いので娘役というよりは子役だったけど、ベルばらのエトワール(大階段の真ん中で一人でフィナーレを歌う人、でいいのでしょうか、MC-K3さん)もやったくらい歌唱力はダントツで、それで退団後すぐに『おかあさんといっしょ』にリクルートしたというエリート中のエリートだ。宝塚のころから「アニメ声」という飛び道具ももっていたし、また子供あしらいが最初からものすごく上手かった。なぜかしょうこお姉さんの紹介に力が入ってしまったが、要するに沢井さんの現在の歌唱力を考えると、やはり敷居が高すぎると言わざるをえない。

 といってあんまりマイナーなのもね。「あいのて」という幼児向け音楽教育番組には実写版ちびまるこちゃんと一緒に、私の好きだったミュージカルの7代目セーラーサターンが出ているんだけど、う〜ん。でまあ、昨晩も遅くまでNHKのホームページを見ながらいろいろ考えてみたんだが、結論から言えば、私のねらい目は『ニャンちゅうワールド放送局』である。
 知らない人のために説明すると、ニャンちゅうというのはネズミの着ぐるみを着たネコの操演人形である。ネコとネズミということで「みんな仲良く」という意味だ。声は戦隊ものでおなじみの津久井教生さんが担当している。こいつが(なぜ呼び捨てにするかは後を読めば分かる)、最初は土曜夕方の『母と子のテレビタイム』に始まり、それが日曜に移り、『あつまれ!わんパーク』『ニャンちゅうといっしょ』『ニャンちゅうワールド放送局』とタイトルを変えながら、実に1992年からもう15年もの間、ずっと教育テレビの土曜・日曜の夕方に自分の番組をもっている。これは『おかあさんといっしょ』の人形劇のコーナーでいちばん息が長かった「にこにこぷん」(じゃじゃまる・ぴっころ・ぽろり)でさえ10年間(1982年4月〜1992年9月)であったことを考えると、とんでもない記録だ。
 内容は、子供の歌を紹介したり、ピングーとかミッフィーとかの海外制作の児童向け番組を流したり、昔は『おかあさんといっしょ』のお兄さんやお姉さんをゲストに呼んで歌を歌ったり、というものだが、アシスタントというのか相方というのか、かならずきれいなお姉さんがレギュラーで一緒に出ている。で、その人とニャンちゅうの寸劇を交えながら、今いったようなコーナーが進行する。ニャンちゅうはそのお姉さんの一人暮らしの家に勝手に転がり込んでいて、一緒に生活しているという設定なのだ。

 ところが、居候はニャンちゅうのはずなのに、お姉さんはだいたい1、2年で家を出て行ってしまう。そうするとまた別のお姉さんがやってきて、同棲を始める。最初は白石まるみだった。それから 古村比呂、石川ひとみ、笹峯あい、伊藤かずえ、清水ゆみと女を取っ替えひっかえして、2005年からはとうとう日本を飛び出し、「どんぶらこ島」という南の島で菊地美香と仲むつまじく暮らし始めて、放送局を作ってDJとかやっているのだ。いいのか?人形だったら何をやっても許されるのか?と思いながら子供と観ているわけだが、それが現在の『ニャンちゅうワールド放送局』です。菊地美香と言えば『特捜戦隊デカレンジャー』のデカピンクだ。ウメコである。それがアバレンジャーのヤツデンワニの声でしゃべるパペットと南の島にいるんだから、戦隊もののファンの方々はきっと毎週ご覧になっているんだろうな。あそうか、だったらこんなに詳しく紹介する必要はなかった。
 しかしウメコがニャンちゅうと暮らし始めて、そろそろ2年が経つ。ニャンちゅうの浮気の虫が騒ぎ始める頃合いである(番組のなかではお姉さんの方から別れを告げることが多いが、どう考えてもおかしい。ニャンちゅうが、影で何かして、出て行かせているに決まっている)。ここだ。4月からのニャンちゅうのパートナーの座。ここに沢井さんをつけたい。
 私の考えでは、おそらく現在、ニャンちゅう自身としては、菊地美香を追い出して中村知世とどこかに住もうと思っているはずだ。5人目の彼女だった伊藤かずえが、今度の『獣拳戦隊ゲキレンジャー』にレギュラー出演するのが何よりの証拠だ。ニャンちゅうはバーターで、自分の元カノを渡す代わりに、スーパー戦隊からお気に入りを連れて来ようとしている。NHKと東映特撮の間に何らかのチャンネルがあるのだろう。でも中村知世には悪いがこのレギュラーは、そのチャンネルを利用して沢井美優にゆずってもらいたい。そうすれば、NHK、特に教育テレビは視聴者よりスタッフ受けが重要だそうだから、沢井美優ならとっても気に入られるはずだし、色々と道が開けるだろう。ギャラは安いのでしょうが(あの、しつこいようですけど、ぜんぶ私の妄想ですからねこれ)。
 そんなひどい奴に我々の愛する沢井さんを差し出して、アンタそれでいいのか、と思われる向きもおありだろう。しかし大丈夫だよ。なんだかんだ言っても相手は人形だもん。声の津久井さんもアニメの収録中に感動して泣いてしまうような善人だし。また、教育テレビってやっぱりマイナーじゃないか、という方もいらっしゃるだろうが、これはとにかく足がかり、最初の一歩なのだ。ここで「あ、うさぎちゃんだ」とセーラームーンを知っているお母さん層に沢井さんを再認知させ、さらに支持基盤を主婦全般に拡大して、さっきも言ったように昼の帯ドラであるとか、子供向けドラマであるとかに渡りをつけていく。それから、えーと、あまり欲張るのも何なのでこれは明言しないでおくが、本仮屋ユイカという人は、教育テレビの小学生の理科番組『わくわくサイエンス』で3年間「わくわく研究所所長」をつとめ(1999年〜2002年)、その後2005年の朝の連続テレビ小説『ファイト』主演の座を射止めたことを、あくまでも客観的な事実としてつけくわえておきたい。いろんな野望がふくらむわけだが、とにかくこれが私の「2007年沢井美優需要拡張プロジェクト」の第1案だ。第2案はこれから考える。